トーセイ・リート投資法人のIPOの初値予想

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トーセイ・リート投資法人

トーセイ・リート投資法人(3451)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は11月13日(木)~11月18日(火)です。

新規上場する市場は東証REITで、想定価格は100,000円(1単元10万円)です。仮条件は100,000~103,000円と上振れました。公開価格は、仮条件の上限である103,000円となりました。

トーセイ・リート投資法人は日本の不動産市場に存在する膨大な既存建築ストックのうち、相対的に中小規模のオフィス、商業施設及び住宅をボリュームゾーンの不動産と位置付け、主に東京経済圏に所在するボリュームゾーンの不動産を投資対象とします。

トーセイのコア・コンピタンスである3つの力(目利き力、リーシング力、再生力)を活用し、利回りの水準及び安定性を重視して賃貸不動産としてのポテンシャルを見極めるとともに、バリューアップの可能性までを視野にれた投資運用を行い、投資主価値の向上を目指します。

トーセイ・リート投資法人のIPO

トーセイ・リート投資法人とは

トーセイ・リート投資法人は、オフィス、商業施設、住宅に投資する総合REITです。スポンサーは、東証一部上場の不動産企業であるトーセイです。取得予定価格合計は174.34億円と小型のリートです。

トーセイは、一般に投資リスクが相対的に高いと考えられる築年数を経た既存建築ストックへの投資を積極的に行い、改修・改装工事等を通じてそのバリューアップを図り、再度不動産投資市場に流通させる事業などを展開しています。

不動産開発の事例としては、虎ノ門トーセイビル、平和島トーセイビル、T'S BRIGHTIA吉祥寺、THE パームス国立などがあります。

トーセイ・リート投資法人は、取得競合が相対的に少なくかつ高利回りが期待可能なエリアに所在する競争力の高い不動産、築年数にとらわれない高ポテンシャルを有する不動産を主な投資対象として投資を行います。

所在エリアや築年数の観点から相対的に高いキャップレートが要求されると考えられる不動産のうち、中長期的に高いテナント誘引力や底堅い賃貸需要等を見込める物件を取得する意向です。

上場時ポートフォリオ

上場時ポートフォリオにおける主要指標は、平均鑑定NOI利回り6.32%、平均築年数19.7年、稼働率92.6%、ポートフォリオ全体のPML値6.05%です。エリアは東京経済圏100%です。

用途別投資比率は、住宅44.7%、オフィス41.6%、商業施設13.7%です。地域別投資比率(取得価格ベース)は、都心5区22.3%、東京23区26.4%、東京経済圏51.3%です。

物件名称は、多摩センタートーセイビル、KM新宿ビル、日本橋浜町ビル、稲毛海岸ビル、T's garden高円寺、ライブ赤羽、月光町アパートメント、T's garden川崎大師、アビタート蒲田、マーランドファイブ、アブニール白妙、ドミトリー原町田です。

多摩センタートーセイビルは、我らのサンリオの株主総会会場とサンリオピューロランドの近くです。

ポートフォリオ構築方針

ポートフォリオ構築方針は、東京経済圏中心で主要地方都市は20%以下です。東京経済圏以外においては、転入者数や転入超過数の増加傾向が確認できる主要地方都市に投資する方針です。原則として 50億円以下の不動産をターゲットとします。

オフィス・商業施設併せて80%以下、住宅50%以下の方針です。各用途の組入比率について上限を設定しつつも、それ以外の制限を特に設けないことにより、柔軟な運用を行います。「柔軟な運用」には多種多様なニュアンスがありますね。

財務運営の基本方針

トーセイ・リート投資法人は、LTVは原則として60%を上限とします。

三菱UFJ銀行をアレンジャーとするシンジケート団から、基準金利(全銀協 1か月日本円 TIBOR)+0.300~0.700%で借入れを行う予定です。

平均借入残存期間は3.08年です。

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証REIT指数は一時的に差し込む局面はあるものの、銀行などのマネー流入に伴い、大局的には右肩上がりとなっています。

東証REIT指数のチャート(2014年6月4日~10月24日)
(※楽天証券より)

上場規模

トーセイ・リート投資法人のIPOの規模は最大で約90.7億円と東証リートとしてはかなり小さめです。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

