新規上場!自律制御システム研究所(6232)のIPOの初値予想

更新日:   IPO

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自律制御システム研究所

自律制御システム研究所(6232)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2018年12月5日(水)~12月11日(火)、上場日は12月21日(金)です。

新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は3,380円(1単元33.8万円)です。仮条件は3,000円~3,400円と上限が上振れました。

公開価格は仮条件の上限である3,400円となりました。予想PERは赤字です。

初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。以下のレンジを想定しています。

3,450〜4,500円(仮条件の上限比+1.5%~+32.4%)

直前初値予想は以下の通りです。

3,700円(公開価格比+8.8%)

自律制御システム研究所はロボットの自律制御技術を用いて業務効率化・無人化・IoT化を実現するシステムを創り、既存の様々な業務を改革していくことで、国内外企業の競争力を高めることを目指して事業を展開しています。

監査法人は有限責任監査法人トーマツで、本社所在地は千葉県千葉市美浜区中瀬二丁目6番地1 WBGマリブウエスト 32階です。

自律制御システム研究所とは

自律制御システム研究所は「科学は社会貢献のためにある」という創業精神のもと、「ドローンは、空の産業革命をもたらす」という企業ビジョンを掲げています。

主たる事業内容は、「インダストリアル向け」、「コーポレート向け」の飛行ロボット(ドローン)の自社開発、ドローンを活用した無人化・IoTシステムの受注開発、生産、及び販売・サービス提供です。

ドローンの普及及び技術革新により、既存産業の業務効率化並びに新規価値創出が期待されています。

自律制御システム研究所では、自律制御の研究開発をゼロから国内で行うことで技術力を蓄積してきており、「自ら考えて飛ぶ」最先端の自律制御を中心に点検、物流、防災分野などで求められる周辺技術・システムも開発しています。

現存するドローン市場の定義に縛られることなく顧客に対してドローンを活用した新たな無人化・IoTシステムを提示していく方針です。

従業員数は44名、平均年齢は36.0歳、平均勤続年数は1.9年、平均年間給与は515.9万円です。

事業内容

自律制御システム研究所は「自ら考えて飛ぶ」自律制御技術を中心に周辺技術・システム開発能力を一気通貫で保有することで、点検、物流、防災、空撮、測量、農業といった分野でドローンを活用したインダストリアル向け無人化・IoTシステムの構築に係る事業を運営しています。

最先端の制御技術を核として、通信・ソフトウエアなどを統合した制御パッケージや高性能な機体プラットフォームの提供が可能となっています。

また、用途別にカスタマイズしたインダストリアル向け特注機体、特注システム、最終的には顧客システムに統合されたレベルまで、事業として幅広く対応することが可能となっています。

またドローン以外の分野に対しても、機械等が「自ら考える」ための制御技術を通信やソフトウエアと組み合わせて制御プラットフォームとして販売しています。当該プラットフォームの主な活用見込先は、宇宙産業や無人地上車両です。

自律制御システム研究所のビジネスモデルは以下3つの要素を併せ持っています。

  • 顧客企業からのドローン導入の打診に基づき、顧客企業におけるドローン活用による課題解決の概念検証(PoC:Proof of Concept)
  • 用途に応じたシステム全体の仕様策定と特注システム開発を請け負うシステムインテグレータとしての役割
  • その後の特注システムの量産供給を担う製造業としての役割

自律制御システム研究所では、主に大企業におけるドローン活用において、検討段階から実際の導入まで全面的なシステム構築をワンストップで提供することを前提とした営業活動を促進しています。

これまでにも楽天株式会社の「天空」や株式会社NJSの「AirSlider」などの実績があります。

既に主要顧客約40社に対して、概念検証(PoC)に係るサービス提供に取り組んでおり、今後の特注システム開発や量産供給に繋がるように営業活動を促進しています。

保有のプラットフォーム技術

自律制御システム研究所は千葉大学発のスタートアップ企業として創業して以来、自律制御技術を中核技術と位置づけ、継続的に開発投資を行ってきました。

2017年より、自社開発の制御技術の競争力を高めるために、無人化・IoTシステムの一部としてドローンを採用することが多い企業需要に着目し、ドローンを活用したインダストリアル向けの無人化・IoTシステムの開発に資本注力してきました。

この分野においてシステム構築を実現するためには、非GPS環境などあらゆる環境での飛行を可能にする最先端の「自律飛行能力(Autonomy)」と、業務効率化・無人化・IoT化を実現するための「既存システムへの組み込み能力(Connectivity)」が必要になります。

自律制御システム研究所では、点検、防災、物流、測量など多様な用途に対応可能なプラットフォーム技術として以下を開発・商用化しています。

  • 非GPS環境下での自律飛行を実現する画像処理による自己位置推定(Visual SLAM)
  • ドローン以外にもUGV(Unmanned Ground Vehicle:無人地上車両)などにも適用可
  • ドローンの飛行ログや取得画像データ蓄積・解析を行うための独自通信・クラウドシステムの整備
  • 人間や通路認識などの飛行制御向けAI、安全機能強化として落下エネルギーを約90%減少させ、高度10m以上であれば終端速度を5m/s程度まで減速可能なパラシュート等

