室町ケミカル(4885)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2021年2月8日(月)~2月15日(月)、上場日は2021年2月26日(金)です。
新規上場する市場は東証JASDAQスタンダードで、想定価格は770円(1単元7.7万円)です。公募価格は2021年2月16日(火)に決定。
仮条件は770円~820円と上振れました。予想PERは10.4~11.0倍です。
初値予想はプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
1,150〜1,450円(仮条件の上限比+40.2%~+76.8%)
室町ケミカルは医薬品・健康食品・化学品の3つの事業を軸に、長年培ってきた化学技術を核とした技術を活かした製品・サービスを提供しています。
監査法人は有限責任監査法人トーマツで、本社所在地は福岡県大牟田市新勝立町1丁目38番5です。
室町ケミカルとは
室町ケミカルは、1917年(大正6年)に売薬の製造販売を目的として設立されて以降、医薬品をはじめとしたさまざまな事業に取り組んできました。
報告セグメント | 製品カテゴリ | 主要製商品・サービス |
---|---|---|
医薬品事業 | 医薬品合成・精製等 | ポリスチレンスルホン酸Ca、ワルファリンカリウム、 |
ヒスタミン二塩酸塩 | ||
輸入原薬 | バルプロ酸Na、バラシクロビル塩酸塩 | |
その他 | ラジオアイソトープ | |
健康食品事業 | ゼリー | スティックタイプゼリー、Tパウチタイプゼリー |
化学品事業 | イオン交換樹脂 | デュオライト™、レバチット®、ムロマック® |
分離膜・水処理装置 | RO膜(逆浸透膜)、NF膜(限外濾過膜)、UF膜(精密濾過膜) | |
純水製造装置、軟水製造装置 | ||
受託加工 | アミノ酸精製、AdBlue®製造 | |
接着剤等機能材料の混合、分散、リパック | ||
その他 | 水処理部材、機能性接着剤 |
従業員数は191名、平均年齢は39.5歳、平均勤続年数は7.0年、平均年間給与は427.3万円です。
室町ケミカルのIPOの諸データ
室町ケミカルの業績推移
業績面では売上高は右肩上がりの傾向となっています。純利益・経常利益は減益の年度も目立っています。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第73期 | 第74期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2019年5月 | 2020年5月 | |
売上高 | (千円) | 5,420,018 | 5,280,306 |
経常利益 | (千円) | 90,996 | 271,851 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | (千円) | 28,913 | 31,570 |
包括利益 | (千円) | 24,659 | 21,397 |
純資産額 | (千円) | 182,392 | - |
総資産額 | (千円) | 4,619,342 | - |
1株当たり純資産額 | (円) | 91.2 | - |
1株当たり当期純利益 | (円) | 14.46 | 15.75 |
自己資本比率 | (%) | 3.9 | - |
自己資本利益率 | (%) | 16.9 | - |
株価収益率 | (倍) | - | - |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 342,095 | 88,920 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △311,293 | 136,697 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △22,590 | 42,227 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 613,958 | 880,950 |
従業員数 | (名) | 199 | - |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
JASDAQ指数は美しい右肩上がりの傾向となっています。このまま堅調な推移が続くとIPOにおいて追い風となり、反落して再び軟調な相場に回帰すれば向かい風となります。
上場規模
室町ケミカルのIPOの規模は最大で約13.0億円であり、JASDAQスタンダードとしてもやや小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は970,000株、売出株式数は500,000株、オーバーアロットメント(OA)は220,500株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約44%と高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は34%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
村山哲朗 | 37.85% | ○ |
村山ひとみ | 17.21% | |
青木淳一 | 11.18% | ○ |
室町ケミカルグループ従業員持株会 | 7.74% | ○ |
服部英法 | 5.16% | ○ |
髙宮一仁 | 3.70% | ○ |
大辻正高 | 2.58% | ○ |
穗苅久美 | 2.58% | ○ |
井内聡 | 1.55% | ○ |
井ノ口浩俊 中村弘 | 1.20% | ○ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
室町ケミカルの事業は医薬品・健康食品・化学品の3つの事業が軸ということで、IPOにおける業種の人気度は標準的です。
予想PERは10.4~11.0倍であり、類似企業と比較すると割安感があります。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2927 | AFC-HDアムスライフサイエン | 20.96 | 1.46 | 1.83% |
4118 | カネカ | 24.03 | 0.71 | 2.71% |
4524 | 森下仁丹 | 35.10 | 0.78 | 1.89% |
4577 | ダイト | 13.35 | 1.25 | 1.24% |
6568 | 神戸天然物化学 | 17.25 | 1.29 | 1.52% |
9273 | コーア商事HLDGS | 15.93 | 1.81 | 1.24% |
約13.0億円という上場規模はJASDAQスタンダードとしてもやや小型です。上位株主にVCがなく、万遍なくロックアップがかかっています。
JASDAQスタンダードの10億~20億円のやや小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- 東和ハイシステム:+130.4%
- リベルタ:+76.7%
- グラフィコ:+133.7%
- ミアヘルサ:-25.0%
- コンピューターマネージメント:+58.5%
- 浜木綿:+39.2%
- 共栄セキュリティーサービス:+36.5%
- プリントネット:+45.8%
- イボキン:+19.7%
- ABホテル:+104.0%
- ヴィスコ・テクノロジーズ:+204.9%
- 幸和製作所:+126.7%
- 大阪油化工業:+66.7%
- 壽屋:+32.5%
- クロスフォー:+44.0%
- ネットマーケティング:+36.1%
- ズーム:+49.9%
- ほぼ日:+128.1%
- グッドコムアセット:+32.4%
- ウイルプラスホールディングス:-8.0%
- ヒロセ通商:±0%
- 平山:+29.5%
- ヨシックス:+29.4%
- 鳥貴族:+120.7%
- ホットマン:+67.5%
- イーグランド:+27.3%
- 日本コンセプト:-8.0%
- マックスバリュ九州:+4.0%
以上を総合考慮して、初値予想はプラスリターンです。
主幹事は野村證券です。その他は、FFG証券、みずほ証券、SBI証券、大和証券、楽天証券、岡三証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
野村証券 | 1,323,000 | 90.00% |
FFG証券 | 44,100 | 3.00% |
みずほ証券 | 29,400 | 2.00% |
SBI証券 | 29,400 | 2.00% |
大和証券 | 14,700 | 1.00% |
楽天証券 | 14,700 | 1.00% |
岡三証券 | 14,700 | 1.00% |
岡三グループの岡三オンライン証券でも取扱いの可能性があります。
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野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの大型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
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<投資スタンス>
やや強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)※回数制限やS級狙いで回避することも
- やや弱気:SBI証券以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)