ヒューリックリートの6分の1以下、インベスコ・オフィス・ジェイリート、日本リート、SIA不動産投資法人の4分の1以下です。

まとめ

現在の情勢下ではNOI利回りは高めなのは魅力です。また、公開規模が小さい点もプラス要素です。REITとしてはかなりの軽量級です。

しかし、組み入れ物件が地味であり、公募割れしたSIA不動産投資法人が頭に浮かばざるを得ません。

初値予想は公募価格近辺であり、公募割れもあり得ると想定します。

主幹事は大和証券であり、その他は、SMBC日興証券、みずほ証券で申し込めます。

<投資スタンス>
中立
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

※過去1年間のIPO初値予想の履歴

銘柄名BB前直前結果
SIA不動産投資法人中立中立-4.7%
システム情報強気強気372.9%
ANAP強気強気410.0%
メディアドゥ強気強気256.7%
M&Aキャピタルパートナーズ強気強気233.3%
イオンリート投資法人やや強気やや強気9.5%
じげんやや強気強気191.7%
アライドアーキテクツ強気強気229.4%
ライドオン・エクスプレスやや強気強気55.3%
ホットリンク強気強気165.6%
ブイキューブ強気強気117.3%
オンコリスバイオファーマやや強気やや強気34.6%
オウチーノ強気強気130.0%
エンカレッジ・テクノロジ強気強気118.2%
日本アクアやや強気やや強気24.9%
アズマハウスやや強気やや強気10.0%
シンプロメンテ強気強気135.3%
イーグランドやや強気やや強気27.3%
足利ホールディングス中立中立7.4%
アーキテクツ・スタジオ・ジャパン強気強気124.4%
アビストやや強気やや強気0.0%
ダイキアクシスやや強気やや強気3.9%
シグマクシスやや強気やや強気0.3%
ウィルグループ中立中立-4.2%
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ強気強気221.4%
ヒューリックリート投資法人中立中立13.0%
アキュセラインクやや強気中立27.8%
サイバーリンクス強気強気172.9%
日本BS放送中立中立6.6%
エンバイオ・ホールディングス強気強気126.0%
ダイキョーニシカワ中立中立12.4%
日立マクセルやや弱気やや弱気-4.8%
ジャパンディスプレイ中立中立-14.6%
ホットマンやや強気やや強気67.5%
みんなのウェディング強気強気27.1%
ディー・エル・イーやや強気やや強気101.0%
サイバーダイン強気強気130.0%
エスクロー・エージェント・ジャパンやや強気やや強気290.8%
トレックス・セミコンダクターやや弱気やや弱気-10.4%
丸和運輸機関中立中立-8.8%
ジョイフル本田中立中立-1.9%
フィックスターズ強気強気162.0%
白鳩強気強気46.2%
日本リート投資法人中立中立4.0%
西武ホールディングスやや弱気やや弱気0.0%
東武住販やや強気やや強気12.0%
インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人中立中立5.7%
ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング中立中立-7.7%
ムゲンエステート中立中立10.0%
フリークアウト強気強気250.0%
ポバール興業中立中立6.6%
OATアグリオ中立中立-6.3%
メドピア強気強気131.3%
レアジョブ強気強気169.7%
VOYAGE GROUP強気強気40.0%
鳥貴族やや強気やや強気120.7%
イグニス強気強気342.1%
日本ビューホテルやや弱気やや弱気-1.3%
ジャパンインベストメントアドバイザーやや強気やや強気126.3%
ロックオン強気強気284.6%
リアルワールド強気強気79.8%
AMBITIONやや強気強気62.0%
ジェネレーションパス強気強気119.2%
リボミック中立やや強気-20.4%
FFRI強気強気176.5%
ホットランド中立中立-1.7%
ヤマシンフィルタ中立中立19.6%
すかいらーく中立中立0.0%
リクルートホールディングス中立中立1.3%
GMOリサーチ強気強気133.3%
セレス強気強気55.4%
オプティム強気強気260.0%
エランやや強気やや強気
日本ヘルスケア投資法人やや強気やや強気
SHIFT強気強気
CRI・ミドルウェア強気
日本PCサービス中立

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