新規上場!ケネディクス商業リート投資法人のIPOの初値予想

更新日:   IPO

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ケネディクス商業リート投資法人

ケネディクス商業リート投資法人(3453)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は1月26日(月)~1月30日(金)です。上場予定日は2月10日(火)です。

新規上場する市場は東証REITで、想定価格は200,000円(1単元20万円)です。仮条件は220,000円~230,000円と上振れました。

ケネディクス商業リート投資法人は、生活密着型商業施設に重点投資し、生活密着型商業施設をはじめとした各種商業施設の底地への投資も行うことで、安定的なキャッシュ・フローを創出するとともに、収益成長の可能性を有するポートフォリオを構築することを目指しています。

生活必需品に対する安定したニーズ及び商業施設の小規模化・専門店化の進行に着目し、日本初の生活密着型商業施設を中心としたポートフォリオを構築するのが特色です。

ケネディクス商業リート投資法人のIPO

ケネディクス商業リート投資法人とは

ケネディクス商業リート投資法人は、商業施設特化型REITです。スポンサーは、東証一部上場の不動産企業であるケネディクスです。

ケネディクス・グループは、独立系不動産運用会社として不動産投資ファンドの組成及び運用を主たる事業として営んでおり、変化の激しい市場の「トレンド」を迅速かつ的確に捉えながら優良案件の発掘と投資機会の獲得に注力し、「機動性」と「柔軟性」を有する不動産投資運用を行っています。

サポート会社は三井住友ファイナンス&リース、ピーアンドディコンサルティング、日本商業開発です。

ケネディクス商業リート投資法人が重点投資する生活密着型商業施設は、日常生活に必要な商品・サービスを提供し、住宅地又はロードサイド等、日常生活圏に立地している店舗です。

商圏は周囲1~10km程度(一般的には3~5km程度)で、利用客は商業施設周辺の消費者が中心です。地域のニーズを捉えた運営が可能であり、来店頻度が高く、平日・休日による差異が小さいのが特徴です。

上場時ポートフォリオ

上場時ポートフォリオにおける主要指標は、平均鑑定NOI利回り5.5%、平均築年数10.4年、平均稼働率98.6%です。

NOI利回り

Net Operating Incomeの略であり、賃料から、管理費、固定資産税などの直接的経費をマイナスしたもの。減価償却費のような支出を伴わない費用、支払利息のような金融費用、修繕費などの資本的な支出は考慮しないため、事業によって生み出される単純なキャッシュフロー

商業施設100%であり、タイプ別の比率は、NSC42.5%、都市駅前型23.9%、CSC18.4%、SS10.1%、SM5.2%です。テナントの属性比率は、食品20.3%、その他物販13.9%、総合スーパー11.2%、ホームセンター11.1%、サービス9.0%、衣料8.3%、家電8.2%などです。

エリアは首都圏60.3%、大阪圏16.3%、名古屋圏6.6%、福岡圏1.9%、特例市等14.9%です。賃料の構成比率は、固定賃料78.3%、固定+歩合賃料16.4%、完全歩合賃料5.3%です。

投資比率上位10物件は以下の通りです。

  1. フルルガーデン八千代:18.4%
  2. ロゼオ水戸:12.0%
  3. ブルメール舞多聞:10.4%
  4. MONA新浦安:10.0%
  5. パサージオ西新井:7.2%
  6. 代官山アドレス・ディセ:6.7%
  7. ウニクス伊奈:5.4%
  8. ヨークタウン北金目:4.9%
  9. ウニクス吉川:4.5%
  10. ライフ高殿店:3.3%

ケネディクス商業リート投資法人のフルルガーデン八千代

ポートフォリオ構築方針

以下の4つの要素を中心とする総合的判断により、競争優位性があり、中長期的に安定した賃料収入の確保及び資産価値の向上が期待される商業施設を選定して投資を行う方針です。

  • 集客力等の観点で施設の優位性・競争力を検証
  • 稼働率、賃貸借の状況、賃料水準、契約形態等を勘案して収益の安定性やアップサイドポテンシャルを検証
  • 人口・世帯数・競合店の状況等を勘案して、立地・商圏を分析
  • テナント構成

人口動態が比較的安定している四大都市圏を中心として、特例市等にも厳選投資を行うことにより、特定の地域への集中を回避し、収益性の向上と市場の変化に対して柔軟に対応可能なポートフォリオの構築を目指します。

商業施設100%、生活密着型商業施設80%以上の方針です。

生活密着型商業施設をはじめとした各種商業施設への投資につき、底地形態での取得も検討します。底地投資に当たり、サポート会社である日本商業開発株式会社の事業用定期借地権を利用した底地への不動産投資手法(JINUSHIビジネス)により供給される底地案件(JINUSHI案件)を中心に投資します。

財務運営の基本方針

ケネディクス商業リート投資法人は、LTVは原則として60%を上限とします。資金余力の確保に留意し、適切な水準の範囲で運営を行います。

LTV

 (借入金額+投資法人債発行残高+敷金・保証金-敷金・保証金の返還等のために留保されている現預金) / (総資産額-敷金・保証金の返還等のために留保されている現預金)

デット・ファイナスにおいては、主要金融機関を中心としたバンクフォーメーションを構築し、長期・短期の借入期間及び固定・変動の金利形態等のバランス、返済期限の分散を図りながら、効率的な資金調達を実行する方針です。

三井住友銀行をアレンジャーとするシンジケート団から、基準金利+0.3~0.6%で借入を行う予定です。

ケネディクス商業リート投資法人は、日本格付研究所(JCR)よりAの長期発行体格付を付与されています。

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証REIT指数はバズーカ2発動直後に調整局面はありましたが、大局的には美しい右肩上がりとなっています。株価は波乱もある中で極めて安定的に推移しており、10月中旬の底からは+20%近く上昇しています。

