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火災保険が値上げの改悪!見直しのポイントを徹底解説

更新日: 保険

一階建ての一軒家

火災保険料が2015年10月から改定されました。消費者によっては明白な改悪となります。

保険料が値上げされ、長期契約が廃止されます。9月末まで駆け込みで火災保険の見直しをすると、家計が堅牢化します。

2017年移行も火災保険の見直しは重要な課題です。火災保険の改定内容と見直しについてまとめます。


火災保険の値上げ

損害保険料率算出機構が、2014年7月に火災保険の「参考純率」の改定を行ったことを受けて、損害保険会社が2015年10月より火災保険の改定を行います。

損害保険料率算出機構とは、「損害保険料率算出団体に関する法律」に基づき、損害保険業の健全な発達と保険契約者等の利益の確保を目的として設立され、会員である保険会社等から大量のデータを収集し、統計に基づいて参考純率と基準料率を算出している組織です。

このような組織にはよくあることですが、役員には複数名の元官僚が名を連ねています。

保険料は、火災等による保険金支払いに使われる「純保険料」と、損保の取り分である「付加保険料」で決まります。

このうち、純保険料の部分を損害保険料率算出機構が算出しており、損保はそれを参考に純保険料率を設定しています。

もちろん完全に同一のものを使わなくてもよいのですが、偉大なる金融庁の検査などに大きな影響を及ぼすため、損保に対する影響力は大きいです。

損害保険料率算出機構の参考純率の改定に伴い、火災保険が平均では約3.5%の値上げとなり、10年を超える長期契約が停止されます。

ただし、都道府県や構造スタイルによって改定幅は異なり、値下げされる場合もあります。

日本のツートップ的な存在である東京と大阪の参考純率の改定内容を表にしました。

構造区分 東京都 大阪府
マンション +12.0% +12.0%
一戸建て(耐火) -0.2% -4.2%
一戸建て(非耐火) -4.5% -16.0%

マンションが大幅な値上げとなっています。近年マンションの漏水事故が増加していることや、自然災害の増加によって、保険金額が2年連続で想定を上回ったことが影響しています。

1998年の保険料自由化以降、大々的に火災保険料がアップするのが今回が初めてです。損保によって値上げ幅は異なります。必ずしも12%アップではありません。

長期契約の停止

光のなかで俯く男性

異常気象の増加などの影響によって自然災害の将来予測の難易度が増幅しており、火災保険の10年を超える契約もなくなります。

2015年9月末までは、最長で36年間の火災保険契約が可能でした。マイホーム購入時に住宅ローンの返済期間と同一の期間で長期契約するケースもありました。

火災保険における長期契約のメリットは、保険料が安くなることです。長期契約の保険料は、1年間の保険料に「長期係数」を乗じて計算されます。

長期係数は損保によって異なります。一例は以下のとおりです。

  • 2年:1.85
  • 3年:2.70
  • 5年:4.30
  • 7年:5.90
  • 10年:8.20
  • 15年:11.85
  • 20年:15.25
  • 25年:18.55
  • 30年:21.45
  • 35年:24.70

年2万円の火災保険料で10年契約をすると、2万円×10年の20万円ではなく、2万円×8.2の16.4万円となります。35年契約の場合は、2万円×35年の70万円ではなく、2万円×24.7の49.4万円となります。

割引率の高い10年超の長期契約が不可能となり、保険料は値上げとなります。

もちろん長期契約には、新しくて魅力的な火災保険が登場しても補償は古いままであること、逆に保険料が値下げされても、値下げが適用されないなどのデメリットがあります。

解約した場合、未経過保険料は大きくは目減りせずに返還されますが、手間はかかります。

現在の火災保険の新規契約は、1年更新の超短期契約が約4割程度となっています。保険料を下げる余地は絶大となっています。


火災保険の改悪後の見直しのポイント

ビジネスの協議

改悪を無条件に受け入れるのも一案ですけれども、できる限りの対策を講じることが家計のマネジメントにおいては重要です。

世の中には「工夫」によってお金が大きくお得になることがあります。「フリーランチはない」という言葉がありますけれども、それが該当しない分野も多いです。

2015年10月以降は、火災保険の契約時点の建物の築年数が1~10年の場合、保険料が割引になる「建物築浅割引」が導入されます。名称は損保によって異なります。

この割引を受けられる場合は必ず適用しましょう。1~10%の割引となります。ただし、長期契約の割引率に比べると、この割引率は大きくありません。

また、水災のリスクが極めて低い地域の物件ですと、水災の補償を外したりすることも検討しえます。

洪水や土砂災害のリスクは各市町村が公表する詳細な被害想定地図「ハザードマップ」を参考にして、水災リスクがほぼ0である場合は除外を検討しえます。

マンション

マンションなら、台風や竜巻などの「風災」の補償を外すことも検討しえます。

風災で壊れる可能性があるマンション住戸の窓ガラスや外壁は共有部分です。これらの部分は管理組合が別途、火災保険に入っています。

補償の免責額の設定も候補となります。例えば10万円や20万円の免責額を設けて、それ以下の損害は自己負担とすると、大きく保険料を減らすことができます。

保険の本来の役割というのは、発生確率は低けれども、万が一遭遇したら家計に大きなダメージを及ぼす危険があるリスクをヘッジすることです。

未成年の子供がいる場合の生命保険、家の全損に備える火災保険・地震保険、高額の賠償に備える自動車保険などが該当します。

この観点からは、少額の支払いはあえて外して、その分、保険料を抑えるというのも方策の一つです。

保険を請求する際は、書類の記入や取得などが必要ですし、保険会社の審査人が家に来てチェックする場合もあり、面倒な手間がかかります。少額の請求は費用対効果の面で、手間がかかるデメリットが大きくなります。