現在、商品展開中のインダストリアル向けプラットフォーム機体「ACSL-PF1」及びその派生形は、自律制御システム研究所の新技術を全て集約させ、多様な用途に対応する高度な飛行性能と安全性を実現しています。

「ACSL-PF1」の開発コンセプトは、あらゆる用途に対応可能とするべく最大公約数的な技術要素を集約した機体であり、主に以下の4つに分解することができます。

  • 「自ら考えて飛ぶ」自律制御技術
  • 機体・駆動ハードウエア
  • 機能アプリケーション・搭載オプション
  • ソフトウエア・外部システム

国家プロジェクトへの参画

自律制御システム研究所製品・サービスがインダストリアル向けドローン業界におけるデファクト・スタンダードとなるためには、今後も継続的かつ積極的に研究開発活動を実施していくことが不可欠となります。

そこで、自律制御システム研究所では産学官連携で様々なプロジェクトに参画し、最先端の技術開発に取り組んでいます。

国家プロジェクトにおいては、各プロジェクトにおいて発生した研究開発費用について、管轄機関の監査を受けて認められた金額を、助成金又は補助金として収受しています。

なお、助成金又は補助金に関して、新規技術の研究開発に係るものについては、営業外収益として計上しています。

また、新規の研究開発を行わず、既存の自律制御システム研究所の技術を用いて委託された実験を行うことが主目的であるものについては、売上高として計上しています。

国家プロジェクト 主な内容
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) ・日本電気株式会社、一般社団法人首都高速技術センター、国立研究開発法人産業技術総合研究所からなる橋梁点検プロジェクトに参画
・非GPS環境での飛行技術の開発
SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)インフラ維持管理・更新・マネジメント技術
NEDO 壁等の対象物及び機体間同士の衝突を避ける技術を開発
無人航空機の運航管理システム及び衝突回避技術の開発
NEDO 物流業界に特化してドローンの性能や安全性に関する性能評価基準と検証方法を制定
ロボット・ドローン機体の性能評価基準等の開発
NEDO プラント設備をドローンを用いて画像撮影し、AIを用いた点検判定の自動化を開発
AIシステム共同開発
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター 船舶から離着陸可能な魚影撮影ドローン並びに映像伝送技術の開発
ドローンを利用した高効率漁場探索システムの開発
内閣府 大規模災害の緊急対応、復旧、予防減災能力向上などを目指したタフな飛行ロボットの実現
タフ・ロボティクス・チャレンジ

自律制御システム研究所のIPOの諸データ

新規発行による手取金の使途については、製造関連費用、人件費及び人材採用費、販売促進費、研究開発費に充当する予定です。

自律制御システム研究所の業績推移

業績面では売上高は減収、経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。

自律制御システム研究所の業績推移

営業キャッシュフローは包括利益を上回っている年度と下回っている年度があります。

前期の自己資本利益率(ROE)は赤字であり、自己資本比率は85.9%です。主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次 第1期 第2期 第3期 第4期 第5期 第6期
決算年月 2014年1月 2015年1月 2016年1月 2016年3月 2017年3月 2018年3月
売上高 (千円) - 36,454 179,135 121,377 156,889 370,184
経常損失 (千円) -695 -11,314 -56,920 -850 -486,418 -454,155
当期純損失 (千円) -712 -11,384 -58,210 -1,730 -488,814 -460,410
資本金 (千円) 10,000 22,000 112,000 472,000 472,000 1,532,006
発行済株式総数(株)
普通株式 1,000 2,200 2,500 2,500 2,500 250,000
A種優先株式 - - - 1,200 1,200 120,000
B種優先株式 - - - - - 235,557
純資産額 (千円) 9,287 9,902 131,691 849,961 361,146 2,022,998
総資産額 (千円) 9,311 80,127 176,321 934,914 508,871 2,353,118
BPS (円) 9,287 4,501 52,677 51,984 -95.69 -218.47
1株配当 (円) - - - - - -
EPS (円) -713 -7,345 -23,434 -686.73 -88.07 -72.02
自己資本比率 (%) 99.7 12.4 74.7 90.9 71 85.9
自己資本利益率 (%) - - - - - -
株価収益率 (倍) - - - - - -
配当性向 (%) - - - - - -
営業CF (千円) - - - - -487,754 -517,401
投資CF (千円) - - - - 568,189 107,965
財務CF (千円) - - - - - 2,320,263
現金等 (千円) - - - - 158,081 2,068,909
従業員数 (人) - 21 20 20 36 44

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証マザーズ指数は2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、ここ数ヶ月は下降トレンドが続いていました。

