新規上場!今村証券のIPOの初値予想

更新日:   IPO

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今村証券

今村証券(7175)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は12月1日(月)~12月5日(金)です。上場日は12月17日(水)です。

新規上場する市場は東証JASDAQスタンダードで、想定価格は1,300円(1単元13万円)です。仮条件は1,150円~1,350円となりました。

今村証券は、大正10年3月19日創業の北陸地盤の証券会社です。金融商品取引業を中核とする投資・金融サービス業を主な内容とし、顧客に対して資金調達、資産運用の両面で幅広いサービスを提供しています。

監査法人はあずさ監査法人で、本社所在地は石川県金沢市十間町25番地です。

今村証券のIPO

今村証券とは

今村証券は、石川、福井、富山に支店を擁しています。取扱商品は、株式、債券、投資信託、先物・オプション、商品先物取引、金地金売買、生命保険・損害保険などです。

債券の主要商品は外国債の一種である他社株転換条項付円建社債(EB債)です。私も営業されますが、買いたくない商品の代表です。

豪・ドル、ブラジル・レアル、南ア・ランド、メキシコ・ペソ、トルコ・リラ等の外貨建外債の取扱実績があります。

アジア・オセアニア地域の株式を主要投資対象とするファンド、世界各国の上場不動産投資信託(リート)に投資するファンド等多様な投資信託を取り揃えています。

営業収益の内訳は、受入手数料(引受け・売出し等手数料、募集・売出し等取扱手数料及びその他の受入手数料)48.6%、受入手数料(委託手数料)47.6%、トレーディング損益及び金融収益3.8%です。

従業員数は174名、平均年齢は36.0歳、平均勤続年数は13.7年、平均給与は771.0万円です。給与の高さはさすが金融機関ですね。

業績推移

業績面では、売上高・経常利益・純利益のいずれも平成24年3月期までは悲しい右肩下がりでしたが、それ以降は急回復しました。

昨年は10年に1回の活況の年度であり、今期は減収減益が見込まれます。前期・今期は営業キャッシュフローが純利益を上回っています。一般論としては安心感があります。

2014年3月期の自己資本利益率(ROE)は16.4%、自己資本比率は49.0%です。

今村証券の業績推移

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

日経JASDAQは10月17日をボトムとして美しい右肩上がりとなっています。9月下旬の年初来高値まであと僅かまで回復しました。

日経JASDAQ指数の推移(2014年8月22日~11月21日)
(※マネックス証券blankより)

上場規模

今村証券のIPOの規模は最大で約7.5億円と東証JASDAQスタンダードとしては小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公開比率は最大で約19%とやや低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は0%で100%公募です。

今村直喜、今村九治、今村コンピューターサービス株式会社、今村不動産株式会社、今村和子、今村千加子、今村之希有、今村和枝、寺下清隆、吉田栄一、松本幹生、大崎憲一、藤井由治、宮田秀夫には原則として90日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。

筆頭株主の状況は以下の通りであり、今村一族にはロックアップがかかっています。上場前の株主には、今村一族関連以外の企業ならびにVCは皆無となっています。

氏名又は名称株式保有割合(%)ロックアップ
今村直喜31.48
今村九治12.01
今村コンピューターサービス(株)11.99
今村不動産(株)10.92
今村証券社員持株会10.49
今村和子4.87
今村千加子3.22
米田信昭2.21
今村之希有2.16
松木芳男1.69
谷口文平1.68

まとめ

業種面ではアベノミクス発動以降は証券会社は華やかとなっていますが、市況によってボラが激しく今期は減収減益傾向となっています。

ありきたりな地場証券のJASDAQ上場企業ということで、IPOにおける人気度は高いとは言えません。数多くの企業の上場が集中する日程の中での上場であり、地味銘柄は埋没しがちとなってしまいます。

また、平成26年11月17日現在、日本海建設株式会社より、同社の元役員が同社の資金を不正流用して信用取引等を行っていたことが判明し、当該取引期間中に今村証券のが適切な措置をとらなかったことにより同社が損害を被ったとして、損害賠償請求訴訟(請求金額5.4億円)が提起されている点には留意が必要です。

今村証券は、取引は適法に行われたもので当該請求には理由がないものと考えており、裁判上で争う方針です。

当該訴訟及びその他の訴訟等により、損害賠償責任等が発生した場合には、今村証券の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。今村証券前期の純利益は8.5億円です。