また、長期にわたって安価な火災保険を確保するために、9月中に火災保険の見直しを行い、長期契約を締結することも検討しえます。

解約しても未経過保険料の目減りは小さいので、今が短期契約の場合、9月中に駆け込みで長期契約を結ぶと、保険料が大きく下がり、節約できる場合がほとんどです。

終身生命保険、貯蓄性がある終身医療保険、年金保険、養老保険、学資保険などと異なり、火災保険は中途解約してもペナルティーは小さいです。

医療保険は長期契約の場合、医療技術の進歩や社会保障制度の変更による補償の陳腐化リスクがあります。

しかし、火災保険の場合は長らく同じような内容が続いており、陳腐化リスクは大きくありません。

もし画期的な火災・水災に強い住宅素材やシステムが誕生したとしても、それの恩恵をうけるのは次に家を買う時や大々的なリフォーム・建て替えを実施する時であり、現在の住宅に住むことを前提にするならば影響は大きくありません。

「どうしても長期契約が心配・長期間この家に住まないかも」という場合でも、長期契約して中途解約した方がお得になる場合があります。

超低金利下にもかかわらず、多くの損保は運用の予定利回りを年1.5%前後の高い水準にしたままだった企業が多いです。

中途解約した契約者に返す保険料は運用利回りや経費などに基づいて算出されるため、長期契約者が中途解約すると割り増しで保険料が戻る例が多いです。

とある大手損保の36年契約で、12年経過時に中途解約すると、支払った保険料の約73%が戻った事例があります。解約した場合でも、12年契約の期間満了よりも有利な条件となります。

  • 36年契約を12年で解約:支払保険料は1年契約の6.84年分(支払い保険料は25.34年分で、戻ってくる保険料は約18.50年分)
  • 12年契約で期間満了:支払保険料は1年契約の9.77年分

長期契約の火災保険で有名な損保の一つが、AIU火災保険です。オーダーメイドで自由に設計できるのがメリットです。耐火性能割引、オール電化住宅割引、ノンスモーカー割引などの割引も充実しています。

複数の損保の火災保険を比較して見直したい場合は、価格.com 保険の火災保険一括見積が便利です。10社以上から比較できます。

対面でじっくりと話をしながら相談したい場合は、無料保険相談が便利です。


火災保険の内容

火災保険は火災だけではなく、台風や集中豪雨による洪水被害、突風や竜巻で家屋が損壊した場合などにも補償があります。

火災保険で損害保険金を受け取る場合、同時に「臨時費用保険金」が出るタイプの保険もあります。損害保険金の10~30%程度で、使途は契約者の自由です。

臨時費用保険金は火災保険に自動的に付くタイプと、特約で付けるタイプがありま。

「水災」に認定されるのは原則として床上浸水で、床下浸水は補償されません。台風や豪雨が原因の土砂崩れによる被害は対象になります。

「風災」とは、台風による強風や突風・竜巻による損害です。例えば近くの家の瓦が飛んできて自宅の壁が壊れた時などです。

「雪災」は大雪でひさしが落ちたり、雪の重みでドアや物置などが壊れして生じる損害です。

「ひょう災」とは、ひょうで家の窓ガラスが割れたり、屋根が破損したりした場合の被害です。

雲の渦

風災・雪災・ひょう災は損害額が20万円以上なら保険金が支払われ、20万円未満では対象外となる契約が多いです。

被害が出た場合に契約者が5000~10万円程度まで自己負担し、それ以上の被害が出たら実額を補償する商品もありますが、保険料が上がるのがデメリットです。

風水害によって自動車に損害が出た場合でも、火災保険ではカバーされません

マイカーは家財に含まれないためです。任意の自動車保険に車両保険をセットしていれば、補償の対象になる。

もっとも、車両保険で保険金を受け取ると翌年に等級がダウンして、更に事故有係数が一定期間適用されて、保険料の負担が増大します。

車両保険を利用した方がお得か否かは、保険会社に問い合わせて確認しましょう。

自然災害に遭った場合の公的な支援としては、「被災者生活再建支援制度」というシステムがあります。

被災世帯は最大で300万円の支援が受けられます。被害が局地的な場合は、同法の対象外となることもあります。

被災した地域には「災害救助法」が適用される場合もあります。この場合、確定申告で「雑損控除」を行えば、還付を受けられる場合があります。

適用地域の在住者で、保険金を受け取れなかったり、保険金だけでは賄えず損害が残るような場合が対象です。

最近の火災保険は契約者が補償内容を選択できるタイプも増加しています。

国土交通省や自治体が作成したハザードマップを参考に、自宅の周辺で発生しうる自然災害をチェックして、自分にあった補償内容を検討すると、よりお得な火災保険と契約できる可能性が高まります。

複数の損保の火災保険を比較して見直したい場合は、比較サイトの火災保険一括見積が便利です。数多くの火災保険を比較検討できます。

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