フレアス(7062)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年3月11日(月)~3月15日(金)、上場日は2018年3月28日(木)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,550円(1単元15.5万円)です。仮条件は1,650円~1,850円と窓を開けて上振れました。
公開価格は仮条件の上限である1,850円となりました。予想PERは19.7倍です。
初値予想はプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。
2,500〜3,600円(仮条件の上限比+35.1%~+94.6%)
直前初値予想は以下の通りです。
3,600円(公開価格比+94.6%)
フレアスは在宅医療をサポートする企業として、マッサージ事業を展開しています。
監査法人は有限責任 あずさ監査法人で、本社所在地は東京都渋谷区初台二丁目5番8号西新宿豊国ビル2Fです。
フレアスとは
フレアスは保険適用マッサージサービス、保険適用外マッサージサービス、SPA(スパ)サービス、訪問看護事業などを行っています。
従業員数は631名、平均年齢は41.0歳、平均勤続年数は4.3年、平均年間給与は354.2万円です。
保険適用マッサージサービス
「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」の定めに基づいたサービスです。
厚生労働大臣の行うあん摩マッサージ指圧師国家試験に合格し、厚生労働大臣により免許を与えられたあん摩マッサージ指圧師により提供されるあん摩、マッサージまたは指圧をいい、医療行為とは異なる医業類似行為に該当するものです。
フレアスの保険適用マッサージサービスは、いわゆるリラクゼーションを目的としたマッサージサービスとは異なります。
寝たきり等の理由により歩行困難なため、通院ができず自宅や介護施設において療養生活を余儀なくされている高齢者等の利用者に対して、フレアスの事業所より利用者の自宅等を訪問して、マッサージサービスを提供しています。
また、疼痛(とうつう)緩和、麻痺した筋肉の改善、リンパ等の浮腫みの改善、関節拘縮の改善及び関節可動域の拡大等の利用者ニーズを踏まえ、利用者の主治医の同意に基づきマッサージサービスを提供しています。
なお、フレアスのマッサージ事業における保険適用マッサージは、国民健康保険法及び健康保険法その他の関連法令に定められた医療保険制度を利用したサービスです。
したがって、その対価については、健康保険組合等の保険者及び被保険者である利用者から、厚生労働省保険局長「はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給について(通知)」により定められた施術料及び往療料等の報酬額を受け取っています。
あん摩マッサージ指圧師が事業所から利用者の自宅等を訪問し、施術料及び往療料の支給を受けることのできる距離については、以下の制約があります。
- 厚生労働省保険局医療課長「『はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給の留意事項等について』の一部改正について」
- 厚生労働省保険局医療課「はり、きゅう及びあん摩・マッサージの施術に係る療養費の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について」
したがって、フレアスは全国的に事業所を展開することで、より広範囲の地域における利用者に対してマッサージサービスを提供しています。
保険適用外マッサージサービス
フレアスは法人顧客との業務提携契約または業務委託契約に基づき、あん摩マッサージ指圧師による医師の同意を要しない保険適用外マッサージサービスも提供しています。
具体的には、星野リゾートの宿泊施設「界」の施設利用者に対して、リラクゼーションを目的とした保険適用外マッサージサービスを提供しています。
SPA(スパ)サービス
フレアスは、マッサージサービスのほか、フレアスと法人顧客との業務提携契約または業務委託契約に基づき、保険適用外のサービスであるSPA(スパ)サービスを提供しています。
フレアスのSPA(スパ)サービスは、筋肉ではなく皮膚を対象とした心身の緊張を弛緩させることを目的としたオイルトリートメントサービスとなります。
星野リゾートの「リゾナーレ八ヶ岳」において、SPA(スパ)サービスを提供しています。
SPA(スパ)サービスは、あん摩マッサージ指圧師がサービスを提供することから、マッサージ事業に含めています。
訪問看護事業
その他の事業として、主として訪問看護事業を行っています。
自宅等で継続的に療養を要する高齢者等の利用者に対して、その主治医の指示に基づいて、看護師等がフレアスの訪問看護ステーションより利用者の自宅等を訪問して、療養上の世話や診療の補助等のサービスを提供しています。
医療保険制度、介護保険制度を利用して事業を展開しています。
フレアスのIPOの諸データ
新規発行による手取金の使途については、ITセグメントにおける研究開発、暮らしTechセグメントにおけるgoodroomプラットフォームの認知度向上のための広告宣伝費、運転資金に充当する予定です。
フレアスの業績推移
業績面では売上高は美しい右肩上がりとなっています。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向です。
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営業キャッシュフローは純利益を上回っている年度と下回っている年度があります。
