かっこ(4166)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年12月2日(水)~12月8日(火)、上場日は2020年12月17日(木)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,890円(1単元18.9万円)です。公募価格は2020年12月9日(水)に決定。
仮条件は1,860円~2,020円と上限が上振れました。予想PERは45.3~49.2倍です。
初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
4,300〜6,000円(仮条件の上限比+112.9%~+197.0%)
かっこはデータサイエンスの技術とノウハウをもとに、アルゴリズム及びソフトウエアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援する「SaaS型アルゴリズム提供事業」を展開しています。
監査法人は仰星監査法人で、本社所在地は東京都港区元赤坂1-5-31 新井ビル4Fです。
かっことは
かっこは「未来のゲームチェンジャーの『まずやってみよう』をカタチに」という経営ビジョンを掲げています。
特に、EC分野における「不正検知サービス」を事業の中核サービスと位置づけています。
近年急増するオンライン決済での不正対策として、代金未払いとなり得る注文をリアルタイムに検知するSaaS型サービス「O-PLUX(オープラックス)」が主力製品です。
また、「不正検知サービス」とシナジー効果を発揮するサービスとして、クレジットカード等を用いずに、商品の受け取り後に支払いができる後払い決済を提供する後払い決済事業者に向けて、システム提供及びコンサルティングを行う「決済コンサルティングサービス」を展開しています。
かっこは顧客に後払い決済の審査エンジンとして「O-PLUX」を利用してもらうことで、ワンストップのサービスを提供しています。
加えて、「SaaS型アルゴリズム提供事業」をEC分野のみならず、小売・流通業や製造業をはじめとした様々な分野において展開するべく、マーケティングや生産効率向上等に資するアルゴリズムを開発・提供する「データサイエンスサービス」を展開しています。
従業員数は26名、平均年齢は34.1歳、平均勤続年数は3.6年、平均年間給与は560.3万円です。
かっこのIPOの諸データ
かっこの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益のいずれも、美しい右肩上がりです。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第5期 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2015年12月 | 2016年12月 | 2017年12月 | 2018年12月 | 2019年12月 | |
売上高 | (千円) | 421,974 | 489,516 | 700,406 | 720,064 | 745,680 |
経常利益 | (千円) | △228,616 | △92,731 | 42,858 | 81,260 | 91,499 |
当期純利益 | (千円) | △233,230 | △204,170 | 50,023 | 80,569 | 114,488 |
資本金 | (千円) | 182,651 | 372,651 | 372,651 | 372,651 | 100,000 |
発行済株式総数 | (株) | 679,027 | 779,027 | 779,027 | 779,027 | 779,027 |
純資産額 | (千円) | 69,657 | 245,634 | 295,675 | 378,987 | 494,266 |
総資産額 | (千円) | 276,082 | 597,109 | 592,837 | 629,619 | 894,691 |
BPS | (円) | 102.58 | 315.31 | 379.55 | 160.75 | 210.08 |
1株配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | △358.16 | △270.51 | 64.21 | 34.47 | 48.99 |
自己資本比率 | (%) | 25.2 | 41.1 | 49.9 | 59.7 | 54.9 |
自己資本利益率 | (%) | - | - | 18.5 | 24 | 26.4 |
株価収益率 | (倍) | - | - | - | - | - |
配当性向 | (%) | - | - | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | 50,401 | 73,548 |
投資CF | (千円) | - | - | - | 43,611 | △112,221 |
財務CF | (千円) | - | - | - | △585 | 110,824 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 517,860 | 590,011 |
従業員数 | (人) | 37 | 29 | 30 | 19 | 20 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数は美しい右肩上がりとなっていましたが、足元ではスピード調整の局面となっています。
反発して堅調な推移が続くとIPOにおいて追い風となり、軟調な相場が続けば向かい風となります。
上場規模
かっこのIPOの規模は最大で約5.4億円であり、東証マザーズとしては小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は245,000株、売出株式数は5,000株、オーバーアロットメント(OA)は37,500株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約11%とかなり低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は2%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
岩井裕之 | 19.66% | ○ |
Symbolキャピタル(同) | 17.48% | ○ |
中沢雄太 | 9.31% | ○ |
SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合 | 8.61% | ○ |
亀山誠 | 8.48% | ○ |
みずほ成長支援投資事業有限責任組合 | 6.53% | ○ |
関根健太郎 | 5.18% | ○ |
Fin Techビジネスイノベーション投資事業有限責任組合 | 4.45% | ○ |
中山勝史 | 3.59% | ○ |
MSIVC2012V投資事業有限責任組合 | 2.98% | ○ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
かっこの事業はアルゴリズム及びソフトウエアを開発・提供することで、企業の課題解決やチャレンジを支援する「SaaS型アルゴリズム提供事業」であり、IPOにおける業種の人気度は高めです。
訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。
