JCBが「法人代表者・個人事業主向けデビットカード」を金融機関に提供開始しました。
ついにJCBビジネスデビットカードの発行が実現しました。第一弾は北陸銀行の「ほくぎんJCBビジネスデビット」です。
JCBビジネスデビットカードのメリット
審査が不要
個人事業主・法人向けのビジネスデビットカードの最大のメリットは、申込み時の審査がないので、設立年数や決算内容などに関係なく申し込める点です。
所定の確認は行われて、代表者がブラックリストに載っていたり、暴力団などの反社会組織に属している場合などは、発行できない場合があります。
しかし、大多数の方には無関係の話。起業したてのフリーランス・個人事業主・士業・自由業・YouTuberや、設立直後の法人でも問題なく発行できるケースがほとんどです。
なぜJCBビジネスデビットカードは審査が不要かというと、デビットカードなので銀行の普通預金口座の残高の範囲でしか使えないためです。
利用代金を取りっぱくれてJCBやデビットカードの金融機関が損失を被るリスクはありません。
したがって、クレジットカードのような審査が不要で、原則として誰でも発行することが可能です。
代表者が携帯電話の割賦料金、カードローンやキャッシング等、クレジットカードの支払いなどで遅延があり、信用情報機関に事故情報が記載されていても無問題です。
高額決済も可能
与信された利用可能枠の範囲内でしか使えないクレジットカードと異なり、JCBビジネスデビットカードは、原則として口座残高の範囲内ならいくらでも利用できます。
したがって、発行会社が設定する上限内で高額決済にも利用できます。
年会費が安い法人カード・ビジネスカードは利用限度額が100万円や200万円といったケースが多いです。
年会費数万円のプラチナカードクラスでも利用限度額は500万円程度のことが多く、高くても1000万円程度が壁になることが多いです。
例外はアメックスで、利用限度額が1000万円を超えることもあり、またデポジット制度で事前に振り込めばいくらでも利用できます。
しかし、JCBビジネスデビットカードなら預金口座にお金が入っていれば、発行会社が設定する上限内でいくらでも支払いが可能でファンタスティックです。
例えば1000万円の預金残高があれば、1000万円を決済できます。大量の仕入れ・外注費用・広告費を支払えますし、業者が対応していたら高級車なども購入することが可能です。
現金管理・会計処理の負担が軽減
JCBビジネスデビットカードなら、現金払いと比較して事務処理の手間・コスト、振込手数料を削減することができます。
交通費・接待費などの仮払いや従業員による立替払いがなくなり、経費精算業務の合理化が図れます。
社員の申請→上長の承認→経理からの現金の手渡し or 振込といった無駄な事務作業が不要となります。
現金の管理、紛失・盗難防止対策といった二次コストも発生しません。「現金出納帳の金額が合わない・・・」といった事態を招くリスクも低下します。
また、支払先への振込の手間、振込手数料の大幅な削減が図れます。うっかり支払い漏れするリスクもありません。
経理の手間が軽減して無駄な間接業務ないしバックオフィス・コストが削減できます。カード利用金額に応じてポイントも獲得できます。
経費利用と私的利用との明確な区分けがなされて、「経費の見える化」が可能で経費の管理もしやすくなります。
ただし、こちらのメリットはビジネスデビットカードに固有のものではなく、法人カード・ビジネスカードと共通です。
ポイント・キャッシュバックの還元
JCBビジネスデビットカードを使うと、利用代金に応じてポイントやキャッシュバックの還元を享受できます。
デビットカードの中には1円たりとも還元がないカードもありますが、JCBビジネスデビットカードなら着実にお得になるのが嬉しい点です。
また、通知メール機能もあり、利用の都度メールで案内が届く設定も可能なので、利用状況を的確に管理できて不正利用も察知できます。
さらに、会員専用サイト「MyJCB」で、利用明細の確認や利用限度額の変更が可能なので、簡単に利用管理を行えます。
