KeePer技研(6036)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は1月26日(月)~1月30日(金)です。上場日は2月12日(木)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は2,120円(1単元21.2万円)です。仮条件は2,000円~2,120円と下振れました。
KeePer技研は、企業理念「日本に新しい洗車文化を」のもと、カーコーティング関連事業を展開しています。
監査法人は有限責任あずさ監査法人で、本社所在地は愛知県大府市吉川町四丁目17番地です。
KeePer技研のIPO
KeePer技研とは
KeePer技研は、企業ビジョン「日本人独特の高い美的感覚に訴える高品質な洗車やカーコーティングなど、車の美的事業を日本国中に広げ、日本国中の車をより美しくする事でお客様に喜びを提供し、みんなと共に喜ぶ。車の美的事業に係る日本国中の店舗を、誇りを持って従事できる喜びの職場にし、日本独特の洗車文化を作り上げる。」を掲げています。
かつてカーコーティングは「新車を買った時に施工するもの」という性格が強かったのです。しかし、必ずしも新車至上主義ではないユーザーの増加によって今では、ある程度の年月を乗ってからもカーコーティングを施工して「キレイに長く乗る」ニーズが高まっています。
カーコーティングは、新車販売時=カーディーラーでの商品から、アフターマーケットとして「専門店」「ガソリンスタンド」等での施工も当たり前の商品になってきています。
従業員数は226名、平均年齢は30.7歳、平均勤続年数は4.2年、平均給与は464.2万円です。
KeePer技研は、キーパー製品等関連事業とキーパーLABO運営事業を展開しています。事業活動によって、カーアフターマーケットの世界でのキーパーコーティングの施工技術を上げ、技術力の向上=カーコーティングの高品質化を果たして、消費者に安心してキーパーコーティングを受けていただける土壌を作っています。
キーパー製品等関連事業
KeePer技研認定のコーティング技術一級資格者が、在籍の技術認定店「キーパープロショップ」等のキーパー施工店向けに、自社開発のカーコーティング用ケミカル製品をはじめとしたプロユース向けの道具や機器類の開発・製造、販売を行っています。
カーアフターマーケットの中心であり一般消費者の来店頻度が最も高い店舗であるガソリンスタンドでは、キーパーコーティングの技術を習得し、店頭でのカーコーティングの販売に力を入れており、カーコーティングの市場を自らの店舗で実現しようとしています。
KeePer技研は石油元売り大手企業及びその関連会社等に「キーパープロショップ」として正式に採用いただいています。 また同時にKeePer技研は「キーパープロショップ」の認定及びケミカル製品等の開発・製造、販売に留まらず、キーパーコーティング施工店向けに、カーコーティングの知識及び施工技術の習得のためのサポート事業に注力をしています。
キーパーLABO運営事業
一般のカー・ユーザー向けに自動車のコーティングを中心とした「車の美装を提供する店舗」をコンセプトとしてキーパーLABO店舗を運営しています。
キーパーLABOでは高い施工技術や知識を兼ね備えたスタッフが、KeePer技研開発の専用ケミカルで「キーパーコーティング」の施工を行っています。その他、仕上げに純水を使用した高品質な手洗い洗車、車内清掃・板金塗装等も行っています。
なお、KeePer技研においてキーパーLABO店舗は、直接一般のカー・ユーザーと接することにより、嗜好動向についての情報を収集することで、製品開発のための情報提供や店舗販売の仕組みを構築する役割もあります。
キーパーLABO運営事業は、東日本事業本部と西日本事業本部とに分かれており、東日本事業本部管轄で直営店14店舗、FC店4店舗、西日本事業本部管轄においては直営店17店舗、FC店6店舗になり、平成26年6月期末には全体で直営31店舗、FC店10店舗の41店舗の体制となりました。
クリスタルキーパー(1年耐久のボディガラスコーティング)や、ダイヤモンドキーパー(5年耐久・年1度のメンテナンスあるいは、3年耐久・ノーメンテナンスのボディガラスコーティング)が伸びています。
https://www.youtube.com/watch?v=POjD_xFb8vM
業績推移
業績面では、売上高と経常利益は美しい右肩上がりです。良い角度ですね。純利益は平成24年6月期のみは減益となりましたが、それ以外は右肩上がりです。
前期に一気に損失処理できるものはして身軽になった感があります。営業キャッシュフローは純利益を上回っている年度と下回っている年度があります。
