クリーマ(4017)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年11月11日(水)~11月17日(火)、上場日は2020年11月27日(金)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は3,250円(1単元32.5万円)です。公募価格は2020年11月18日(水)に決定。
仮条件は3,250円~3,570円と上振れました。予想PERは81.3~89.3倍です。
初値予想はプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
4,600〜5,400円(仮条件の上限比+28.9%~+51.3%)
クリーマは、創作活動に取り組む全国のクリエイターと生活者(ユーザー)が、オンライン上で直接オリジナル作品を売買できるCtoCのハンドメイドマーケットプレイス「Creema」等を展開しています。
監査法人は有限責任監査法人トーマツで、本社所在地は東京都港区北青山 2-12-5 KRT 青山ビル 2Fです。
クリーマとは
クリーマの事業はクリエイターエンパワーメント事業の単一セグメントです。
「本当にいいものが埋もれてしまうことのない、フェアで新しい巨大経済圏を確立する」をコンセプトに、マーケットプレイス、プラットフォーム、イベント・ストア、大規模クラフトイベント、クラウドファンディング等のサービスを提供しています。
クリーマは、創作活動に取り組む全国のクリエイターと生活者(ユーザー)が、オンライン上で直接オリジナル作品を売買できるCtoCのハンドメイドマーケットプレイス「Creema」の運営を2010年より行ってきました。
2013年以降は、来場者数5万人を誇る、日本最大級のクリエイターの祭典「HandMade In Japan Fes’(東京ビッグサイト)」等の大型イベント開催や、常設ショップ「Creema Store(新宿・札幌)」「暮らしとクリーマ(二子玉川)」の運営等、「Creema」に出店するクリエイターにさらなる活躍の場を提供しています。
生活者(ユーザー)がリアルの場で作品に触れられる機会を数多く創出することで、日本のクラフト文化を創造・牽引しながら、クリエイターの活動支援に長年注力してきました。
クリーマの事業活動はクリエイターの活動支援に注力してきた関係から、本業として作家活動を行うクリエイターや、これから本格的に作家としての活動を志望しているクリエイター等、プロ志向のクリエイターから支持を得ています。
品質の高いプロ志向のクリエイターの作品が多く集まるため、クリーマのマーケットプレイスでは高品質の作品を求める生活者(ユーザー)の安定的な集客が可能となっています。
感度の高い良質なコミュニティの構築につながり、クリーマのサービスの明確な独自性・競争優位性のひとつとなっています。
従業員数は70名、平均年齢は30.7歳、平均勤続年数は2.3年、平均年間給与は402.6万円です。
クリーマのIPOの諸データ
クリーマの業績推移
業績面では売上高は美しい右肩上がりです。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第10期 | 第11期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2019年2月 | 2020年2月 | |
売上高 | (千円) | 1,150,296 | 1,517,668 |
経常利益又は経常損失 | (千円) | △372,886 | 45,914 |
親会社株主に帰属する当期純損失 | (千円) | △373,402 | △28,035 |
包括利益 | (千円) | △371,177 | △30,952 |
純資産額 | (千円) | △130,069 | 39,068 |
総資産額 | (千円) | 1,650,659 | 1,943,793 |
1株当たり純資産額 | (円) | △422.01 | △430.37 |
1株当たり当期純損失(△) | (円) | △100.92 | △7.58 |
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | (円) | - | - |
自己資本比率 | (%) | △8.0 | 1.9 |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △262,904 | △164,590 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △90,124 | △29,195 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 515,267 | 422,732 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 1,179,436 | 1,403,426 |
従業員数 | (名) | 48 | 61 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数は美しい右肩上がりとなっていましたが、足元では調整局面となっています。
堅調な推移が続くとIPOにおいて追い風となり、反落して再び軟調な相場に回帰すれば向かい風となります。
上場規模
クリーマのIPOの規模は最大で約59.8億円であり、東証マザーズとしては大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は113,000株、売出株式数は1,559,700株、オーバーアロットメント(OA)は167,200株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約30%とやや高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は93%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
丸林耕太郎 | 31.89% | ○ |
アニマリズムグループ(株) | 9.10% | |
グロービス4号ファンド投資事業有限責任組合 | 8.57% | ○ |
グローバル・ブレイン6号投資事業有限責任組合 | 7.10% | ○ |
