CINC(4378)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2021年10月11日(月)~10月15日(金)、上場日は2021年10月26日(火)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は2,850円(1単元28.5万円)です。公募価格は2021年10月18日(月)に決定。
仮条件は2,850円~3,080円と上振れました。PERは76.4~82.6倍です。
初値予想はプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
3,900〜4,700円(仮条件の上限比+26.6%~+52.6%)
CINCはマーケティング用調査・分析ツール「Keywordmap」シリーズの開発・提供を行うソリューション事業、「Keywordmap」シリーズを用いてDXコンサルティングを提供するアナリティクス事業を展開しています。
監査法人は東陽監査法人で、本社所在地は東京都港区赤坂1-9-13三会堂ビル7階です。
CINCとは
CINCはビッグデータとAI・機械学習技術で、顧客のマーケティング課題をデータドリブンに解決し、ビジネスの成果創出を支援しています。
ソリューション事業では、「Keywordmap」および「Keywordmap for SNS」を主軸に、マーケティングにおける調査、分析、運用を支援するソフトウェアの開発・販売を行っています。
「Keywordmap」シリーズは、CINCが運営するクローラーや、データサービスプロバイダーを通じて取得したビッグデータを、自然言語処理・機械学習・深層学習技術と統計学を用いて解析を加えながら、分析用のデータを提供するプロダクトです。
- Keywordmap:世界最大級である約2,800万以上の検索キーワードの日本語データベースをもとに市場分析から競合調査、改善点抽出まで、Web戦略で次の打ち手に必要となる調査分析の効率化支援ツール
- Keywordmap for SNS:消費者のインサイト分析(※5)、アカウントの傾向把握、投稿管理といったソーシャルメディアマーケティングに必要な情報の抽出とアカウント運用の最適化を実現する業務効率化支援ツール
従業員数は87名、平均年齢は30.8歳、平均勤続年数は2.1年、平均年間給与は532.5万円です。
CINCのIPOの諸データ
CINCの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益のいずれも、大局的には成長の傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第3期 | 第4期 | 第5期 | 第6期 | 第7期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2018年10月 | 2019年10月 | 2020年10月 | |
売上高 | (千円) | 232,429 | 406,288 | 336,502 | 764,181 | 934,358 |
経常利益 | (千円) | 70,365 | 90,424 | 38,193 | 99,892 | 39,476 |
当期純利益 | (千円) | 48,811 | 56,381 | 25,879 | 74,002 | 11,433 |
持分法を適用した | (千円) | ― | ― | ― | ― | ― |
場合の投資利益 | ||||||
資本金 | (千円) | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 |
発行済株式総数 | (株) | 40 | 40 | 40 | 1,000,000 | 1,000,000 |
純資産額 | (千円) | 67,878 | 124,260 | 150,140 | 224,142 | 235,835 |
総資産額 | (千円) | 136,448 | 232,367 | 274,373 | 650,139 | 767,273 |
BPS | (円) | 1,696,961 | 3,106,510 | 3,753,508 | 74.71 | 78.53 |
1株配当 | (円) | ― | ― | ― | ― | ― |
EPS | (円) | 1,220,286 | 1,409,550 | 646,998 | 24.67 | 3.81 |
自己資本比率 | (%) | 49.7 | 53.5 | 54.7 | 34.5 | 30.7 |
自己資本利益率 | (%) | 112.3 | 58.7 | 18.9 | 39.5 | 5 |
配当性向 | (%) | ― | ― | ― | ― | ― |
営業CF | (千円) | ― | ― | ― | 112,202 | 34,979 |
投資CF | (千円) | ― | ― | ― | △16,480 | △73,303 |
財務CF | (千円) | ― | ― | ― | 246,999 | 105,281 |
現金等 | (千円) | ― | ― | ― | 462,152 | 529,109 |
従業員数 | (名) | 11 | 24 | 43 | 59 | 72 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
ここ数ヶ月の東証マザーズ指数は軟調な展開でしたが、足元では底打ちしつつあります。
堅調な展開に回帰すればIPOにおいて追い風となり、反落して軟調な推移になると向かい風となります。
上場規模
CINCのIPOの規模は最大で約27.3億円であり、東証マザーズとしてはやや大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は328,000株、売出株式数は504,400株、オーバーアロットメント(OA)は124,800株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約29%と標準的です。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は61%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
