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SBI債(SBIホールディングス社債)を徹底分析!2017年3月の第36回

投稿日: 個人向け社債

第36回SBI債

SBIホールディングスが個人向け社債を発行します。愛称はSBI債です。正式名称は「SBIホールディングス株式会社2019/3/29満期0.50%円建社債(第36回SBI債)」です。

期間は約2年(2019/3/29償還)であり、利率は年0.50%です。第34回の年0.70%からは大幅ダウンしていますが、第35回の年0.48%からは0.02%UPしました。

ユーロ市場で発行された円建債券で為替リスクはありません。社債間限定同順位特約、劣後特約などの特約はありません。

社債間限定同順位特約とは、発行者が当該社債以外の社債に対して担保を設定する場合には、当該社債にも同等の担保を設定することです。これは付いていた方が安全な特約です。

利払日は年2回(3/29、9/29)です。2017年に入って初めてのSBI債(第36回)についてまとめます。


SBIホールディングスとは

SBIホールディングスは、SBI証券が主力の総合金融グループです。

2013年3期から国際会計基準(IFRS)を導入したのを機に、グループの組織体制の再編を行い、既存事業を金融サービス事業、アセットマネジメント事業、バイオ関連事業の主要3事業を軸とした体制に再編しました。

金融サービス事業として、SBI証券、住信SBIネット銀行、SBI FXトレード、SBIマネープラザ、SBIモーゲージ、SBI損保、モーニングスター、SBIカードなどを傘下におさめています。

アセットマネジメント事業においては、SBIインベストメントやSBIキャピタルなどのファンド運営企業、SBI貯蓄銀行、SBIアセットマネジメントを擁しています。

バイオ関連事業の企業にはSBIファーマ、SBIアラプロモ、SBIバイオテックがあり、その他事業としてSBIライフリビング(地域・生活情報サイト・個人間売買取次サイト・FP紹介等)があります。

2016年3月期第3四半期累計連結の営業収益(百万円)は、金融サービス事業159,012(-0.7%)、アセットマネジメント事業98,725(+38.4%)、バイオ関連事業4,021(+84.3%)、その他2,259(-85.6%)となりました。

金融サービス事業はアルヒ(旧SBIモーゲージ)を売却したことによる影響を除くと+13.8%と堅調です。連結では291,744(+5.8%)となり、過去最高を更新しました。

税引前利益(百万円)は、金融サービス事業50,458(-24.2%)、アセットマネジメント事業17,996(+101.8%)、バイオ関連事業-6,572(赤字縮小)、その他-835(赤転)となりました。

連結では52,227(-17.2%)と大幅な減益となりました。ただし、前期の特殊要因を除いた税引前利益では+19.1%と堅調です。

2016年3月31日時点のHDの従業員数は174人、平均年齢は37.7歳、平均勤続年数は6.1年、平均年間給与は722.2万円です。

SBI社債(SBI債)分析

2017年に入ってからは初のSBI債です。2014年には1度、2015年には2度、2016年には4回発行されました。

高金利定期預金との比較

現在の2年もの高金利定期預金は、大阪市近辺に在住または勤務している方ですと、大阪協栄信用組合で1000万円以上預け入れると年0.50%です。

次点は大阪信用金庫の年0.425%です。地銀・振興銀行のネットバンキングも高金利の傾向にあります。地銀では、愛媛銀行四国八十八カ所支店が年0.25%です。

香川銀行の金利トッピング定期預金は0.20%、超金利トッピング定期預金(1年もの・預け入れ金額は100万円限定)は年0.25%となります。

各地に店舗がある銀行で、預け入れ金額に制限がない銀行ではSBJ銀行の定期預金(2年)が年0.20%です。

今回のSBIホールディングスの個人向け社債の利率は、大阪市近辺に在住または勤務している方以外だと、ノーリスクの定期預金を0.055%~0.28%上回っています。

定期預金との利回り格差を見て、デフォルトリスクを考慮すると利率は妥当かという観点で検討することになります。

過去のデフォルトの確率

債券格付はBBB(R&I)です。格付の方向性は「安定的」です。

R&IはSBI債、SBIホールディングスの信用リスクについて以下の通りに評価しています。

SBIHDは、証券関連、ネット銀行、損害保険などの金融サービス事業とアセットマネジメント事業で一定の営業基盤を構築している。

オンライン専業証券首位のSBI証券を中心とする金融サービス事業の収益力は底堅く、一定の収益水準を確保している。

もっとも、ベンチャーキャピタルを中心とするアセットマネジメント事業は保有有価証券の評価益・売却益の増減で業績が変動しやすい。

バイオ関連事業もパイプラインの進捗はみられるが、赤字が続いている。全体的な収益力強化は進んでいるものの、構造的に収益の安定性に欠ける。

リスク耐久力はBBBゾーンに見合う水準にあるが、投資によりリスクプロフィールが変わることで短期間に変化しやすい。買収などによりレバレッジが高まる可能性も否定できない。

アセットマネジメント事業での規模拡大志向は強く、リスク選好度は高い。

これらを踏まえ、格付はグループ全体の信用力を反映しているが、新規事業展開に積極的で、それに伴う買収などでダブルレバレッジ状態にあることから、中核会社であるSBI証券の格付より1ノッチ下のBBBとしている。

