リクルートカードにMastercardブランドが2017年1月23日に光臨しました。これまではVISA・JCBでしたが、今後はMastercardも選べます。より一層選択肢が広がります。
Mastercardのロゴが新しいタイプとなっており、斬新性・新規性が高くなっています。
重要な論点なのは3つの国際ブランドにはどのような違いがあるのかですね。そこでリクルートカードのMastercard、VISA、JCBブランドの違いについて徹底的に比較します。
目次
各国際ブランドの共通点
Mastercardブランドのリクルートカードの発行会社は、VISAと同じ三菱UFJニコスです。
三菱UFJニコスはJALカードにおいても、VISAブランドとMastercardブランドの2種類(JALカード DC、JAL東急カード)を発行しています。それと同じ取扱いとなります。
リクルートカードの年会費(無料)、ポイント還元率(1.2%)、貯まるポイント(リクルートポイント)など基本スペックは、どの国際ブランドでも同一です。
カード利用で貯まるリクルートポイントは、Pontaポイントに1対1で交換できます。Pontaポイントはローソンやケンタッキーなどの店舗にて1ポイント1円で利用できます。
有効期限は最後のアクティベート(加算か減算)があってから1年であり、年1回以上利用していれば実質無期限です。
動物で例えると、長寿のシンボルである鶴や亀のようなポイントです。末永く貯めて使って活用していくことが可能です。Pontaポイントについては以下で徹底解説しています。
リクルートポイント1ポイント毎に、Pontaポイント1ポイントに交換可能。しかもリアルタイムで即時に移行できます。
Pontaポイントは普通に使うと1ポイント1円ですが、ポン活で「ローソンお試し引換券」に利用すれば、20~330ポイントで多種多様な商品と代えられます。
この「Loppiお試し引換券」でPontaを使うと、1ポイント1.5~3円の価値が出ます。
つまり、リクルートカードの実質的な還元率が1.8~3.6%となります。詳しくは以下のエントリーにまとめました
リクルートポイント→Pontaポイントと交換後、更にアクションを取ることで現金化することも可能です。
2021年5月24日からはリクルートポイントをdポイントに交換できるようになりました。便利な使い道が満載となっています。
ジャンル | 利用対象 |
---|---|
ドコモのサービス等 | ドコモの携帯電話料金 |
ドコモ商品の購入代金 | |
dマーケット(dショッピング、dゲーム、dヒッツ、dブック、dマガジン、d fashion、dミュージック、Leminoプレミアム、dアニメストア、dキッズ、dカーシェア、dフォト、dヘルスケア等) | |
ポインコグッズ、ドコモメールストアなど、その他ドコモのサービス | |
ショッピング | dポイント加盟店(ローソン・マクドナルド等の街のお店) |
d払い加盟店(ネットショッピング) | |
iDキャッシュバック(dカード/d払い(iD)のiD利用代金の支払い) | |
ポイント交換 | dポイント→JALマイル |
dカード プリペイド、スターバックスカード、ドトールバリューカードへのチャージ | |
その他 | 日興フロッギー、dポイント投資 |
Pontaポイント同様に、dポイントも現金化が可能です。
MastercardとVISAの違い
MastercardはVISAと同じ米国の国際ブランドであり、利用可能店舗が世界中にまたがっていて幅広いのが特徴です。
どちらにするか迷う方もいらっしゃるでしょう。違いを比較するのが重要ですね。
国際ブランドの差異の重要ポイントはチャージしてポイントが得られる電子マネーです。ポイント付与の対象が違うことが多いです。
この点、リクルートカードの場合はVISAもMasterCardも基本的には同一です。nanaco、楽天Edy、モバイルSuica、SMART ICOCAへのチャージがポイントの対象になります。
異なるのはApple Payです。au PAY プリペイドカードへのチャージは同一の取扱いです。
リクルートカード(Mastercard)は、Mastercardブランドなので、au PAYにクレジットカードでのチャージが可能です。
