新規上場!デクセリアルズのIPOの初値予想

更新日:   IPO

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デクセリアルズ

デクセリアルズ(4980)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は7月13日(月)~7月17日(金)、上場日は7月29日(水)です。

新規上場する市場は東証一部か二部ですが、ほぼ確実に東証一部で、想定価格は1,570円(1単元15.7万円)です。仮条件は1,450~1,600円と上限が僅かに上振れました。公開価格は仮条件の上限の1,600円となりました。

初値予想は「マイナスリターンの可能性がある」です。大手初値予想会社の初値予想は1,570~1,700円となっています。

デクセリアルズは、「Value Matters-今までなかったものを。世界の価値になるものを。」をビジョンに掲げ、光学材料、電子材料、接合材料等の製造・販売を行っています。

監査法人はあらたで、本社所在地は東京都品川区大崎1-11-2 ゲートシティ大崎イーストタワー8Fです。

デクセリアルズのIPO

デクセリアルズとは

デクセリアルズは、エレクトロニクス分野や環境・新エネルギー分野などに、高度な材料技術やプロセス技術に支えられた新しい高機能性材料を提供することで、人間社会と地球環境の豊かさと質の向上に貢献していくことを目指しています。

また、デクセリアルズは、付加価値の高い製品を提供し続けるために、社名の元になっている「かしこく、機敏に」材料の力を組み合わせ、常に新しい価値を創造できる「人」を社内に創ることが大切な使命だと考えています。

デクセリアルズの社員は、常に、持てる技術に磨きをかけ、知恵をしぼり、仕事に向かう姿勢として、経営理念である「Integrity 誠心誠意・真摯であれ」を心がけています。

その真摯に取り組む姿勢が技術開発や製品品質の向上につながり、お客さまに喜んでいただける付加価値の高い製品を生むデクセリアルズの基礎(いしづえ)となっていると会社は考えています。

デクセリアルズのセグメント別売上高比率(平成27年3月期)は、電子材料部品事業55.7%、光学材料部品事業44.3%です。

従業員数は1,746名、平均年齢は41.6歳、平均勤続年数は17年8ヶ月、平均給与は693.6万円です。

電子材料部品事業

当事業は接合関連材料、異方性導電膜、リチウムイオン電池2次保護素子、マイクロデバイスの4カテゴリーに分けられています。

特に主力製品である異方性導電膜(デクセリアルズ製品名:ACF)は昭和52年に業界で初めて開発・量産化しており、世界市場において高いシェアを有しています。

当事業は、接着、接合、接続特性向上に係る事業であり、顧客仕様にあわせたカスタマイズ製品と標準タイプの汎用製品を、電子部品メーカー及び材料加工メーカー等に販売しています。

その中でも、異方性導電膜は、スマートフォン、タブレットPC等の小型化、薄型化、狭額縁化、軽量化に寄与しています。

その中でもスマートフォン等の中小型パネルで主に使われるCOGタイプをデクセリアルズは強みとしており、ディスプレイの高精細化に伴うハイエンドグレードへの需要拡大期待に対し、安定的に供給できる体制を確立しています。

各製品カテゴリーに含まれる主な製品の概要は以下のとおりです。

  • 工業用機能性接合材:半導体・通信・車載機器向けの粘着テープ等の機能性接合材料
  • 異方性導電膜:ガラス・プリント基板に電子部品を接続する、導通と絶縁の機能を兼ね備えた接着フィルム
  • リチウムイオン電池2次保護素子:リチウムイオン二次電池を過電圧や過電流から保護するためのヒューズ
  • 無機材料:主にプロジェクター向けの無機偏光板・無機波長板

光学材料部品事業

当事業は光学フィルム、光学樹脂材料、光学ソリューションの3カテゴリーに分けられています。

これら3カテゴリーには光ディスク用紫外線硬化型樹脂、光学弾性樹脂、反射防止フィルム等が含まれています。

特に主力製品である光学弾性樹脂(デクセリアルズ製品名:SVR、ハイブリッドSVR)は高い技術、品質により、OCR(光学透明粘着材)の世界市場において高いシェアを有しています。