予想PERは45.3~49.2倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
3906 | ALBERT | 234.19 | 9.08 | 0.00% |
3993 | PKSHATECHNOLOGY | 211.39 | 2.68 | 0.00% |
4422 | VALUENEX | 280.94 | 4.92 | 0.00% |
4847 | インテリジェントウェイブ | 22.33 | 2.62 | 1.43% |
7046 | テクノスデータサイエンス | 16.34 | 3.08 | 0.43% |
上位株主にはVCが名を連ねていますが、万遍なくロックアップがかかっています。
約5.4億円という上場規模は東証マザーズとしては小型です。
東証マザーズの5億~10億円の小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
過去実績
- カラダノート:+320.0%
- アクシス:+432.7%
- ニューラルポケット:+466.7%
- ティアンドエス:+150.4%
- KIYOラーニング:+133.0%
- アイキューブドシステムズ:+202.2%
- グッドパッチ:+299.6%
- コマースOneホールディングス:+335.6%
- 松屋アールアンドディ:-7.9%
- ミクリード:-8.1%
- リグア:-2.1%
- スポーツフィールド:+211.4%
- ユナイトアンドグロウ:+152.4%
- ALinkインターネット:+136.5%
- ジェイック:+117.3%
- インティメート・マージャー:+110.5%
- AI CROSS:+65.1%
- パワーソリューションズ:+155.5%
- フィードフォース:+140.0%
- インフォネット:+130.2%
- バルテス:+175.8%
- グッドスピード:+25.0%
- エードット:+121.0%
- Welby:+246.7%
- gooddaysホールディングス:+128.1%
- 識学:+152.8%
- テノ.ホールディングス:+25.0%
- AmidAホールディングス:+6.3%
- Kudan:+276.3%
- アルー:+46.7%
- 霞ヶ関キャピタル:+133.7%
- VALUENEX:+133.7%
- ブリッジインターナショナル:+92.6%
- イーエムネットジャパン:+133.3%
- アズーム:+113.3%
- チームスピリット:+101.4%
- アクリート:+100.3%
- ロジザード:+177.8%
- エーアイ:+250.0%
- プロパティデータバンク:+130.3%
- ログリー:+149.2%
- ベストワンドットコム:+242.5%
- HEROZ:+988.9%
- コンヴァノ:+135.4%
- ブティックス:+137.8%
- 和心:+167.9%
- Mマート:+333.9%
- すららネット:+113.0%
- ナレッジスイート:+150.5%
- イオレ:+169.8%
- エル・ティー・エス:+313.2%
- 一家ダイニングプロジェクト:+173.5%
- サインポスト:+287.7%
- エスユーエス:+116.1%
- ユニフォームネクスト:+137.1%
- Fringe81:+133.1%
- ビーブレイクシステムズ:+361.1%
- アセンテック:+197.5%
- 旅工房:+173.7%
- テモナ:+215.7%
- 力の源ホールディングス:+271.7%
- ファイズ:+220.8%
- フォーライフ:+31.6%
- グレイステクノロジー:+130.0%
- イノベーション:+214.1%
- リネットジャパングループ:+92.9%
- G-FACTORY:+54.3%
- シルバーエッグ・テクノロジー:+191.3%
- チェンジ:+149.9%
- バリューデザイン:+111.5%
- カナミックネットワーク:+186.7%
- デジタルアイデンティティ:+88.3%
- ストライク:+125.9%
- ハイアス・アンド・カンパニー:+189.5%
- はてな:+278.1%
- ソーシャルワイヤー:+56.9%
- アークン:+262.1%
- 鎌倉新書:+180.6%
- ネオジャパン:+401.7%
- パートナーエージェント:+217.5%
- ピクスタ:+34.8%
- べステラ:+25.0%
- パルマ:+70.5%
- 富士山マガジンサービス:+126.4%
- ファンデリー:+102.1%
- マーケットエンタープライズ:+167.0%
- ジグソー:+236.4%
- レントラックス:+53.1%
- 海帆:+76.5%
- プラッツ:+70.2%
- 日本動物高度医療センター:+44.2%
- ハウスドゥ:+47.2%
- ショーケース・ティービー:+193.9%
- ヒューマンウェブ:+11.7%
- コラボス:+137.6%
- ALBERT:+115.7%
以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。
主幹事はSBI証券です。その他は、SMBC日興証券、みずほ証券、あかつき証券、岩井コスモ証券、岡三証券、極東証券、静銀ティーエム証券、東洋証券、松井証券、マネックス証券、水戸証券、楽天証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
SBI証券 | 212,400 | 84.96% |
SMBC日興証券 | 6,300 | 2.52% |
みずほ証券 | 6,300 | 2.52% |
あかつき証券 | 2,500 | 1.00% |
岩井コスモ証券 | 2,500 | 1.00% |
岡三証券 | 2,500 | 1.00% |
極東証券 | 2,500 | 1.00% |
静銀ティーエム証券 | 2,500 | 1.00% |
東洋証券 | 2,500 | 1.00% |
松井証券 | 2,500 | 1.00% |
マネックス証券 | 2,500 | 1.00% |
水戸証券 | 2,500 | 1.00% |
楽天証券 | 2,500 | 1.00% |
岡三グループの岡三オンラインでも取扱いの可能性があります。
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かっこのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
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SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの中型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
SBIネオトレード証券でもIPOの取扱いを開始しています。委託幹事に名を連ねる可能性があります。
現在はお得なキャンペーンを開催しています。
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
東海東京証券は小口個人投資家には嬉しい完全抽選がある証券会社です。
むさし証券もIPOのサービスを提供しています。インターネット口座は売却手数料がリーズナブルです。
<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)