楽天が個人向け社債を発行します。正式名称は「楽天株式会社第2回無担保社債（社債間限定同順位特約付）」です。愛称は「東北楽天ゴールデンイーグルスボンド 」です。
期間は3年であり、利率は年0.2％～0.6％です（年0.38％に決定）。 申し込み単位は100万円であり、募集期間は2014年6月16日(月)～6月27日(金)です。
社債間限定同順位特約とは、発行者が当該社債以外の社債に対して担保を設定する場合には、当該社債にも同等の担保を設定することです。これは付いていた方が安全な特約です。
高金利定期預金との比較
現在の3年もの高金利定期預金は、ミレ信用組合等の敷居が高いところを除くと、大阪市近辺に在住または勤務している方なら、大阪協栄信用組合が0.65％です。
今回の楽天の個人向け社債の利率は、ノーリスクの定期預金を0.05％～0.3％下回っています。
定期預金との利回り格差を見て、デフォルトリスクを考慮すると利率は妥当かという観点で検討することになりますが、ノーリスクの定期預金を下回っています。
過去のデフォルトの確率
格付は、A-（JCR）（※取得予定）です。
JCRのA格社債の累積デフォルト率（2000～2013年）は、3年0.26％でした。
同じ格付の社債、店頭売買参考利回りとの比較
日本証券業協会のデータでは、JCRのA格3年社債の複利利回り平均値は0.537％です。
楽天の社債は機関投資家向け・個人向けのいずれも今回が史上初なので、店頭売買参考統計値はありません。
投資スタンス
今回の楽天の個人向け社債は、1000万円までノーリスクの定期預金と比較すると妙味がありません。
SBJ銀行、尼崎信用金庫インターネット支店（ウル虎支店）が年0.45％です。
地銀のインターネット支店もあります。荘内銀行0.4％、島根銀行ネット大口0.39％、鳥取銀行ネット大口0.38％、きらやか銀行0.38％、関西アーバン銀行0.35％、静岡銀行0.35％です。
楽天傘下のネット銀行である
楽天銀行は0.35％です。デフォルトリスクを考慮するとこちらが無難でしょう。
それ以外にも数多くの高金利銀行があります。
定期預金キャンペーンの金利比較！2014年パーフェクトマスター
楽天の個人向け社債は、大和証券、楽天証券で購入できます。大和証券から営業があって、IPO獲得を目指した貸し作り等の観点で引き受ける場合以外は、パスでいいでしょう。