石松友典 | 39.39% | ○ |
(株)CZ | 24.73% | ○ |
(株)平企画 | 14.20% | ○ |
平大志朗 | 13.28% | ○ |
前山奈津子 | 7.33% | ○ |
渡井弘一 | 0.27% | ○ |
雨越仁 | 0.27% | ○ |
山地竜太 | 0.23% | ○ |
間藤大地 | 0.20% | ○ |
外石正行 | 0.09% | ○ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
CINCの事業はマーケティング用調査・分析ツール「Keywordmap」シリーズの開発・提供を行うソリューション事業、「Keywordmap」シリーズを用いてDXコンサルティングを提供するアナリティクス事業ということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。
訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しており、DXというワードも事業に内包しています。
予想PERは76.4~82.6倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
3655 | ブレインパッド | 60.18 | 9.15 | 0.00% |
3906 | ALBERT | 79.20 | 6.00 | 0.00% |
3925 | ダブルスタンダード | 41.72 | 17.12 | 1.00% |
3993 | PKSHATECHNOLOGY | 701.53 | 1.96 | 0.00% |
4056 | ニューラルポケット | 143.09 | 29.15 | 0.00% |
4382 | HEROZ | 478.00 | 4.48 | 0.00% |
7046 | テクノスデータサイエンス | 54.89 | 2.06 | 0.62% |
約27.3億円という上場規模は東証マザーズとしてはやや大型です。上位株主にVCはなく、満遍なくロックアップがかかっています。
東証マザーズの25億~35億円のやや重量感があるIPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- コラントッテ:+25.9%
- BlueMeme:+1.1%
- ステムセル研究所:+72.5%
- アイドマ・ホールディングス:+77.7%
- ペルセウスプロテオミクス:+15.5%
- オキサイド:+133.6%
- Sharing Innovations:+63.2%
- バルミューダ:+63.2%
- Sun Asterisk:+72.7%
- コプロ・ホールディングス:+14.6%
- ミンカブ・ジ・インフォノイド:+33.3%
- プロレド・パートナーズ:+68.7%
- ジェイテックコーポレーション:+331.1%
- ソウルドアウト:+76.1%
- ロコンド:+41.9%
- キャリアインデックス:+1.5%
- WASHハウス:+40.9%
- アイドママーケティングコミュニケーション:-14.6%
- 日本スキー場開発:+9.9%
- RS Technologies:-23.6%
- シリコンスタジオ:+102.0%
- イグニス:+342.1%
- 日本アクア:+24.9%
- エナリス:+156.1%
- メドレックス:+120.0%
- ポールトゥウィン・ピットクルーHD:+21.3%
- クックパッド:+101.1%
- タケエイ:+12.1%
- アジア・メディア・カンパニー・リミテッド:+5.0%
- ジャパンインベスト・グループ:-1.5%
- マガシーク:+24.5%
- 日本M&Aセンター:+27.8%
- アドウェイズ:+5.0%
- ファーマフーズ:+36.5%
- 比較.com:+500.0%
以上を総合考慮して、初値予想はプラスリターンです。
主幹事はSMBC日興証券です。その他は、野村證券、SBI証券、楽天証券、松井証券、岩井コスモ証券、いちよし証券、東海東京証券、マネックス証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
SMBC日興証券 | 716,200 | 86.04% |
野村証券 | 41,600 | 5.00% |
SBI証券 | 33,200 | 3.99% |
楽天証券 | 8,300 | 1.00% |
松井証券 | 8,300 | 1.00% |
岩井コスモ証券 | 8,300 | 1.00% |
いちよし証券 | 8,300 | 1.00% |
東海東京証券 | 4,100 | 0.49% |
マネックス証券 | 4,100 | 0.49% |
野村證券ルートのLINE証券、SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券でも取り扱いの可能性があります。SBIネオモバイル証券ではWealthNaviに当選して手堅いリターンを獲得しました。
CINCのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
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SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの小型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
岡三オンラインでも取扱いの可能性があります。
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岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
<投資スタンス>
やや強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)