前期の自己資本利益率(ROE)は16.91%であり、自己資本比率は35.72%です。主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第12期 | 第13期 | 第14期 | 第15期 | 第16期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 平成26年3月 | 平成27年3月 | 平成28年3月 | 平成29年3月 | 平成30年3月 | |
売上高 | (千円) | 2,335,817 | 2,594,076 | 2,744,444 | 2,900,404 | 3,284,979 |
経常利益 | (千円) | 88,908 | 61,848 | 88,468 | 194,400 | 193,759 |
当期純利益 | (千円) | 2,169 | 36,820 | 52,727 | 177,869 | 109,912 |
資本金 | (千円) | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 |
発行済株式総数 | (株) | 1,000 | 1,000 | 1,000 | 1,000 | 100,000 |
純資産額 | (千円) | 327,764 | 364,584 | 417,312 | 595,181 | 705,094 |
総資産額 | (千円) | 1,165,691 | 1,134,022 | 1,353,270 | 1,588,572 | 1,973,936 |
BPS | (円) | 327,764 | 364,585 | 417,313 | 297.59 | 352.55 |
配当 | (円) | - | - | - | - | - |
EPS | (円) | 2,170 | 36,820 | 52,728 | 88.93 | 54.96 |
自己資本比率 | (%) | 28.12 | 32.15 | 30.84 | 37.47 | 35.72 |
自己資本利益率 | (%) | 0.66 | 10.64 | 13.49 | 35.13 | 16.91 |
配当性向 | (%) | - | - | - | - | - |
営業CF | (千円) | - | - | - | 184,096 | △39,574 |
投資CF | (千円) | - | - | - | 116,238 | △57,067 |
財務CF | (千円) | - | - | - | △68,193 | 379,442 |
現金等 | (千円) | - | - | - | 629,738 | 912,537 |
従業員数 | (名) | 491 | 541 | 534 | 582 | 615 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数は2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、ここ1年間は下降トレンドが続いていました。
しかし、足元では反発しつつあります。下降トレンドが継続したら向かい風となり、底打ちして堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。
(※マネックス証券より)
上場規模
フレアスのIPOの規模は最大で約9.3億円であり、東証マザーズとしては大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は250,000株、売出株式数は274,000株、オーバーアロットメント(OA)は78,600株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約27%と標準的です。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は52%です。
貸株人かつ売出人である澤登拓、売出人である飯野由利及び澤登耕、役員かつ株主である中野剛、赤池雅司、日浦正貴及び関根竜哉、株主である株式会社優美、株式会社山梨中央銀行、石川武郎、林顕法、般若明弘、川口昌彦、相島英臣及び千葉真には、原則として180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。
株主である東急不動産ホールディングス株式会社、小田急電鉄株式会社、株式会社オフィス扇、塩見紀昭、加藤光孝、福本尚利及び村井恒雄には、原則として90日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。
上記のほか、フレアスは、取引所の定める有価証券上場規程施行規則の規定に基づき、上場前の第三者割当等による募集株式の割当等に関し、割当を受けた者との間で継続所有等の確約を行っています。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
澤登拓 | 50.97% | ○ |
(株)優美 | 37.52% | ○ |
中野剛 | 2.81% | ○ |
澤登耕 | 1.41% | ○ |
(株)山梨中央銀行 | 0.94% | ○ |
飯野由利 | 0.94% | ○ |
川上詠昌 | 0.94% | 制度 |
奈良香澄 | 0.75% | 制度 |
石川武郎 | 0.52% | ○ |
上杉北斗 | 0.38% | 制度 |
初値予想
フレアスの事業は、保険適用マッサージサービス、保険適用外マッサージサービス、SPA(スパ)サービスなどのマッサージ事業ということで、IPOにおける業種の人気度は高くありません。
希薄化前の予想PERは19.7倍であり、類似企業と比較すると中間的です。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2373 | ケア21 | 17.69 | 1.47 | 2.72% |
2374 | セントケア・ホールディング | 11.98 | 1.42 | 2.42% |
2398 | ツクイ | 21.78 | 2.43 | 1.30% |
2425 | ケアサービス | 21.55 | 1.69 | 1.08% |
