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SBI債(SBIホールディングス社債)を徹底分析!2018年7月の第37回

更新日: 個人向け社債

第37回SBI債

SBIホールディングスが個人向け社債を発行します。愛称はSBI債です。正式名称は「SBIホールディングス株式会社 2020/7/20満期 円建社債(第37回SBI債)」です。

期間は約2年(2020/7/20償還)であり、利率は年0.48です。第36回の年0.50%からは0.02%ダウンして、第35回の年0.48%と同一の水準となりました。

ユーロ市場で発行された円建債券で為替リスクはありません。社債間限定同順位特約、劣後特約などの特約はありません。

社債間限定同順位特約とは、発行者が当該社債以外の社債に対して担保を設定する場合には、当該社債にも同等の担保を設定することです。これは付いていた方が安全な特約です。

利払日は年2回(1/20、7/20)です。2018年に入って初めてのSBI債(第37回)についてまとめます。

※2018年3月にSBI証券が発行した「SBI証券債」については、以下で解説しています。

SBI証券が個人向け社債を発行します。愛称はSBI証券債です。正式名称は「株式会社SBI証券 2019年3月29日満期 円建社債」です。期間は...


SBIホールディングスとは

SBIホールディングスは、SBI証券が主力の総合金融グループです。

2013年3期から国際会計基準(IFRS)を導入したのを機に、グループの組織体制の再編を行い、既存事業を金融サービス事業、アセットマネジメント事業、バイオ関連事業の主要3事業を軸とした体制に再編しました。

泉ガーデンタワー

金融サービス事業として、SBI証券、住信SBIネット銀行、SBIプライム証券、SBI FXトレード、SBIマネープラザ、SBI損保、SBI生命、モーニングスター、少額短期保険3社などを傘下におさめています。

アセットマネジメント事業においては、SBIインベストメントやSBIキャピタルなどのファンド運営企業、SBI貯蓄銀行、SBIアセットマネジメントを擁しています。

2018年1月にはAIおよびブロックチェーン分野を主な投資対象とする新ファンド「SBI AI&Blockchainファンド(通称:SBI A&Bファンド)」を新たに設立しました。

FinTechファンドの既存の出資者や海外を含めた金融機関・事業法人 ・機関投資家などが出資者となっています。

バイオ関連事業の企業にはSBIファーマ、SBIアラプロモ、フォトナミック、SBI ALApharma、益安生物科技があります。

その他事業としてSBIライフリビング(地域・生活情報サイト・個人間売買取次サイト・FP紹介等)があります。貸付型クラウドファンディングのSBIソーシャルレンディング、SBIポイントの運営なども展開しています。

泉ガーデンタワー

2018年3月期の営業収益(売上高)は、前期比+28.7%の3,370億円、税引前利益は+66.5%の718億円、親会社所有者に帰属する当期利益は+43.8%の467億円となり、IFRS適用後の過去最高を更新しました。

セグメント別の収益は、金融サービス事業2172億円(+20.7%)、アセットマネジメント事業1175億円(+51.8%)、バイオ事業41億円(-24.1%)となっています。

税引前利益は、金融サービス事業639億円(+30.6%)、アセットマネジメント事業565億円(+307.6%)と堅調でバイオ事業の赤字(372億円)は難なく吸収しています。

連結では52,227(-17.2%)と大幅な減益となりました。ただし、前期の特殊要因を除いた税引前利益では+19.1%と堅調です。

2018年3月31日時点のHDの従業員数は197人、平均年齢は37.8歳、平均勤続年数は6.1年、平均年間給与は755.8万円です。

SBI社債(SBI債)分析

SBI証券のオフィスがある泉ガーデンタワー (5)

2018年に入ってからは初のSBI債です。2014年には1度、2015年には2度、2016年には4回、2017年には1回発行されました。

高金利定期預金との比較

現在の2年もの高金利定期預金は、大阪市近辺に在住または勤務している方ですと、大阪協栄信用組合で1000万円以上預け入れると年0.45%です。

次点は大阪信用金庫の年0.37%です。地銀・振興銀行のネットバンキングも高金利の傾向にあります。

地銀では、愛媛銀行四国八十八カ所支店が年0.20%です。100万円限定だんだん定期預金(1年)は年0.27%です。

香川銀行の金利トッピング定期預金は300万円未満は0.24%、300万円以上は0.25%です。超金利トッピング定期預金(1年もの・預け入れ金額は100万円限定)は年0.28%となります。