当事業は、製品技術として光学特性の向上に係る事業であり、全て顧客仕様にあわせてカスタマイズした上で、液晶パネルメーカー及びセットメーカー等に販売しています。

主にスマートフォン、タブレットPC、パソコン向けの製品であり、ディスプレイの需要に対応しています。

その中でも、光学弾性樹脂は、パネルの視認性向上や高コントラスト化が図られ、弾性特性により耐久性や耐衝撃性が向上し、パネルの薄型化が可能になりました。

ハイエンドスマートフォンを中心にディスプレイ材料の主流な貼合方式として拡大しており、各顧客にタイムリーに製品を供給できる体制を確立しています。

各製品カテゴリーに含まれる主な製品・ソリューションの概要は以下のとおりです。

  • 反射防止フィルム:液晶パネルの表面に貼り付けることで、外光の反射を低減し、パネルの視認性を向上させる機能を持つフィルム
  • 光ディスク用紫外線硬化型樹脂:DVD・BD等の光ディスク用の表面保護のためのコーティング剤・接着剤
  • 光学弾性樹脂:フラットパネルディスプレイでディスプレイモジュールとカバーガラスの貼り合わせに使われるアクリル樹脂を主原料とした透明な樹脂状の粘着剤
  • 光学ソリューション:中国におけるデクセリアルズ光学材料製品の採用拡大を目的とした、主にスマートフォン・電子リーダー・デジタルカメラ向けの光学モジュールの製造

研究開発・生産・販売体制

 研究開発・生産に関しては、生産効率及び管理効率の最大化を図るため、開発拠点及びメイン工場は栃木県鹿沼事業所に集約しています。一方、流通効率化と為替リスク低減のため、生産拠点は鹿沼事業所以外に国内外の7拠点で構成しています。

開発技術部門は、材料開発・技術開発・事業開発にカテゴリー分けされており、基盤技術材料の技術開発・新規製品の創出・機能性フィルムの技術開発・新規ビジネスの創出に向けて研究開発を実施しています。

開発技術部門にて新規技術/製品/事業開発について目処がたった段階で、各事業部の設備・プロセス導入の開発を行い、各事業部に移管の上、各事業領域での新製品開発を行っています。

また、分析・解析拠点を鹿沼、中国蘇州、韓国の各拠点に設置し、顧客の実装ラインを保有することで迅速かつ顧客の生産工程に即した対応を可能としており、同時に製品の改良・開発等へフィードバックが可能となっています。

営業体制としては、直接の販売先だけでなく、最終顧客(最終製品メーカー)との直接のコミュニケーションに加え、装置メーカーやEMSとも連携して関係を築いています。

特に、新製品投入の際には、外部からの分析や模倣が非常に難しい高機能な材料とその性能を最大限引き出すプロセスを組み合わせた、ソリューションを開発しています。

更に、顧客へのプロセス特許の無償提供や、顧客の製造設備の導入サポートにより製造プロセスのスタンダード化を実現しています。

また、顧客に密着した営業活動を行うため、海外販売子会社を米国、オランダ、香港、中国、台湾、韓国及びシンガポールに置き、国内では東京、大阪に営業部門を置いており、製品カテゴリー別に組織しています。

業績推移

業績面では売上高・経常利益・純利益は緩やかな右肩上がりとなっています。

デクセリアルズの業績推移

営業キャッシュフローは純利益を上回っている年度と下回っている年度があります。前期の自己資本利益率(ROE)は22.56%であり、自己資本比率は61.16%です。

決算年月平成26年3月平成27年3月
売上高(百万円)63,30765,508
経常利益(百万円)7,2089,870
当期純利益(百万円)8,04410,721
包括利益(百万円)8,72914,224
純資産額(百万円)40,62054,421
総資産額(百万円)90,15588,979
1株当たり純資産額(円)644.76863.82
1株当たり純利益(円)127.69170.18
自己資本比率(%)45.0661.16
自己資本利益率(%)21.8822.56
株価収益率(倍)
営業キャッシュフロー(百万円)10,42913,338
投資キャッシュフロー(百万円)△3,074△2,714
財務キャッシュフロー(百万円)△6,006△11,519
現金等(百万円)15,77616,456

