元祖・共通ポイントであるVポイントからファミリーマートが離脱かと日本経済新聞 電子版が報じました。元記事は日経コンピュータです。
ファミマの親会社である伊藤忠商事の鈴木善久社長兼COOが、独自ポイントの導入について方向づけをすることを表明しました。
Vポイントは期間固定ポイントがリアル店舗で利用できないのが大きなデメリットです。
小口の共通ポイントが使えることを誘引とした集客力という観点では、期間限定ポイントを利用できる他の共通ポイントの方が格段に優れています。
ファミマ撤退を防ぐためにも、Vポイントの運営会社であるCCCには、期間限定Vポイントをリアル店舗で使えるようにすることを提案します。
ファミリーマートがVポイントの会員属性・利用履歴といった顧客データを使うには、CCCに原則として利用料を払う必要があり、このコストに不満を抱いているようです。
共通ポイントは導入する店舗がある一方で離脱する企業も目立っています。
Vポイントからはこれまで三越伊勢丹ホールディングス、ドトールコーヒー、ブックオフ、ZOZOTOWN、アルペンなどが脱退しました。
ファミマとCCCの契約更新のタイミングは2018年末と言われており、昨年の年末が大きなターニングポイントでした。
フィンテック関連ビジネスの推進を目的に2017年に設立した子会社の「UFI FUTECH」のもと、独自のポイントの導入に舵を切る可能性がありました。
しかし、独自電子マネーやポイントの導入ではなく、楽天ポイントカード、dポイントを導入する方向となりました。
Vポイントカードや一体型デビットカードの新規発行を終了しており、ファミマは徐々にVポイントと距離を置いています。
- ファミマTカード(ポイントカード):2019年5月31日で店頭発行終了
- ファミマTカード(Visaデビット付キャッシュカード):2019年5月20日で新規申し込み終了
ユーザー目線としては、Vポイントは期間固定ポイントが原則として、付与企業の関連サービスでしか使えないのが大きな不便となっています。
この点は大手共通ポイントの一角であるPontaポイントも同様であり、期間限定ポイントはリクルートの関連サービスでのみ利用可能です。
他方、共通ポイントカードとしては後発の楽天ポイントカード、dポイントはいずれも期間固定ポイントをリアル店舗の加盟店で使えてユーザーフレンドリーです。
スマホアプリ「楽天ペイ」の活用で、コンビニでも楽天ポイントを便利に利用可能です。
特にファミマのようなコンビニが楽天ポイントカード・dポイントを導入していると、小口の期間限定ポイントを使えて使い勝手が抜群です。
楽天ポイントはなんだかんだでキャンペーン等で知らない間に期間限定ポイントが付与されることが多く、消化先としてコンビニがあるとファンタスティックです。
かつてはサークルKサンクスで利用できたので使い勝手が抜群でしたけれども、ファミリーマートへの完全統合によって脱退して、コンビニはポプラ・生活彩家・デイリーヤマザキ等のみとなりました。
楽天ポイントカードならツルハグループのドラッグストアが便利で、他には楽天ペイでローソンで使うというストラテジーが有効です。
dポイントも期間・用途限定ポイントをリアル店舗のローソン、マツモトキヨシ、高島屋で利用できて最高に便利です。
ローソンに加えてマツモトキヨシに対応したことで、価値・利便性がストップ高となりました。
共通ポイントの導入を10年近く拒み続けたものの、ここにきてマツキヨがdポイントを導入したのは賢いです。
期間・用途限定ポイントを小口消化できるのが絶大なメリットなので、ドラッグストアと相性が抜群であるためです。
付与ポイントを利用ポイントが上回ってコストをペイすることも十分に可能だと推察します。
楽天ポイントカード、dポイントと比較すると、Vポイントはこの点が大きなデメリットです。小額の期間限定ポイントは、慄然とせざるを得ない程に不便です。
ファミマの離脱を防ぐためにも、Vポイントの運営会社のCCCには、ぜひ期間限定Vポイントのリアル店舗への開放を検討してほしいです。
小売企業にとって導入する誘引・魅力が一気に上昇します。Yahoo!ショッピングの魅力も格段にUPするので、ソフトバンク・Yahoo! JAPANとともに英断を期待します。ここは新鮮な喝を入れるべき局面です。
やはり現状ではキャンペーンやポイント5倍などで付与される期間固定ポイントが使いづらいという点が、楽天市場と比較するとYahoo!ショッピングは大きな弱みです。
小口のポイントを消化するためにネット通販で品物を選ぶのは戦慄的に面倒であり、苦衷は察するに余りあります。
やはり非ソフトバンク・Y!mobileユーザーだと楽天市場を選びがちになっていると考えます。
ファミリーマートとVポイント運営企業の契約が切れる2018年末に、どのような顛末が訪れるか固唾を呑んで見守っていましたが、Vポイントと並んで楽天ポイントカードとdポイントを導入することになり、一気に利便性がUPします!