小型の規模であること、売出がゼロである点などはプラス材料であり、初値予想は公開価格近辺です。

主幹事はみずほ證券です。その他はマネックス証券blank、岡三証券、東海東京証券、香川証券で申し込めます。

<投資スタンス>
中立
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

※過去1年間のIPO初値予想の履歴

銘柄名発表時BB直前結果
ANAP強気強気410.0%
メディアドゥ強気強気256.7%
M&Aキャピタルパートナーズ強気強気233.3%
イオンリート投資法人やや強気やや強気9.5%
じげんやや強気強気191.7%
アライドアーキテクツ強気強気229.4%
ライドオン・エクスプレスやや強気強気55.3%
ホットリンク強気強気165.6%
ブイキューブ強気強気117.3%
オンコリスバイオファーマやや強気やや強気34.6%
オウチーノ強気強気130.0%
エンカレッジ・テクノロジ強気強気118.2%
日本アクアやや強気やや強気24.9%
アズマハウスやや強気やや強気10.0%
シンプロメンテ強気強気135.3%
イーグランドやや強気やや強気27.3%
足利ホールディングス中立中立7.4%
アーキテクツ・スタジオ・ジャパン強気強気124.4%
アビストやや強気やや強気0.0%
ダイキアクシスやや強気やや強気3.9%
シグマクシスやや強気やや強気0.3%
ウィルグループ中立中立-4.2%
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ強気強気221.4%
ヒューリックリート投資法人中立中立13.0%
アキュセラインクやや強気中立27.8%
サイバーリンクス強気強気172.9%
日本BS放送中立中立6.6%
エンバイオ・ホールディングス強気強気126.0%
ダイキョーニシカワ中立中立12.4%
日立マクセルやや弱気やや弱気-4.8%
ジャパンディスプレイ中立中立-14.6%
ホットマンやや強気やや強気67.5%
みんなのウェディング強気強気27.1%
ディー・エル・イーやや強気やや強気101.0%
サイバーダイン強気強気130.0%
エスクロー・エージェント・ジャパンやや強気やや強気290.8%
トレックス・セミコンダクターやや弱気やや弱気-10.4%
丸和運輸機関中立中立-8.8%
ジョイフル本田中立中立-1.9%
フィックスターズ強気強気162.0%
白鳩強気強気46.2%
日本リート投資法人中立中立4.0%
西武ホールディングスやや弱気やや弱気0.0%
東武住販やや強気やや強気12.0%
インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人中立中立5.7%
ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング中立中立-7.7%
ムゲンエステート中立中立10.0%
フリークアウト強気強気250.0%
ポバール興業中立中立6.6%
OATアグリオ中立中立-6.3%
メドピア強気強気131.3%
レアジョブ強気強気169.7%
VOYAGE GROUP強気強気40.0%
鳥貴族やや強気やや強気120.7%
イグニス強気強気342.1%
日本ビューホテルやや弱気やや弱気-1.3%
ジャパンインベストメントアドバイザーやや強気やや強気126.3%
ロックオン強気強気284.6%
リアルワールド強気強気79.8%
AMBITIONやや強気強気62.0%
ジェネレーションパス強気強気119.2%
リボミック中立やや強気-20.4%
FFRI強気強気176.5%
ホットランド中立中立-1.7%
ヤマシンフィルタ中立中立19.6%
すかいらーく中立中立0.0%
リクルートホールディングス中立中立1.3%
GMOリサーチ強気強気133.3%
セレス強気強気55.4%
オプティム強気強気260.0%
アルファポリス強気強気93.2%
エランやや強気やや強気70.3%
日本ヘルスケア投資法人やや強気やや強気48.1%
SHIFT強気強気 361.5%
CRI・ミドルウェア強気強気
日本PCサービス中立やや強気
トーセイリート投資法人やや弱気中立
積水ハウス・リート投資法人やや強気やや強気
弁護士ドットコム強気
クラウドワークス強気
スノーピークやや強気
ビーロット強気
GMO TECH強気
テクノプロ・ホールディングス中立
アトラやや強気
マークラインズ強気
メディカル・データ・ビジョン強気
U-NEXTやや強気
SFPダイニングやや弱気
今村証券中立
フルッタフルッタ強気
竹本容器中立
大冷やや弱気
gumi中立
ヨシックス中立
カヤック強気

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