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投資家必見!ドル円の購買力平価に注目の動き

更新日: 資産運用の考え方

1970年代の変動相場制への移行以来、ドル円は大局的には長らく恒常的な円高傾向が続いていました。その恒常的円高圧力に終止符が打たれつつあります。


ドル円の購買力平価

過去40年の推移

公益財団法人国際通貨研究所から引用したドル円の購買力平価(1973年基準)では、現在の為替レートは企業物価とほぼ同じであり、輸出物価よりはかなり高い水準となっています。

ドル円の購買力平価

相対的に低インフレの国の通貨(円・スイスフランなど)には、長期的期間では購買力平価による構造的な通貨高圧力がかかります。

インフレとはモノやサービスと交換する時の通貨の価値(購買力)の下落です。

各国通貨の購買力の観点で、理論的な名目為替レートの均衡値(=購買力平価)を計算すると、相対的低インフレ国の通貨には、他国との物価上昇率の違いの分、自国通貨高圧力がかかります。

直近の変化

重要なのは変化です。ここ最近の傾向を見ると、常に右肩下がりだった購買力平価が底入れして、ここに来て底打ちしつつあります。

ドル円の購買力平価の方向性

日米ともに2%のインフレ率で推移したとすると、今後はドル円の為替レートはボックス相場で長期的には推移していくことになります。

手段を選ばずに金融緩和と財政緩和を続けたら、インフレ率2%は達成可能です。2%に届かなければ異次元緩和が継続となるでしょう。

異次元緩和をこのまま続けると国債が足りなくなる事態がいずれ訪れます。国債の増発(財政支出の拡大や減税)が必要になります。

それを続けたら必ずどこかで2%になります。有権者の反インフレが過熱化しない限りは2%の達成は固いでしょう。

問題は、2%を達成して安定的あるいはオーバーシュートになった時です。その時に金融緩和の打ち切り、金融引締めができるのかが問題になります。

金利を上げないためには強烈な財政引き締めが必要になりますが、それができるかどうかが長期的な課題ですね。

ドル円の名目相場と実質実効為替レート

過去30年

ドル円の実質実効為替レート(下図の青線)を見ると、過去30年間でかなりの円安水準です。

実質実効為替レート

相対的インフレ率の格差の縮小(日本のインフレ率上昇&外国のインフレ率低下)で調整するか、円高で調整するかのどちらかです。

今後の動向

現在はドル円はボラティリティが極度に下落した後の状況で、円高・円安のどちらかに大きく動く可能性が高いです。

ドル円のチャート(2013年-2014年)
GMOクリック証券より)

もし円高に進むことがあれば、長期的スパンでは絶好の押し目買いの好機だと思います。一度に買うのに抵抗があれば、FXや外貨建てMMFやインデックス投信等を積み立て投資的に少しづつ買っていけばいいでしょう。

有権者に反インフレの機運が生まれて金融緩和に対する反対意見が増えるのが、長期的円安の最大の懸念です。

しかし、金融緩和縮小・金融引き締めを円滑に行うには財政引き締めが必要となり、「徹底的な構造改革」、「増税」、「社会保障・行政サービスの縮小」が必要になります。それを望む有権者が多数派を形成することは難しいことから、長期的に金融緩和の方向性が続き、「インフレ率>金利」の金融抑圧の状況が続くでしょう。

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