サイバーリスク総合支援サービスおよびサイバーリスクに起因する損害賠償責任に関する補償もあります。
デメリット
JCBビジネスデビットカードのクレジットカードのデメリットは、引き落としが即時となるので支払いの繰り延べ効果がない点です。
法人カード・ビジネスカードの場合、実際に現金が引き落とされるのは約1~2ヶ月後となり、キャッシュフローの改善にも役立ちます。しかし、デビットカードにはこの効果はありません。
また、ポイント還元率はクレジットカードより低くなる可能性が高いのも注意点です。
個人用カードの場合、JCBと金融機関が提携して発行しているデビットカードは、還元率が0.2%~0.5%程度となっています。
Visaデビットカードも還元率は0.2%~0.5%程度のことが多く、高くても1%程度となっています。Sony Bank WALLETのみ厳しい条件をクリアしたら最高2%還元となります。
まとめ
法人代表者・個人事業主向けのJCBビジネスデビットカードの主なメリットは以下の通りです。
- 審査が不要
- 高額決済も可能
- 現金管理・会計処理の負担が軽減
- ポイント・キャッシュバックの還元
特に大きなメリットは開業直後の個人事業主、設立直後の法人でも多額の支払いが可能になる点です。審査や利用限度額の壁を突破できます。
クレジットカード会社に課せられた制約によってビジネスに支障をきたす事態はなくなります。ビジネスでの戦いを勝ち抜いて、新たな地平を切り拓くことが可能になります。
デメリットはポイント・キャッシュバックの還元率がクレジットカードよりも低くなる可能性が高い点です。
開業直後の個人事業主・法人でも、代表者のプライベートでの信用情報が良好な場合は、意外とあっさりビジネスカードの審査に通過するケースは多々あります。
まずはクレジットカードにトライして、審査落ちしたらデビットカードを使うというストラテジーも有効です。
JCBは「JCB法人カード」を発行しています。名前からは法人のみが発行できるイメージがありますが、個人事業主でも申し込めます。
一般カード、ゴールドカード、プラチナカードの3種類で個人向けにあるJCBザ・クラスはありません。
JCB法人カードは幾多の法人カード・ビジネスカードの中でも、クオリティ良好でおすすめです。
JCBらしいT&Eサービスに加えて、ビジネス向けの特典が加わっているビジネスカードです。
ポイント型はJCBオリジナルシリーズに属しており、カード利用でOki Dokiポイントがザクザクと貯まります。
特にAmazon・ENEOS等のJCBオリジナルシリーズパートナーでは高還元となります。
Oki Dokiランドというモールを経由すると、Amazonだけではなく、楽天市場、Yahoo!ショッピング、LOHACOなどのネット通販がお得になるというメリットもあります。
貯めた「Oki Dokiポイント」は、魅力的な多種多様な商品と交換できます。詳細、あらゆる交換先一覧については、以下にまとめています。
残高不足となった場合は、一度だけではなく複数回引落しをかけてくれます。中には月末まで毎営業日実施してくれる銀行もあり、JCBは口座振替も便利です。
JCB PLAZAなど日本人が海外で活用できるJCBカード共通特典も充実しています。JCBオリジナルシリーズの特徴、メリット・デメリットについては、以下で徹底解説しています。
JCB法人カードは、一般カード、ゴールドカード、プラチナカードの3種類が揃っており、年会費とサービスに対する考え方に応じて選択できます。
スタンダードカードなら年会費が1,250円(税抜)とリーズナブルです。もちろん年会費は経費算入が可能です。
JALオンライン、ANA@デスクも利用可能で出張に八面六臂の活躍を見せてくれます。
以前JCBに取材に行き、イシュイング本部 イシュイング推進部 商品企画グループ 副主事の新宮さんにインタビューしました。
JCBカードの魅力、JCBの歴史・強み、安全・安心の信頼性と充実した特典を両立させている点について取材しています。