SBIグループ全体の流動性に対する懸念は小さい。証券子会社への借入依存度が改善し、資金調達に占める短期比率も低下するなど、調達基盤の安定感は以前より増している。

SBI証券は、個人売買代金及び口座数でトップであるなど高い市場地位を維持している。

業界最低水準の手数料と幅広い品揃えに加え、住信SBIネット銀行などグループ企業との連携効果もあり、新規顧客の獲得能力は高い。

業績は株式市場の動向に大きく影響されるが、投資信託や外国為替証拠金取引(FX)の扱いなど収益源も一定程度多様化している。

SBIマネープラザ等の金融商品仲介業者を通じた対面販売や新規公開引受業務などホールセールビジネスも強化している。

コスト構造は以前より良化しており、収益耐久力は格付相応の水準を備えている。SBI証券自体のリスク選好度は低く、リスク耐久力も格付に対し十分な水準にある。

SBIグループとの経営戦略上の一体性が高いだけに、SBIHDがSBI証券の事業戦略、財務に与える影響を引き続き注視していく 。

R&IのBBB格社債(2年)の平均累積デフォルト率(1978~2015年度)は0.31%でした。

同じ格付の社債、店頭売買参考利回りとの比較

日本証券業協会のデータでは、R&IのBBB格社債(2年)の複利利回り平均値は0.345%です。

SBIホールディングスの社債の店頭売買参考統計値利回り平均(複利)は、残存期間約2年もの(2019/03/29償還)が0.836%でした。


SBIホールディングスの財務状況

財務指標

自己資本比率は10.6%、有利子負債は3593億円、現金等は2480億円、営業キャッシュ・フローは+324億円です。

2014年3月期・2015年3月期と2期連続で過去最高益を叩き出し、2016年3月期も前期の特殊要因を除いた税引前利益では増益、収益(売上高)は過去最高を更新しました。

キャッシュが先に入ってくる保険会社を抱えています。英国プルーデンシャルグループ傘下のピーシーエー生命保険を買収しており、ネット生保事業にも再参入の予定です。

生保・損保事業が開花してくるとかなり楽になります。

社債及び借入金の内訳

2016年3月末のSBIホールディングスの短期借入金の平均利率は0.61%、1年内返済予定の長期借入金は0.55%です。

長期借入金の平均利率は0.59%で、返済期限は2017~2022年です。

第4回無担保社債(3年)は年2.16%、第5回無担保社債(3年)は年2.15%でした。第6回無担保社債(社債間限定同順位特約付・3年)は年2.00%でした。

個人向け社債である第31回・32回のSBI債は年1.43%、33回は年1.42%、34回は0.70%、35回は0.48%でした。

第7回無担保社債(社債間限定同順位特約付)は年1.1%で、第8回SBI債は0.75%でした。

今回は直近の第35回よりも僅かに上昇しました。日銀のマイナス金利の影響によって、イールドは盛大に潰されて金利は空前の低利に抑圧されていますが、足元では若干の金利底打ち感も出てきました。

SBI社債の投資スタンス

金利は極限まで低下しており、日本ではハイイールド債市場が発達してなく、信用スプレッドが乗った社債がほとんどない状況下において、SBI債は貴重な高金利社債となっています。

もちろん高金利は高リスクの裏返しです。SBIホールディングスは事業構造から市況によって業績が大きく変動します。

「2年なら大丈夫だろう」という意見が多いものの、ネット証券グループの中では相対的に突然死のリスクは高い事業構造です。

今回の個人向け社債の利回りの中央値は、店頭売買参考統計値利回り平均(複利)と比較すると低めです。

第34回の0.70%ですとまだ妙味がある水準でしたけれども、0.50%まで低下してしまい、定期預金との金利差が低くなり、積極的に買いたい社債ではなくなりました。

申し込みは10万円以上、10万円単位です。デフォルトの可能性を考慮して、あくまで資産の一部を投資するのが無難です。全財産のうちかなりの部分を突っ込むようなことは止めましょう。

SBIホールディングス社債(SBI債)は、SBI証券で申し込めます。コールセンターでは申し込めません。

以前は先着順の時期もありましたが、大人気で瞬間蒸発となり、買えない投資家から不満が出たため、購入は抽選となり、抽選の時期が続いていました。抽選の方が納得性が高い側面があります。

前回の34回SBI債は再び先着順に戻り、それ以降は先着順となっています。売出期間は2017/3/17(金)12:00~2017/3/28(火)14:00です。完売となり次第、受付が終了します。

第8回は申し込みは1口座につき1回限りで上限金額は500万円でしたが、今回の第36回は上限はありません。例えば1億円でも購入できます。発行額は200億円です。

申し込み受付完了後の注文の取消は、毎営業日0:00~14:00のお申し込みは当日14:00まで、14:10~24:00のお申し込みは翌営業日14:00まで可能です。

ただし、注文取消の受付時間内であっても、完売したら申し込み受付は終了となり、完売後の注文取消はできません。

先着順で人気化することが予想されるので、申し込む場合は忘れないように注意しましょう。

ケータイのカレンダーやGoogleカレンダーが便利です。Googleカレンダーは予定の当日にメールを飛ばす設定も可能です。

ネットのみの募集で対面や電話では申し込めません。抽選申込み期間中であればキャンセルも可能です。抽選申込受付完了後の訂正・キャンセルはできません。

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