各地に店舗がある銀行で、預け入れ金額に制限がない銀行ではSBJ銀行の定期預金(2年)が年0.20%です。

今回のSBIホールディングスの個人向け社債の利率は、大阪市近辺に在住または勤務している方以外だと、ノーリスクの定期預金を0.28%上回っています。

定期預金との利回り格差を見て、デフォルトリスクを考慮すると利率は妥当かという観点で検討することになります。

過去のデフォルトの確率

債券格付はBBB(R&I)です。格付の方向性は「安定的」です。

R&IはSBI債、SBIホールディングスの信用リスクについて以下の通りに評価しています。

SBIホールディングス(SBI HD)は、インターネットを軸に多様なビジネスを展開しているSBIグループの持株会社である。

証券関連、ネット銀行、損害保険などの金融サービス事業とアセットマネジメント事業で一定の営業基盤を構築している。

オンライン専業証券首位のSBI証券を中心とする金融サービス事業は、選択と集中の段階を終え、主力事業は成長軌道にあり、業容が拡大している。

ベンチャー企業投資を中心とするアセットマネジメント事業も、積極的な投資と回収を進めている。グループ全体で一定以上の利益を計上できている。

ただし、アセットマネジメント事業は、保有有価証券の評価益・売却益の増減で業績が変動しやすい。バイオ関連事業もパイプラインの進捗はみられるが、赤字が続いている。

全体的な収益力強化は進んでいるものの、構造的に収益の安定性に欠ける。

リスク耐久力はBBBゾーンに見合う水準にあるが、業容拡大によるリスクアセットの増加でやや低下している。

投資によりリスクプロフィールが変わることで短期間に変化しやすい点にも注意が必要だ。

アセットマネジメント事業での規模拡大志向は強く、リスク選好度は高い。

SBIグループ全体の流動性に対する懸念は小さい。調達の多様化や借り入れ等の長期化により、調達基盤の安定感は以前より増している。

これらを踏まえ、格付はグループ全体の信用力を反映しているが、新規事業展開に積極的で、それに伴う買収などでダブルレバレッジ状態にあることから、中核会社であるSBI証券の格付より1ノッチ下のBBBとしている。

R&IのBBB格社債(2年)の平均累積デフォルト率(1978~2017年度)は0.30%でした。

同じ格付の社債、店頭売買参考利回りとの比較

日本証券業協会のデータでは、R&IのBBB格社債(2年)の複利利回り平均値は0.345%です。

SBIホールディングスの社債の店頭売買参考統計値利回り平均(複利)は、残存期間約2年もの(2020/06/22償還)が0.446%でした。


SBIホールディングスの財務状況

財務指標

自己資本比率は9.4%、有利子負債は5712億円、現金等は4371億円、営業キャッシュ・フローは-331億円です。

2014年3月期・2015年3月期と2期連続で過去最高益を叩き出し、2016年3月期も前期の特殊要因を除いた税引前利益では増益、収益(売上高)は過去最高を更新しました。

2018年3月期も過去最高を更新するなど、目下では絶好調となっています。

キャッシュが先に入ってくる保険会社を抱えています。英国プルーデンシャルグループ傘下のピーシーエー生命保険を買収して、ネット生保事業にも再参入しました。生保・損保事業が開花してくるとかなり楽になります。

社債及び借入金の内訳

2018年3月末のSBIホールディングスの短期借入金の平均利率は0.44%、1年内返済予定の長期借入金は0.49%です。

長期借入金の平均利率は0.38%で、返済期限は2019~2033年です。

第4回無担保社債(3年)は年2.16%、第5回無担保社債(3年)は年2.15%でした。第6回無担保社債(社債間限定同順位特約付・3年)は年2.00%でした。

個人向け社債である第31回・32回のSBI債は年1.43%、33回は年1.42%、34回は0.70%、35回は0.48%、36回は0.5%でした。

第7回無担保社債(社債間限定同順位特約付)は年1.1%で、第8回SBI債は0.75%でした。今回は直近の第36回よりも僅かに低下しました。

日銀のマイナス金利の影響によって、イールドは盛大に潰されて金利は空前の低利に抑圧されていること、SBIグループの信用力工場によって金利は低下しています。

SBI社債の投資スタンス

泉ガーデンタワー

金利は極限まで低下しており、日本ではハイイールド債市場が発達してなく、信用スプレッドが乗った社債がほとんどない状況下において、SBI債は貴重な高金利社債となっています。

もちろん高金利は高リスクの裏返しです。SBIホールディングスは事業構造から市況によって業績が大きく変動します。

「2年なら大丈夫だろう」という意見が多いものの、ネット証券グループの中では相対的に突然死のリスクは高い事業構造です。

今回の個人向け社債の利回りの中央値は、店頭売買参考統計値利回り平均(複利)と比較すると低めです。

第34回の0.70%ですとまだ妙味がある水準でしたけれども、0.48%まで低下してしまい、定期預金との金利差が低くなり、積極的に買いたい社債ではなくなりました。

申し込みは10万円以上、10万円単位です。デフォルトの可能性を考慮して、あくまで資産の一部を投資するのが無難です。全財産のうちかなりの部分を突っ込むようなことは止めましょう。

SBIホールディングス社債(SBI債)は、SBI証券で申し込めます。コールセンターでは申し込めません。

当初は先着順の時期があり、大人気で瞬間蒸発となって買えない投資家から不満が出たため、購入は抽選となって抽選の時期が続いていました。抽選の方が納得性が高い側面があります。

前回の34回SBI債は再び先着順に戻り、それ以降は先着順となっています。売出期間は2018/7/9(月)12:00 ~ 7/19(木)14:00です。完売となり次第、受付が終了します。

申し込みは1口座につき1回限りで上限金額は500万円というSBI債もありましが、今回の第37回は上限はありません。例えば1億円でも購入できます。発行額は200億円です。

申し込み受付完了後に注文を取り消すことも可能です。毎営業日14:00~翌営業日14:00の注文は翌営業日14:00までキャンセルできます。

注文は毎営業日14:00に約定することになり、約定後の取消は一切できません。

また、注文取消の受付時間内であっても、完売したら申し込み受付は終了となり、完売後の注文取消はできません。

先着順で人気化することが予想されるので、申し込む場合は忘れないように注意しましょう。

ケータイのカレンダーやGoogleカレンダーが便利です。Googleカレンダーは予定の当日にメールを飛ばす設定も可能です。

ネットのみの募集で対面や電話では申し込めません。抽選申込み期間中であればキャンセルも可能です。抽選申込受付完了後の訂正・キャンセルはできません。

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