私はこれまでPC作業においては、フルHDのディスプレイを2つ並べていました。ただし、カーソルの移動や視線の移動が多いのが気になり、ひとつのモニターだけで作業がしたくなりました。
そこで解像度が高いWQHDや4Kモニターの購入を検討し、EIZO(ナナオ)・DELL・iiyama・LG・フィリップス等を比較しました。
LGのIPSパネルの27インチ4Kモニター(27MU67-B)が、かなりリーズナブルな価格となっていたことから購入しました。
パソコンの4Kディスプレイの使い心地に関する感想・レビューについてまとめます。
フルHDの不満と高解像度への憧れ
4Kとは横4,000×縦2,000前後の画面解像度のことです。 この次に高い解像度のディスプレイで一般的に普及しているのがWQHD(解像度2560x1440)です。
現在のパソコン用のモニターとしてはフルHD(解像度1920x1080)が一般的となっています。私も使っていました。
フルHD(解像度1920x1080)のモニターでは、1つのモニターでウインドウを2つ並べると、横幅が短くなってしまい、横のカーソル移動が多いのが不満でした。
全画面表示に切り替えたり、また戻したりといった動きも頻繁に生じていました。
多種多様なショートカットを割り当てられるロジクールのマウスを導入してからは作業効率が向上したものの、依然としてもう少しこの時間が何とかならんのかという思いを抱いていました。
そこで飯山市のふるさと納税で23インチのフルHDモニターを戴き、デュアル・ディスプレイの体制を構築していました。
しかし、今度はモニター間を移動する際の横のカーソル移動が多かったり、視線の移動が多く、これに不便を感じました。
高級マウスパッドの導入でマウス移動はスムーズになりましたが、我慢がつのりました。体の向きと首の向きが捻れて姿勢がよくない感もありました。
解像度がより高いモニターだと、一度に表示される画面領域が増すので、横に2つ並べて作業するのが捗ると思いました。
そこでWQHD(解像度2560x1440)や4K(解像度3840x2160)のディスプレイ購入を検討して色々と比較検討しました。
予算はMAXで8万円程度で考えて、最終的にEIZO(ナナオ) のFlexScan EV2736W-ZBK か、LGの27MU67-B
に絞りました。
27インチの4Kモニターで最も安価なのがLGの27MU67-Bでした。この次はDELLのP2715Qです。
[amazonjs asin="B00PXXIYMK" locale="JP" title="Dell 27型 4Kワイド液晶ディスプレイ Pシリーズ (3840x2160/60Hz/IPS非光沢液晶/6ms/ブラック) P2715Q"]
LGの方はDELLよりも7,000円程度安く、かつフリッカーセーフ機能やブルーライト低減モードといった目に優しい機能が充実していたので、最終的な4Kモニターの候補としました。
LGの4KモニターとEIZO(ナナオ)のWQHDモニターの価格を比較すると、EIZOの方が17,000円ほど高い状況でした。
EIZOのWQHDモニターは9月11日に最新のFlexScan EV2750-BKが発売します。価格はLGの4Kよりも4~5万円ほど高い状況です。
EIZOはディスプレイ界における皇帝ないし帝王のような地位に君臨しており、価格は高いですが評判は実に良好ですね。
FlexScan EV2736W-ZBKも、目が疲れない明るさに自動調整するAuto EcoView、ブルーライトをカットする機能、画面のちらつきに配慮したEyeCare調光方式といった機能がありますし、長期5年保証もあります。
やはり日本企業応援精神を発揮してEIZOかと思いました。しかし、どうしても「4K」の2文字が頭を離れませんでした。4Kモニター使ってみたいという感情を抑えることができませんでした。
EIZOの4Kディスプレイ「FlexScan EV3237-BK」は31.5型液晶で更に大型化していますが、価格が約17万円と高価だったので、予算オーバーでした。。
数十cmの距離で使うPCモニターとしては若干サイズが大きすぎかなという感もありました。
LGの27MU67-Bも、画面のちらつきを抑えるフリッカーセーフ機能、ブルーライト低減モードがありますし、17,000円という価格差も考慮して4Kディスプレイの方にしました。
IPSパネル 27インチ 4Kモニターの感想
届いたその日に早速使い始めました。組み立ても簡単で説明書に添って楽に行えます。機械が苦手な方でも大丈夫だと思います。20分ほどで設定できました。
メインのデスクトップPCは若干古くグラフィック面は凡庸で、4K出力に対応していませんでした。もう4年近く使っており、近々買い替える予定でした。
サブのノートPCが対応していたので、メインPCを引っ込めてモバイル用のノートPCと接続してみました。
モニターの裏面はこんな感じです。裏面中央にはでかいLGマークが。。これはできれば無しがよかったです。目立たないのが救いです。
入力端子は、HDMI×2(HDMI2.0に準拠する4K/60Hz対応)、DisplayPort、Mini DisplayPortの4つです。