2014年6月期の自己資本利益率(ROE)は37.3%です。自己資本比率は27.2%です。
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数は10月16日をボトムとして反発しましたが、12月上旬をピークに下落しており、ボックス相場となっています。
(※マネックス証券より)
上場規模
KeePer技研のIPOの規模は最大で約19.5億円であり、東証マザーズとしてはそれなりの規模で中型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公開比率は最大で約29%とやや高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は25%です。
売出人及び貸株人である谷好通および、株主である株式会社タニ、畠中修、谷キヌ、賀来聡介、鈴置力親、JX日鉱日石トレーディング株式会社、名古屋中小企業投資育成株式会社、折川京祐、折川ひかり、谷北斗、折川聖子、竹内大輔、永田裕一、並びに新株予約権者である天野次郎、矢島洋には、原則として180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。
筆頭株主の状況は以下の通りです。上位株主にロックアップなしのVCは皆無となっています。
氏名又は名称 | 株式保有割合(%) | ロックアップ |
---|---|---|
谷 好通 | 30.01 | ◯ |
株式会社タニ | 20.12 | ◯ |
畠中 修 | 7.49 | ◯ |
賀来 聡介 | 6.63 | ◯ |
鈴置 力親 | 6.08 | ◯ |
JX日鉱日石トレーディング株式会社 | 5.76 | ◯ |
名古屋中小企業投資育成株式会社 | 3.75 | ◯ |
谷 キヌ | 3.57 | |
KeePer技研社員持株会 | 2.65 | |
折川 京祐 | 1.95 | ◯ |
折川 ひかり | 1.95 | ◯ |
まとめ
業種面ではIPOにおける人気度は高くありませんが、高い成長性と合わせて質実剛健感はあり、東証マザーズではあるものの、チャラチャラ性には乏しく、良くも悪くも穏当な初値形成になりそうです。
公開規模が東証マザーズとしてはそこそこである点には留意が必要であり、小型株プレミアムはありません。
新年第1号のIPOは高勝率というアノマリーがあり、2014年のアキュセラインク+27.8%、2013年のメドレックス+120.0%、2012年のマックスバリュ九州+4.00%、2011年の駅探+98.9%、2010年のアニコムHD+100.0%とここ5年は手堅いリターンとなっています。
2012年のマックスバリュ九州は公募割れという前評判もある中で微益となりました。利益が出なかったのは、2009年の大研医器の±0まで遡ります。
高い成長性、新年第1号IPOのアノマリーなどから、初値予想はプラスリターンです。業種柄、株主優待の可能性があります。新設された場合は大きなプラス要素です。
主幹事は東海東京証券です。その他は三菱UFJモルスタ、三菱UFJ eスマート証券、岡三証券、SBI証券、東洋証券、SMBC日興証券、安藤証券で申し込めます。岡三オンラインでも取り扱いが期待できます。
<投資スタンス>
やや強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
※過去1年間のIPO初値予想の履歴
銘柄名 | 発表時 | BB直前 | 結果 |
---|---|---|---|
ヒューリックリート投資法人 | 中立 | 中立 | 13.0% |
アキュセラインク | やや強気 | 中立 | 27.8% |
サイバーリンクス | 強気 | 強気 | 172.9% |
日本BS放送 | 中立 | 中立 | 6.6% |
エンバイオ・ホールディングス | 強気 | 強気 | 126.0% |
ダイキョーニシカワ | 中立 | 中立 | 12.4% |
日立マクセル | やや弱気 | やや弱気 | -4.8% |
ジャパンディスプレイ | 中立 | 中立 | -14.6% |
ホットマン | やや強気 | やや強気 | 67.5% |
みんなのウェディング | 強気 | 強気 | 27.1% |
ディー・エル・イー | やや強気 | やや強気 | 101.0% |
サイバーダイン | 強気 | 強気 | 130.0% |
エスクロー・エージェント・ジャパン | やや強気 | やや強気 | 290.8% |
トレックス・セミコンダクター | やや弱気 | やや弱気 | -10.4% |
丸和運輸機関 | 中立 | 中立 | -8.8% |
ジョイフル本田 | 中立 | 中立 | -1.9% |