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

TOPIXは美しい右肩上がりとなっています。6月に入って調整局面が遭ったものの、再び切り返しています。

TOPIXのチャート(2015年3月23日~2015年6月23日)
(※マネックス証券より)

上場規模

デクセリアルズのIPOの規模は最大で約848.5億円であり、東証一部としてもやや大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約86%と非常に高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は100%です。

株主である株式会社日本政策投資銀行、UC Universe(F),L.P.、UCユニバース投資事業有限責任組合、UC Universe(A),L.P.、UC Universe(B),L.P.、UC Universe Co-Investment(F),L.P.、UC Universe Co-Investment(A),L.P.、UC Universe Co-Investment(B),L.P.、UCユニバース共同投資事業有限責任組合、一ノ瀬 隆及び安藤 尚は、ジョイント・グローバル・コーディネーターには、原則として180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。

また、デクセリアルズは、取引所の定める「有価証券上場規程施行規則」の規定に基づき、上場前の第三者割当等による募集株式等の割当等に関し、割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。

株主名保有割合ロックアップ
(株)日本政策投資銀行58.24%
UC Universe (F), L.P.15.86%
UCユニバース投資事業有限責任組合5.21%
UC Universe (A), L.P.5.03%
UC Universe (B), L.P.4.09%
UC Universe Co-Investment (F), L.P.3.14%
UC Universe Co-Investment (A), L.P.2.20%
UC Universe Co-Investment (B), L.P.1.86%
UCユニバース共同投資事業有限責任組合1.40%
一ノ瀬隆0.33%

まとめ

業種面では光学材料、電子材料、接合材料等の製造・販売ということで、IPOにおける人気度は高くはありません。

売出100%でExitのオーラが濃厚に漂っているIPOです。公開規模もやや大きく公開比率が非常に高めなのもマイナスポイントです。

以上を総合考慮して、初値予想は「マイナスリターンの可能性がある」です。

主幹事は大和証券です。その他は、三菱UFJモルスタ証券、野村證券、みずほ証券、SMBCフレンド証券で申し込めます。

auカブコム証券でも取扱いが期待できます。

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なお、東海東京証券もIPOの取り扱いがあります。口座数が少なくてライバルは少なめです。現物・信用手数料が最長5ヶ月間無料のキャンペーンもあります。

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岡三オンラインもIPOの取り扱いがあります。口座数が少なくてライバルは少なめです。投資本のプレゼントが有ります。

岡三オンライン

SBIネオトレード証券でもIPOの取扱いを開始しています。委託幹事に名を連ねる可能性があります。

まだSBIネオトレード証券に口座をお持ちでない方は、この機会にぜひ口座開設してはいかがでしょうか。

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<投資スタンス>
弱気
(※強気・やや強気・中立・弱気の4段階)