HDMIが2.0で60Hz対応なのはいいですね。手持ちのモバイルノートPCでは、30Hzにしか対応していませんでした。
30HzのHDMIでの接続だと、4K動画を見るとカクつきが若干あることがあり、おそらくゲームも同じです。ただし、マウスのカクつきやスクロールやウインドウ操作でのもたつきはありませんでした。
HDMI 2.0に対応しているPCと接続していても、初期設定ではリフレッシュレートは30Hzとなっています。Display Portは初期設定で4K 60Hz出力となっています。
HDMI 2.0で60Hzにする手順は以下のとおりです。
- 本体右下の設定ボタン「MENUボタン」にタッチ
- 「画質」を選択して「OK」にタッチ
- 「画質調整」を選択して「OK」にタッチ
- 「HDMI ULTRA HD Deep Color」を選択して「OK」にタッチ
- 「オン」を選択して「OK」にタッチ
メインPCもこれを機に買い替えることにしました。最新の4K対応、第6世代インテルCore i7-6700(Skylake)のBTOパソコンを買いました。
DisplayPortで接続して無事4K 60Hz出力が可能となりました。
4Kディスプレイの感想は当たり前の話ですが、やはり美しいというものです。YouTubeにアップされている4K動画を見ると綺麗だなーと感嘆しました。
解像度が高いので、右上・右下・左下・左上に4つ画面を並べて作業することも可能です。
11.6インチないし13.3インチのノートPCの画面が4つ(4台分)あるイメージです。
LG 27MU67-BをVAIO Zと接続した場合、デフォルトで選択できる解像度は以下のとおりでした。
- 1024 x 768
- 1152 x 864
- 1280 x 720
- 1280 x 768
- 1280 x 800
- 1280 x 960
- 1280 x 1024
- 1360 x 768
- 1366 x 768
- 1400 x 1050
- 1440 x 900
- 1600 x 900
- 1600 x 1200
- 1680 x 1050
- 1792 x 1344
- 1856 x 1392
- 1920 x 1080
- 1920 x 1200
- 1920 x 1440
- 2048 x 1152
- 2048 x 1536
- 2560 x 1600
- 2560 x 1920
- 2560 x 2048
- 3840 x 2160
ノートPC等でよく使われている2560x1440はデフォルトではありませんでした。カスタムで解像度を設定することはできます。
グラフィックボードがGeForce GTX 960のデスクトップPCと接続した場合、デフォルトで用意されている解像度は以下のとおりです。
- 1024 x 768
- 1152 x 864
- 1280 x 768
- 1280 x 800
- 1280 x 960
- 1280 x 1024
- 1360 x 768
- 1366 x 768
- 1600 x 900
- 1600 x 1200
- 1920 x 1200
- 1920 x 1440
- 2048 x 1536
- 2560 x 1440
- 2560 x 1600
- 3840 x 2160
Windows10では「ディスプレイのカスタマイズ」で全体的なサイズを変更することができます。推奨は「150%」でした。100%~350%から選択可能です。
数字を低くすると一度に表示できる画面の面積は広くなりますが、その分、文字やアイコンは小さくなります。高くすると文字が大きくなり、一度に表示できる画面の面積が小さくなります。
個人的にはフルHDから一気に4Kへの移行だったこともあり、最初は150%だと若干小さかったので175%にしました。慣れると150%でもOKになり、推奨通り150%で運用しています。
一度に表示される面積が拡大して、作業領域が広くなり、パソコン操作が楽になりました。明るさは初期の50%だと眩しかったので15%にしています。
複数のアプリ・ソフトを起動して横に並べて作業したり、Webページでタブをたくさん開いて調べ物をする際などは便利です。
一つのモニターだとカーソル移動や視線の移動、首の移動が少ないのが大きなメリットで、これは狙い通りでした。モニターの正面でキーボードと視線の向きを一致させることができます。
LG 27MU67-Bには「Screen Split」という機能があります。この機能をインストールすると ソフトが常駐し、通知ゾーンのアイコンから最大4つまでの画面分割が可能になります。
2画面・3画面・4画面を選択でき、各画面の大きさも選べます。均等だけではなく、一つのウインドウを大きく表示することも可能です。
任意のウインドウをドラッグすると、例えば4画面だと4等分した枠線が表示され、ウインドウを隅に寄せれば、自動的に4分の1のサイズに調整されます。
複数のウインドウを綺麗に並べることができます。 配置後に任意のウインドウの端をドラッグしてサイズを変更すると、他のウインドウも連動してサイズが変わります。