JCBゴールド法人カードは、JCBのゴールドカード以上のJCBプレミアムカードが使える「GOLD Basic Service」が利用可能です。ビジネスにもプライベートにも有効活用できるクレジットカードです。
ジャンル | 特典内容 |
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問い合わせ | ゴールド会員専用デスク JCB暮らしのお金相談ダイヤル |
健康サービス | 人間ドックサービス ドクターダイレクト24(国内) |
旅行 | JCBトラベル Oki Dokiトクトクサービス 関東有名テーマパークへの旅 トラベル特典 国内宿泊オンライン予約 海外ホテルオンライン予約 空港ラウンジサービス ラウンジキー 手荷物無料宅配券(往復)サービス 京爛漫 JCBゴールド ワシントンホテルチェーン宿泊予約 ハーツレンタカーサービス |
PLEASURE | JCB GOLD Service Club Off ゴールドフラワーサービス JCBゴールド ゴルフサービス JCBゴルファーズ倶楽部 会員情報誌「JCB THE PREMIUM」 |
チケット | JCBゴールド チケットサービス |
空港ラウンジ、24時間・年中無休の健康・介護・育児に関する電話相談、人間ドック優待、充実のトラベルサービス、グルメ・ゴルフ優待、チケットサービスなどのベネフィットが魅力のビジネスカードです。
JCBプラチナ法人カードは、JCBのプラチナカードならではの旺盛なベネフィットが充実しています。
JCB THE CLASSとかなりの部分で同じ特典を利用可能です。日本が産んだJCBの誉れ高き頂点に君臨するカードのベネフィットを使えるのは絶大なメリットがあります。
JCBプラチナ法人カードは、世界中の148ヶ国、600を超える都市で1,400ヵ所以上の空港ラウンジを0円で利用できるプライオリティ・パスを無料で発行できます。
搭乗する航空会社、搭乗クラスに関係なくラウンジを利用できるのが大きなメリット。格安航空券利用時も使えますし、1日に2回以上ラウンジを使うことも可能です。
通常は年会費469米ドルであるプレステージ会員が0円です。1ドル156.59円(2024/7/18時点)換算だと年会費73,440円が無料になります。
関西有名テーマパークのJCBラウンジを利用でき、1.5~3時間待ちの大人気アトラクションを並ばずに乗れて、上質の空間で休憩できます。
コース料理1名分無料サービスは、コンシェルジュの対応が優れている点において、他の高級カードと比較しても、エッジ・優位性があります。
また、JR京都駅ビル内にある「JCB Lounge 京都」を利用できます。ドリンク、ガイドブック・情報誌の閲覧、手荷物の一時預かり、無料Wi-Fiなどのサービスが受けられます。PC作業もOKです。
JCBプレミアムステイプランという、JCB上級カード会員限定のホテル・旅館の優待も受けられます。
JCBプラチナ法人カードは、コンシェルジュ、レストラン1名分無料、プライオリティパス、JCBプレミアムステイプラン、関西人気テーマパークのJCBラウンジなど卓越したベネフィットが魅力のクレジットカードです。
キャッシュバック型のJCBビジネスプラス法人カードは、カード利用金額に応じて交通費・出張旅費の利用代金に対してキャッシュバックを受けられます。最大で3%という高還元のCBが魅力的です。
あらゆる種類のJCB法人カードの違いについては、以下で徹底的に比較しています。
JCB法人カードは豊富なベネフィットに加えて、企業が受給できる可能性がある助成金、労務リスクを無料で診断してくれる「かんたん診断シリーズ」、社労士の無料相談(初回60分)も受けられます。
「法人カード」という名前ですが、株式会社・合同会社・合資会社などの法人格がない、青色申告や白色申告の個人事業主でも申し込めます。
現在、JCB法人カードはお得な入会キャンペーンを行なっています。2025年3月31日までは、最大60,000円相当のJCBギフトカードのプレゼントがあります。
また、弥生会計オンラインの年会費が初年度無料となります。通常利用金額は35,200円(税抜)なのでバリューが高いキャンペーンです。