2019年7月までは、ファミリーマートでの利用金額が多い方は、ファミマTカードというクレジットカードがおすすめです。
火曜と土曜は「カードの日」となっており、ファミリーマート全店でのお買い物がお得になります。
ファミマTカードを提示してお買い物すると、ショッピングポイントが3倍となり、Vポイントが200円(税込)あたり3ポイント付与されます。還元率1.5%です。
また、ファミリーマートでの1ヶ月間のお買い物金額に応じてランクが決まり、上位のランクだと翌月のショッピングポイントがお得に貯まる「ファミランク」という制度があります。
5,000円以上利用すると翌月は還元率1%、15,000円以上の利用だと還元率1.5%となります。ファミランクの具体的内容は下表のとおりです。
ファミランク | 月間のポイント 対象利用金額 | 付与ポイント | 還元率 |
---|---|---|---|
ブロンズ | 5000円未満 | 200円あたり1Vポイント | 0.5% |
シルバー | 5000円以上 1万5000円未満 | 200円あたり2Vポイント | 1.0% |
ゴールド | 1万5000円以上 | 200円あたり3Vポイント | 1.5% |
通常の利用だけではハードルが高い方も多いでしょう。ただし、ファミリーマートは高速道路のSA・PAに入っていることも多いです。お土産の購入などがあると、上位のランクも視野に入ります。
クレジット決済の0.5%と合わせた合計還元率は、ブロンズは1.0%、シルバーは1.5%、ゴールドは2.0%になります。
ファミランクのポイント優遇は、「カードの日」の3倍とも重複して適用されるので、火曜・土曜は還元率が更にアップします。
ファミランクはショッピングポイント(Tカード提示で得られる基本ポイント)がシルバーが2倍、ゴールドは3倍となります。
したがって、シルバーはカードの日の3倍+ファミランク特典2倍=5倍(還元率2.5%)となり、クレジット決済の1%を上乗せして3.5%となります。
ゴールドはカードの日の3倍+ファミランク特典3倍=6倍(還元率3.0%)となり、クレジット決済の1%を上乗せして4.0%となります。
ブロンズはファミランク特典がないので、カードの日の3倍のみ(1.5%)となり、クレジット決済の1%を上乗せして2.5%となります。
200円ごとに得られるVポイントと還元率について表にまとめます。
ポイント内訳 | ブロンズ | シルバー | ゴールド |
---|---|---|---|
基本ポイント | 1 | 1 | 1 |
ファミランク特典 | 0 | 1 | 2 |
カードの日の上乗せ | 2 | 3 | 3 |
カードの日(クレジット) | 2 | 2 | 2 |
合計 | 5 | 7 | 8 |
還元率 | 2.5% | 3.5% | 4.0% |
このサービスは、ファミマTカードだけではなく、その他のVポイントカードも対象です。ファミリーマート店舗での会計時にTカードを提示するだけでファミランクが適用されます。
更にファミリーマートではいつでもクレジットポイントが3倍で1.5%還元(+1%)となるキャンペーンが期限なしで開催されています。
Famiポート取扱商品・サービス、切手・ハガキ・印紙類、チケット類、POSAカード・プリペイドカード各種、各種代金のお支払い(公共料金等)、totoはポイント3倍の対象外です。
これまで述べてきたポイント数に+1%されるのが基本となります。
例えばファミランクがブロンズの方は、共通ポイントとしての0.5%のポイントを合わせて還元率2%となります。毎週火曜・土曜は「カードの日」は3.5%還元です。
ファミリーマートをよく使う方にとっては、ファミマTカードは身震いする程にお得なカードです。
クレジットカードの専門家・岩田昭男さんも、おすすめの「コンビニでお得なカード」としてファミマTカードを挙げられていました。
クレジットカード界のレジェンドであり、キャッシュレス決済のカリスマ・菊地崇仁さんも、ファミリーマートでおすすめのクレジットカードとしてピックアップなさっていました。