フィックスターズ | 強気 | 強気 | 162.0% |
白鳩 | 強気 | 強気 | 46.2% |
日本リート投資法人 | 中立 | 中立 | 4.0% |
西武ホールディングス | やや弱気 | やや弱気 | 0.0% |
東武住販 | やや強気 | やや強気 | 12.0% |
インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人 | 中立 | 中立 | 5.7% |
ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング | 中立 | 中立 | -7.7% |
ムゲンエステート | 中立 | 中立 | 10.0% |
フリークアウト | 強気 | 強気 | 250.0% |
ポバール興業 | 中立 | 中立 | 6.6% |
OATアグリオ | 中立 | 中立 | -6.3% |
メドピア | 強気 | 強気 | 131.3% |
レアジョブ | 強気 | 強気 | 169.7% |
VOYAGE GROUP | 強気 | 強気 | 40.0% |
鳥貴族 | やや強気 | やや強気 | 120.7% |
イグニス | 強気 | 強気 | 342.1% |
日本ビューホテル | やや弱気 | やや弱気 | -1.3% |
ジャパンインベストメントアドバイザー | やや強気 | やや強気 | 126.3% |
ロックオン | 強気 | 強気 | 284.6% |
リアルワールド | 強気 | 強気 | 79.8% |
AMBITION | やや強気 | 強気 | 62.0% |
ジェネレーションパス | 強気 | 強気 | 119.2% |
リボミック | 中立 | やや強気 | -20.4% |
FFRI | 強気 | 強気 | 176.5% |
ホットランド | 中立 | 中立 | -1.7% |
ヤマシンフィルタ | 中立 | 中立 | 19.6% |
すかいらーく | 中立 | 中立 | 0.0% |
リクルートホールディングス | 中立 | 中立 | 1.3% |
GMOリサーチ | 強気 | 強気 | 133.3% |
セレス | 強気 | 強気 | 55.4% |
オプティム | 強気 | 強気 | 260.0% |
アルファポリス | 強気 | 強気 | 93.2% |
エラン | やや強気 | やや強気 | 70.3% |
日本ヘルスケア投資法人 | やや強気 | やや強気 | 48.1% |
SHIFT | 強気 | 強気 | 361.5% |
CRI・ミドルウェア | 強気 | 強気 | 462.5% |
日本PCサービス | 中立 | やや強気 | 67.7% |
トーセイリート投資法人 | やや弱気 | 中立 | 11.6% |
積水ハウス・リート投資法人 | やや強気 | やや強気 | 22.7% |
弁護士ドットコム | 強気 | 強気 | 215.4% |
クラウドワークス | 強気 | 強気 | 73.2% |
スノーピーク | やや強気 | やや強気 | 134.3% |
ビーロット | 強気 | 強気 | 422.4% |
GMO TECH | 強気 | 強気 | 135.2% |
テクノプロ・ホールディングス | 中立 | 中立 | -5.0% |
アトラ | やや強気 | やや強気 | 77.4% |
マークラインズ | 強気 | 強気 | 77.3% |
メディカル・データ・ビジョン | 強気 | 強気 | 135.9% |
U-NEXT | やや強気 | 中立 | 31.7% |
SFPダイニング | やや弱気 | やや弱気 | -16.5% |
今村証券 | 中立 | 中立 | 27.4% |
フルッタフルッタ | 強気 | やや強気 | 51.5% |
竹本容器 | 中立 | 中立 | 2.0% |
gumi | 中立 | 中立 | 0.0% |
大冷 | やや弱気 | やや弱気 | -6.7% |
アドベンチャー | 強気 | 強気 | 127.2% |
メタウォーター | やや弱気 | やや弱気 | -6.0% |
サイジニア | 強気 | 強気 | 125.8% |
インターワークス | やや強気 | やや強気 | 16.7% |
イーレックス | 中立 | 中立 | 11.2% |
データセクション | 強気 | 強気 | 73.1% |
綿半ホールディングス | やや弱気 | やや弱気 | 6.3% |
ヨシックス | 中立 | 中立 | 29.4% |
東京ボード工業 | やや弱気 | やや弱気 | -8.0% |
カヤック | 強気 | 強気 | 222.0% |
エクストリーム | 強気 | 強気 | 296.4% |
MRT | 強気 | 強気 | 309.4% |