東証REIT指数のチャート(2014年10月~2015年1月)
(※SBI証券より)

上場規模

ケネディクス商業リート投資法人のIPOの規模は最大で約520億円と東証リートとしては標準的です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

大和ハウスリート投資法人とほぼ同じであり、GLP投資法人、日本プロロジスリートの半分程度です。ヒューリックリート、積水ハウスリートより若干小さいです。

SIA不動産投資法人の1.5倍程度であり、インベスコ・オフィス・ジェイリート、日本リートより若干大きいです。

グローバルオファリングが行われ、外国にも分配されます。

まとめ

現在の情勢下ではNOI利回りはやや高めなのは魅力です。日銀の異次元緩和でイールド・カーブが盛大に潰されており、僅かな利回りでも貴重な情勢となっています。

今後、高齢化と四大都市圏への人口集中は更に進行することが見込まれ、その中で商圏の小規模化が都市部において進展するものと、本投資法人は考えています。政府は日常生活に必要なサービスが身近に存在するコンパクトシティの実現を掲げており、高齢化の中で身近な商業施設というのは一定のニーズはあります。

初値予想は公募価格近辺です。現在の堅調な市況が続いた場合は、若干のプラスリターンに期待が持てます。REITは大量当選が比較的容易であり、どれ程の資金を投入するかがポイントです。

主幹事はSMBC日興証券(割当数33.21%)であり、その他は、マネックス証券(0.35%)、野村証券(17.48%)、大和証券(13.98%)、みずほ証券(2.10%)、三菱UFJモルガンスタンレー証券(2.10%)、UBS証券(0.70%)で申し込めます。auカブコム証券でも取り扱いが期待できます。

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<投資スタンス>
やや強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

※過去1年間のIPO初値予想の履歴

銘柄名発表時BB直前結果
ヒューリックリート投資法人中立中立13.0%
アキュセラインクやや強気中立27.8%
サイバーリンクス強気強気172.9%
日本BS放送中立中立6.6%
エンバイオ・ホールディングス強気強気126.0%
ダイキョーニシカワ中立中立12.4%
日立マクセルやや弱気やや弱気-4.8%
ジャパンディスプレイ中立中立-14.6%
ホットマンやや強気やや強気67.5%
みんなのウェディング強気強気27.1%
ディー・エル・イーやや強気やや強気101.0%
サイバーダイン強気強気130.0%
エスクロー・エージェント・ジャパンやや強気やや強気290.8%
トレックス・セミコンダクターやや弱気やや弱気-10.4%
丸和運輸機関中立中立-8.8%
ジョイフル本田中立中立-1.9%
フィックスターズ強気強気162.0%
白鳩強気強気46.2%
日本リート投資法人中立中立4.0%
西武ホールディングスやや弱気やや弱気0.0%
東武住販やや強気やや強気12.0%
インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人中立中立5.7%
ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング中立中立-7.7%
ムゲンエステート中立中立10.0%
フリークアウト強気強気250.0%
ポバール興業中立中立6.6%
OATアグリオ中立中立-6.3%
メドピア強気強気131.3%
レアジョブ強気強気169.7%
VOYAGE GROUP強気強気40.0%
鳥貴族やや強気やや強気120.7%
イグニス強気強気342.1%
日本ビューホテルやや弱気やや弱気-1.3%
ジャパンインベストメントアドバイザーやや強気やや強気126.3%
ロックオン強気強気284.6%
リアルワールド強気強気79.8%
AMBITIONやや強気強気62.0%
ジェネレーションパス強気強気119.2%
リボミック中立やや強気-20.4%
FFRI強気強気176.5%
ホットランド中立中立-1.7%
ヤマシンフィルタ中立中立19.6%
すかいらーく中立中立0.0%
リクルートホールディングス中立中立1.3%
GMOリサーチ強気強気133.3%
セレス強気強気55.4%
オプティム強気強気260.0%
アルファポリス強気強気93.2%
エランやや強気やや強気70.3%
日本ヘルスケア投資法人やや強気やや強気48.1%
SHIFT強気強気361.5%
CRI・ミドルウェア強気強気462.5%
日本PCサービス中立やや強気67.7%
トーセイリート投資法人やや弱気中立11.6%
積水ハウス・リート投資法人やや強気やや強気22.7%
弁護士ドットコム強気強気215.4%
クラウドワークス強気強気73.2%
スノーピークやや強気やや強気134.3%
ビーロット強気強気422.4%
GMO TECH強気強気135.2%
テクノプロ・ホールディングス中立中立-5.0%
アトラやや強気やや強気77.4%
マークラインズ強気強気77.3%
メディカル・データ・ビジョン強気強気135.9%
U-NEXTやや強気中立31.7%
SFPダイニングやや弱気やや弱気-16.5%
今村証券中立中立27.4%
フルッタフルッタ強気やや強気51.5%
竹本容器中立中立2.0%
gumi中立中立0.0%
大冷やや弱気やや弱気-6.7%
アドベンチャー強気強気127.2%
メタウォーターやや弱気やや弱気-6.0%
サイジニア強気強気125.8%
インターワークスやや強気やや強気16.7%
イーレックス中立中立11.2%
データセクション強気強気73.1%
綿半ホールディングスやや弱気やや弱気6.3%
ヨシックス中立中立29.4%
東京ボード工業やや弱気やや弱気-8.0%
カヤック強気強気222.0%
エクストリーム強気強気296.4%
MRT強気強気309.4%

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