※過去1年間のIPO初値予想の履歴

銘柄名発表時BB直前結果
インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人中立中立5.7%
ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング中立中立-7.7%
ムゲンエステート中立中立10.0%
フリークアウト強気強気250.0%
ポバール興業中立中立6.6%
OATアグリオ中立中立-6.3%
メドピア強気強気131.3%
レアジョブ強気強気169.7%
VOYAGE GROUP強気強気40.0%
鳥貴族やや強気やや強気120.7%
イグニス強気強気342.1%
日本ビューホテルやや弱気やや弱気-1.3%
ジャパンインベストメントアドバイザーやや強気やや強気126.3%
ロックオン強気強気284.6%
リアルワールド強気強気79.8%
AMBITIONやや強気強気62.0%
ジェネレーションパス強気強気119.2%
リボミック中立やや強気-20.4%
FFRI強気強気176.5%
ホットランド中立中立-1.7%
ヤマシンフィルタ中立中立19.6%
すかいらーく中立中立0.0%
リクルートホールディングス中立中立1.3%
GMOリサーチ強気強気133.3%
セレス強気強気55.4%
オプティム強気強気260.0%
アルファポリス強気強気93.2%
エランやや強気やや強気70.3%
日本ヘルスケア投資法人やや強気やや強気48.1%
SHIFT強気強気361.5%
CRI・ミドルウェア強気強気462.5%
日本PCサービス中立やや強気67.7%
トーセイリート投資法人やや弱気中立11.6%
積水ハウス・リート投資法人やや強気やや強気22.7%
弁護士ドットコム強気強気215.4%
クラウドワークス強気強気73.2%
スノーピークやや強気やや強気134.3%
ビーロット強気強気422.4%
GMO TECH強気強気135.2%
テクノプロ・ホールディングス中立中立-5.0%
アトラやや強気やや強気77.4%
マークラインズ強気強気77.3%
メディカル・データ・ビジョン強気強気135.9%
U-NEXTやや強気中立31.7%
SFPダイニングやや弱気やや弱気-16.5%
今村証券中立中立27.4%
フルッタフルッタ強気やや強気51.5%
竹本容器中立中立2.0%
gumi中立中立0.0%
大冷やや弱気やや弱気-6.7%
アドベンチャー強気強気127.2%
メタウォーターやや弱気やや弱気-6.0%
サイジニア強気強気125.8%
インターワークスやや強気やや強気16.7%
イーレックス中立中立11.2%
データセクション強気強気73.1%
綿半ホールディングスやや弱気やや弱気6.3%
ヨシックス中立中立29.4%
東京ボード工業やや弱気やや弱気-8.0%
カヤック強気強気222.0%
エクストリーム強気強気296.4%
MRT強気強気309.4%
Keeper技研やや強気やや強気49.1%
ケネディクス商業リート投資法人中立やや強気13.3%
ファーストロジック強気強気52.5%
ファーストブラザーズやや弱気やや弱気2.5%
ホクリヨウ中立中立8.9%
ALBERT強気強気115.7%
シリコンスタジオやや強気やや強気102.0%
コラボス強気強気137.6%
エムケイシステム強気強気332.0%
ショーケース・ティービー強気強気193.9%
ヘルスケア&メディカル投資法人やや強気やや強気54.5%
エスエルディー強気強気15.3%
ヒューマンウェブやや強気やや強気11.7%
イード強気強気46.4%
ファーストコーポレーションやや強気やや強気25.0%
RS Technologies中立中立-23.6%
シンデン・ハイテックスやや強気やや強気12.2%
ハウスドゥやや強気やや強気47.2%
Aiming中立中立12.2%
モバイルファクトリー強気強気99.4%
日本動物高度医療センターやや強気やや強気44.2%
プラッツやや強気やや強気70.2%
sMedioやや強気やや強気58.7%
サンバイオ弱気弱気-14.5%
海帆やや強気やや強気76.5%
Hameeやや強気やや強気67.2%
日本スキー場開発中立中立9.9%
シーアールイー弱気弱気-7.3%
三機サービス中立中立37.1%
レントラックス強気強気53.1%
リンクバルやや強気やや強気27.9%
ジグソー強気強気236.4%
Gunosy中立中立0.0%
デザインワン・ジャパンやや強気やや強気50.9%
テラスカイ強気強気350.0%
ヘリオス中立弱気22.5%
スマートバリュー強気強気344.9%
マーケットエンタープライズ強気強気167.0%
デジタル・インフォメーション・テクノロジー強気強気246.2%
エコノス弱気中立 
中村超硬弱気弱気 
メニコンやや強気やや強気 
冨士ダイス弱気弱気 
ファンデリー強気強気 
ナガオカ中立中立 
サムティ・レジデンシャル投資法人中立中立 
富士山マガジンサービス強気  
クレステックやや強気  
平山やや強気  
アイリッジ強気  

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