大橋優輝 | 6.92% | ○ |
KDDI新規事業育成2号投資事業有限責任組合 | 6.10% | ○ |
KDDI新規事業育成投資事業有限責任組合 | 5.80% | ○ |
Globis Fund IV, L.P. | 5.15% | ○ |
日本郵政キャピタル(株) | 3.07% | ○ |
SBI AI& Blockchain投資事業有限責任組合 | 3.07% | ○ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
クリーマの事業は、創作活動に取り組む全国のクリエイターと生活者(ユーザー)が、オンライン上で直接オリジナル作品を売買できるCtoCのハンドメイドマーケットプレイス「Creema」等であり、IPOにおける業種の人気度はやや高めです。
訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。
予想PERは81.3~89.3倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2769 | ヴィレッジヴァンガード | 赤字 | 1.33 | 0.00% |
3633 | GMOペパボ | 46.92 | 16.15 | 0.96% |
4385 | メルカリ | 赤字 | 20.17 | 0.00% |
4477 | BASE | 794.59 | 65.59 | 0.00% |
4689 | Zホールディングス | 59.20 | 4.60 | 1.19% |
4755 | 楽天 | 赤字 | 2.05 | 0.42% |
約59.8億円という上場規模は東証マザーズとしては大型です。上位株主にVCが名を連ねており、公開株式のほぼすべてが売出でVCのExitの要素はあります。
東証マザーズの50億円以上の大型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- 日通システム:+83.3%
- I-ne:+12.5%
- ロコガイド:+130.3%
- SREホールディングス:-6.6%
- ランサーズ:+15.3%
- JTOWER:+63.8%
- フリー:+25.0%
- JMDC:+32.5%
- メドレー:-2.3%
- BASE:-6.9%
- HPCシステムズ:-6.0%
- ギフティ:+25.3%
- ステムリム:-7.0%
- ブシロード:+16.6%
- 新日本製薬:+13.2%
- Sansan:+5.8%
- EduLab:+2.2%
- ポート:-37.2%
- 自律制御システム研究所:-16.8%
- SBIインシュアランスグループ:±0%
- MTG:+21.6%
- メルカリ:+66.7%
- ラクスル:+9.7%
- SOU:+24.2%
- 神戸天然物化学:+56.6%
- HANATOUR JAPAN:+10.0%
- ウェルビー:+28.1%
- MS&Consulting:-2.3%
- PKSHA Technology:+128.3%
- ビーグリー:+0.1%
- アイモバイル:-6.8%
- ベイカレント・コンサルティング:-6.5%
- アカツキ:-8.0%
- ビジョン:+10.7%
- グリーンペプタイド:-8.0%
- メタップス:-7.9%
- イトクロ:+4.1%
- ヘリオス:+22.5%
- Gunosy:±0%
- サンバイオ:-14.5%
- Aiming:+12.2%
- ファーストブラザーズ:+2.5%
- イーレックス:+11.2%
- リボミック:-20.4%
- VOYAGE GROUP:+40.0%
- CYBERDYNE:+130.0%
- アキュセラ・インク:+27.8%
- シグマクシス:+0.3%
- オンコリスバイオファーマ:+34.6%
- じげん:+191.7%
- ペプチドリーム:+216.0%
- UMNファーマ:-8.0%
- ライフネット生命:-7.0%
- ダブル・スコープ:-8.0%
- テラプローブ:-7.5%
- エフオーアイ:-9.4%
- グリー:+51.5%
- カービュー:+5.5%
- ユー・エス・ジェイ:-4.9%
- ゲームオン:-8.0%
- GCA:+28.1%
- ミクシィ:+90.3%
東証マザーズの大型IPOは、メルカリ・CYBERDYNE・ミクシィのようなテーマ性がある銘柄か、相場の時流に適した銘柄、バイオ旋風が吹き荒れている時のバイオ銘柄以外は、公募割れも目立っています。
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。
東証マザーズの市況が現在の好況を続けたら、アップサイドの可能性もあります。他方、規模が大きいことから、東証マザーズが崩壊する流れとなった場合、暗雲が立ち込める点には留意が必要です。
主幹事はSBI証券です。その他は、大和証券、みずほ証券、SMBC日興証券、エース証券、岩井コスモ証券、岡三証券、丸三証券、水戸証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
SBI証券 | 1,421,800 | 85.00% |
大和証券 | 83,600 | 5.00% |
みずほ証券 | 58,600 | 3.50% |
SMBC日興証券 | 41,800 | 2.50% |
エース証券 | 16,700 | 1.00% |
岩井コスモ証券 | 16,700 | 1.00% |
岡三証券 | 16,700 | 1.00% |
丸三証券 | 8,400 | 0.50% |
水戸証券 | 8,400 | 0.50% |
クリーマのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事団に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
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楽天証券、松井証券も委託幹事団に名を連ねる可能性があります。
<投資スタンス>
やや強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)※回数制限やS級狙いで回避することも
- やや弱気:SBI証券以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)