6029 | アトラ | 11.86 | 1.78 | 0.86% |
6077 | N・フィールド | 61.28 | 5.21 | 0.58% |
NATTY SWANKY、日本ホスピスホールディングス、フレアスの3社同時上場となり、過密日程のIPOである点はマイナス要素です。
約9.3億円という上場規模は東証マザーズとしても小型です。上位株主にVCはなく、満遍なくロックアップがかかっています。
東証マザーズの5億~10億円未満の小型IPOの初値結果は以下のとおりです。
- テノ.ホールディングス:+25.0%
- AmidAホールディングス:+6.3%
- Kudan:+276.3%
- アルー:+46.7%
- 霞ヶ関キャピタル:+133.7%
- VALUENEX:+133.7%
- ブリッジインターナショナル:+92.6%
- イーエムネットジャパン:+133.3%
- アズーム:+113.3%
- チームスピリット:+101.4%
- アクリート:+100.3%
- ロジザード:+177.8%
- エーアイ:+250.0%
- プロパティデータバンク:+130.3%
- ログリー:+149.2%
- ベストワンドットコム:+242.5%
- HEROZ:+988.9%
- コンヴァノ:+135.4%
- ブティックス:+137.8%
- 和心:+167.9%
- Mマート:+333.9%
- すららネット:+113.0%
- ナレッジスイート:+150.5%
- イオレ:+169.8%
- エル・ティー・エス:+313.2%
- 一家ダイニングプロジェクト:+173.5%
- サインポスト:+287.7%
- エスユーエス:+116.1%
- ユニフォームネクスト:+137.1%
- Fringe81:+133.1%
- ビーブレイクシステムズ:+361.1%
- アセンテック:+197.5%
- 旅工房:+173.7%
- テモナ:+215.7%
- 力の源ホールディングス:+271.7%
- ファイズ:+220.8%
- フォーライフ:+31.6%
- グレイステクノロジー:+130.0%
- イノベーション:+214.1%
- リネットジャパングループ:+92.9%
- G-FACTORY:+54.3%
- シルバーエッグ・テクノロジー:+191.3%
- チェンジ:+149.9%
- バリューデザイン:+111.5%
- カナミックネットワーク:+186.7%
- デジタルアイデンティティ:+88.3%
- ストライク:+125.9%
- ハイアス・アンド・カンパニー:+189.5%
- はてな:+278.1%
- ソーシャルワイヤー:+56.9%
- アークン:+262.1%
- 鎌倉新書:+180.6%
- ネオジャパン:+401.7%
- パートナーエージェント:+217.5%
- ピクスタ:+34.8%
- べステラ:+25.0%
- パルマ:+70.5%
- 富士山マガジンサービス:+126.4%
- ファンデリー:+102.1%
- マーケットエンタープライズ:+167.0%
- ジグソー:+236.4%
- レントラックス:+53.1%
- 海帆:+76.5%
- プラッツ:+70.2%
- 日本動物高度医療センター:+44.2%
- ハウスドゥ:+47.2%
- ショーケース・ティービー:+193.9%
- ヒューマンウェブ:+11.7%
- コラボス:+137.6%
- ALBERT:+115.7%
以上を総合考慮して、初値予想はプラスリターンです。
主幹事はSMBC日興証券です。その他は、SBI証券、岩井コスモ証券、岡三証券、いちよし証券、エース証券、水戸証券、極東証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
SMBC日興証券 | 471,800 | 90.04% |
SBI証券 | 26,200 | 5.00% |
岩井コスモ証券 | 7,800 | 1.49% |
岡三証券 | 5,200 | 0.99% |
いちよし証券 | 5,200 | 0.99% |
エース証券 | 2,600 | 0.50% |
水戸証券 | 2,600 | 0.50% |
極東証券 | 2,600 | 0.50% |
岡三グループの岡三オンラインでも取扱いの可能性があります。
岡三オンラインは、当サイト限定タイアップでお得な入会キャンペーンを行なっています。口座開設と1回以上の取引だけで3,500円+特別レポートがプレゼントされます。
ネット証券のキャンペーンとしては破格の内容でおすすめです。まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会に開設してみてはいかがでしょうか。
↓
フレアスのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事に入っているので、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
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SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
今回は幹事団に入っていませんが、東海東京証券は口座開設数が少ない穴場の証券です。しかも、小口個人投資家には嬉しい完全抽選がある証券会社です。
SBIネオトレード証券でもIPOの取扱いを開始しています。委託幹事に名を連ねる可能性があります。
現在はお得なキャンペーンを開催しています。
松井証券、楽天証券も委託幹事団に名を連ねる可能性があります。
<投資スタンス>
やや強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
- 中立:ネット証券、回数制限・S級銘柄の当落に影響がない対面証券(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)