ファミマTカードはクレジットカードのレジェンドも高く評価しています。
その他、ファミマTカードの詳細については、以下で精緻に分析しています。
しかし、ファミマTカードは、2019年6月~7月にかけて、相次いでポイント3倍のカードの日・ファミランク等の特典が終了して妙味はなくなりました。
2019年8月以降はは各共通ポイントと、別のクレジットカード・Pay・クオカード等の組み合わせがお得です。
スマホ決済のファミペイも開始しており、お買い物は0.5%還元、代行収納の場合は1件あたり10円相当の還元を受けられます。
ファミリーマートはVポイントが貯めて使えるので、共通ポイントでは主にVポイントを貯めたいという方もいらっしゃるでしょう。
一般カードでVポイントを貯めるクレジットカードとしては、Yahoo! JAPANカードがおすすめです。
年会費無料で還元率はいつでも1%で、Yahoo!ショッピングとLOHACOではショップポイントも合わせて3%です。詳しくは以下で解説しています。
実際に発行して使い倒したところ、諸々の特典の賜物で大量のVポイントを得られたのが嬉しかったです。Vポイントがお得に貯まるクレジットカードの筆頭です。
その他、お得なクレジットカードの入会キャンペーンが多数開催されています。
Vポイントの詳細、Tカードの種類については、以下をご参照ください。
Vポイントが貯まるクレジットカード以外では、ファミマはJALカード特約店なので、JALカード決済だと2%のJALマイルを獲得できます。
JALマイラーにとっては慈愛さえ感じるようなお得さがあり、キラリと光るエクセレントな魅力が燦然たる輝きを放っています。
マイル付与率は、JALカードのショッピング利用時の還元率が2倍になる「ショッピングマイルプレミアム」に加入している場合、100円ごとに2マイルです。マイル付与率2%です。
JALカードには、JAL普通カード、JAL CLUB-Aカード、JAL CLUB-Aゴールドカード、JALカード プラチナの4種類があります。
CLUB-Aゴールドカード以上のJALカードは自動付帯であり、それ以外のカードは年会費4,500円(税抜)となります。
ショッピングマイルプレミアム未加入の場合は、200円ごとに2マイルです。マイル付与率1.0%です。
マイルは価値にレバレッジがかかるのが魅力的です。特典航空券へ交換すると、1ポイントの価値が数円に昇華します。
国内線特典航空券で利用すると1マイルの価値が1.5円~2円程度、国際線のビジネスクラスだと1マイル2.5~6円程度、ファーストクラスなら7~16円程度に跳ね上がります。
クラス | 1マイルの価値(目安) | 還元率 |
---|---|---|
普通席 | 1.5円 | 3.0% |
1.6円 | 3.2% | |
1.7円 | 3.4% | |
1.8円 | 3.6% | |
1.9円 | 3.8% | |
2円 | 4.0% | |
ビジネスクラス | 2.5円 | 5.0% |
3円 | 6.0% | |
4円 | 8.0% | |
5円 | 10.0% | |
6円 | 12.0% | |
ファーストクラス | 7円 | 14.0% |
8円 | 16.0% | |
9円 | 18.0% | |
10円 | 20.0% | |
11円 | 22.0% | |
12円 | 24.0% | |
13円 | 26.0% | |
14円 | 28.0% | |
15円 | 30.0% | |
16円 | 32.0% |
国際線のビジネスクラス・ファーストクラスでマイルを利用すると、JALカードのファミマでの利用は驚異的な高還元に昇華します。
JALカードは大量のマイルがプレゼントされるお得なキャンペーンも魅力的となっています。
公式サイトJALカード 公式キャンペーン
ファミリーマートでのクレジットカード払いについては、以下で徹底的に解説しています。
2018年12月からは、幅広いバーコード決済に対応して、より一層ファミマでの支払いが便利になりました。