しかし、足元では反発しつつあります。下降トレンドが継続したら向かい風となり、底打ちして堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。

東証マザーズのチャート(2018年8月17日~2018年11月16日)
(※マネックス証券より)

上場規模

自律制御システム研究所のIPOの規模は最大で約100.4億円であり、東証マザーズとしてはかなりの大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公募株式数は900,000株、売出株式数は1,683,700株、オーバーアロットメント(OA)は387,500株です。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約29%とやや高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は65%です。

売出人かつ貸株人である野波健藏、売出人である株式会社菊池製作所、楽天株式会社、及びツカサ電工株式会社には原則として90日間のロックアップがかかっています。ロックアップは1.5倍で解除されます。

上記のほか、自律制御システム研究所は、取引所の定める「有価証券上場規程施行規則」の規定に基づき、上場前の第三者割当等による募集株式等の割当に関し、割当を受けた者との間で継続所有等の確約を行っています。

株主名 株数 保有割合 ロックアップ
UTEC3号投資事業有限責任組合 2,100,000 19.93% ◯
野波健藏 1,500,000 14.23% ◯
楽天(株) 1,350,000 12.81% ◯
(株)菊池製作所 1,050,000 9.96% ◯
iGlobe Platinum Fund Ⅱ Pte. Ltd. 1,000,005 9.49%  
(株)SMBC信託銀行(特定運用金外信託口) 833,340 7.91%  
太田裕朗 525,000 4.98%  
鷲谷聡之 375,000 3.56%  
早川研介 375,000 3.56%  

初値予想

自律制御システム研究所の事業は、「インダストリアル向け」、「コーポレート向け」の飛行ロボット(ドローン)の自社開発、ドローンを活用した無人化・IoTシステムの受注開発、生産、及び販売・サービス提供ということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。

IoTというキラーワードも内包している事業内容となっています。

予想PERは赤字であり、類似企業と比較すると割安感はありません。ただし、この手の銘柄は赤字先行となりがちです。

コード 銘柄名 PER PBR 配当利回り
2667 イメージワン 193.80 3.24 0.00%
3444 菊池製作所 96.47 1.46 0.85%
7779 CYBERDYNE 赤字 3.91 0.00%

ポート、EduLabとの3社同時上場で、かつ連続上場5日目となり、過密日程のIPOとなる点はマイナスポイントです。

約100.4億円という上場規模は東証マザーズとしてはかなりの大型です。上位株主に数多くのVCが名を連ねています。

東証マザーズの50億円以上の大型IPOの初値結果は以下のとおりです。

  • MTG:+21.6%
  • メルカリ:+66.7%
  • ラクスル:+9.7%
  • SOU:+24.2%
  • 神戸天然物化学:+56.6%
  • HANATOUR JAPAN:+10.0%
  • ウェルビー:+28.1%
  • MS&Consulting:-2.3%
  • PKSHA Technology:+128.3%
  • ビーグリー:+0.1%
  • アイモバイル:-6.8%
  • ベイカレント・コンサルティング:-6.5%
  • アカツキ:-8.0%
  • ビジョン:+10.7%
  • グリーンペプタイド:-8.0%
  • メタップス:-7.9%
  • イトクロ:+4.1%
  • ヘリオス:+22.5%
  • Gunosy:±0%
  • サンバイオ:-14.5%
  • Aiming:+12.2%
  • ファーストブラザーズ:+2.5%
  • イーレックス:+11.2%
  • リボミック:-20.4%
  • VOYAGE GROUP:+40.0%
  • CYBERDYNE:+130.0%
  • アキュセラ・インク:+27.8%
  • シグマクシス:+0.3%
  • オンコリスバイオファーマ:+34.6%
  • じげん:+191.7%
  • ペプチドリーム:+216.0%
  • UMNファーマ:-8.0%
  • ライフネット生命:-7.0%
  • ダブル・スコープ:-8.0%
  • テラプローブ:-7.5%
  • エフオーアイ:-9.4%
  • グリー:+51.5%
  • カービュー:+5.5%
  • ユー・エス・ジェイ:-4.9%
  • ゲームオン:-8.0%
  • GCA:+28.1%
  • ミクシィ:+90.3%

東証マザーズの大型IPOは、CYBERDYNEやミクシィのようなテーマ性がある銘柄か、バイオ旋風が吹き荒れている時のバイオ銘柄以外は軟調な傾向があります。

以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。

主幹事はみずほ証券です。その他は、野村證券、大和証券、SBI証券、いちよし証券、SMBC日興証券、岡三証券、水戸証券、楽天証券で申し込めます。

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<投資スタンス>
中立
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

  1. 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
  2. やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
  3. 中立:ネット証券、回数制限・S級銘柄の当落に影響がない対面証券(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
  4. やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
  5. 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)

※過去のIPO初値予想の履歴

-IPO