Screen Splitは通知ゾーンにあるアイコンで簡単に終了することもできます。終了すると普通の挙動に戻ります。
デメリットとしては、高級感はなく、あくまで一般的な作業用モニターであることです。ただし、安価なので当然に仕方ないことです。
また、PCの入力切替が面倒なので、複数のPCを接続していて頻繁に切り替える場合は手間がかかります。別途、機器を買うと楽になります。接続するPCは1台ならこのデメリットは無関係です。
後は、あくまで個人的見解ながら、やはりLGのダサいマーク(企業ロゴ)です。
好みの問題ですけれども、私としてはこのマークがどうしても苦手です。できれば顔のマークはなしにして「LG」だけにしてほしかったです。
LGはこの企業ロゴをかっこいいロゴに修正したら、企業価値が若干上がるような気がしています。気のせいですかね。
「このロゴがかっこよくない(可愛くない)」という理由で、LG製品は問答無用で却下する人も多い気がします。
LGと対照的なのはAppleです。Appleのロゴはかっこいいです。老婆心ながら、LGは改善した方がいいと思います。
4KかWQHDか
2週間ほど使ってみて、4Kモニターには総じて満足です。フルHDのディスプレイ2枚よりも、生産性は上昇しました。
フリッカーフリー機能とブルーライト低減機能で、目の疲れがこれまでよりも格段に減少したのも嬉しかったです。
パソコンのブルーライトを低減させるフリーソフト「f.lux」と併用すると、かなり目の疲れが減少します。f.luxは無料で使えます。
ただでさえ現代人は、パソコン、スマホ、タブレット、テレビと目を酷使しています。目は極めて重要な臓器ですので、少しでもいたわりたいですね。
ただし、ゲームや動画をあまり見ない場合で、グラフィック性能や画面の美しさにそこまで拘らない場合は、WQHDでもOKかなと思いました。
ネットサーフィンや事務作業が主体の場合はWQHDでも満足できるかもしれません。
モニター界の帝王、EIZO(ナナオ)は、一般的なパソコン用のディスプレイとしては、最近はラインナップを4つに収斂してきています。
モニタサイズ | 解像度 | 製品例 |
---|---|---|
23.8インチ | フルHD(1920x1080) | FlexScan EV2450-BKR![]() |
24.1インチ | WUXGA(1920x1200) | FlexScan EV2455-BKR![]() |
27インチ | WQHD(2560x1440) | FlexScan EV2750-BK![]() |
31.5インチ | 4K(3840x2160) | FlexScan EV3237-BK![]() |
一般的なリテール向けモニターでは、27インチで4Kという製品は出していません。
確かにLGの27インチ 4Kモニターを使ってみると、150%や175%に拡大表示してちょうどいい大きさです。
ネットサーフィンや事務作業がメインで、4K画像・動画・ゲームは不要であり、4Kまでの高画質はなくてよいのであれば、WQHDでも十分でしょう。
IODATA、DELL、BENQ、サムスンといったメーカーの製品ですと、24インチWQHDモニターは3万5千円~4万円前後で買えます。27インチだと4万8千円~6万円程度です。
iiyamaだと6万5千円、EIZOの旧モデルやフィリップスだと7万5千円、EIZOの新モデルは10万円程度です。
私自身はLGの27インチ4Kモニターが58,000円でお値打ち感があったのと、4Kを使ってみたかったので4Kにしました。
4Kで最も安いディスプレイは24型ですとDELLが5万円前後ですが、4Kで24インチはあまりに小さいです。4Kモニターにおすすめのサイズは、27インチ~32インチです。
4Kディスプレイには満足しています。カーソル移動・首の移動・マウス操作やウインドウの切り替えの頻度が減って快適になりました。もうフルHDディスプレイ2枚には戻れません。
高価な買い物は楽天のセールが有効
私は今回、LGの27MU67-Bは楽天のドドンパ祭で買いました。ショップの買いまわりで10ショップで買うとポイント10%が上乗せされるというセールです。
楽天では定期的に類似のセールが開催されまています。2ショップならポイント2倍、3ショップなら3倍と複数のショップで1,000円以上お買い物をするごとにポイント還元率が上がっていきます。最大10ショップで10倍となります。
例えば6万円の買い物でポイントが10%上乗せされたら6,000円分ですので、結構美味しいです。
楽天のショップの最安値が価格コム最安値と大差ない場合は、楽天のセールを活用すると楽天ポイントがザクザクと貯まりお得です。
買い回りの商品をいちいち探すのは面倒なので、ビール、ウコンの力など普段使っている日用品を買うのが楽です。
私の場合は、お茶、コーヒー、酒類、栄養ドリンク、ヘパリーゼ、ノ・ミカタ、歯磨き関連などを買って行ったら、あっという間に10ショップに到達するので、無理やり買い物する感はありませんでした。