VISAの方も三菱UFJニコス株式会社発行のVISAクレジットカードなので、au PAYへクレジットカードでのチャージが可能です。
ただし、au PAY プリペイドカードへのクレジットカード・チャージはポイント付与の対象外となっています。
Apple Payについては、VISAブランドは国際ブランドの制約で、Walletアプリ内でのSuicaチャージができず、かつインターネット・アプリでの決済に利用できません。
しかし、Mastercardにはこの制約はありませんので、リクルートカード(Mastercard)は、Apple Payをフルに活用できます。
ただし、Suicaへのオートチャージはできません。可能なのはビューカードのみです。
Suica、モバイルSuicaへのチャージは、年1回の利用(Suicaチャージを含む)で年会費が無料となり、還元率が1.5%と高還元のビックカメラSuicaカードがおすすめです。
貯まるJRE POINTは1ポイント単位でSuicaチャージに使えるので、おサイフケータイ、Apple Pay対応端末をお持ちの方なら、東日本に住んでいなくてもおすすめです。
クレジットカード界のレジェンドであり、キャッシュレス決済のカリスマ・菊地崇仁さんも、ビックカメラSuicaカードがSuicaチャージにおすすめとおっしゃっていました。
クレジットカードのレジェンドがプライベートでも保有するのがビックカメラSuicaカードです!
活用すると家計改善に大活躍してくれるクレジットカードであり、大量のポイントが得られるお得な入会キャンペーンも魅力的です。
その他のビューカードでは、アトレ等のJRE CARD優待店・ルミネで3.5%還元のJRE CARD、ボーナスポイントのビュースイカカードも魅力的です。
MastercardとJCBの違い
リクルートカードにはJCBブランドもあります。JCBが発行しています。チャージがポイント対象となる電子マネーの種類・還元率、ETCカード、使える店舗数に違いがあります。
ETCカードの手数料
JCBはETCカードの発行手数料・年会費は無料です。
他方、MastercardはETCカードの新規発行手数料(税抜1,000円)が発生します。年会費は無料です。
電子マネー
JCBでは、電子マネーnanaco、モバイルSuicaへのチャージがポイントの対象になります。ただし、還元率は0.75%に低下するのがデメリットです。
Mastercardはnanaco、楽天Edy、モバイルSuica、SMART ICOCAへのチャージで、カードショッピングと同じ1.2%のポイントが得られます。
Mastercardはnanacoへのチャージがポイント対象外というイメージがありますが、リクルートカードのMastercardはチャージ可能です。
2018年4月16日(月)からは、どの国際ブランドでも、電子マネーチャージ利用分は、合計で月30,000円までがポイント付与の対象となりました。
JCB、VisaかMastercardの2枚持ちを行えば、3万円+3万円=月6万円まではOKとなります。リクルートに確認済みです。
1ヶ月間のサイクルは16日~翌月15日であり、集計期間内に売上データが到着した分で3万円が上限となるので、売上データが遅れるリスクを考慮すると早めのチャージが無難です。
実際にJCBとMastercardの2枚のリクルートカードで電子マネーチャージしたところ、月6万円(720ポイント)まではしっかりと獲得できました。
nanacoは固定資産税、自動車税、不動産取得税、国民年金、国民健康保険、所得税・住民税などを支払うことができます。おすすめの電子マネーであるnanacoについては以下で徹底解説しています。
これらの税金を支払う必要がある場合は、リクルートカードでのnanacoチャージがお得です。
年会費がかからないクレジットカードの中では、nanacoチャージで貯まるポイントの還元率で、リクルートカードの1.2%は最高です。
私もリクルートカードでnanacoチャージを積極的に行なっており、リクルートポイントを獲得しています。
税金・社会保険料の支払い、イトーヨーカドーでの支払いは、リクルートカードでチャージしたnanacoで行うとお得です。
セブン&アイのプロパーカードであるセブンカード・プラスより高還元で、イトーヨーカドーでお得なクレジットカードの筆頭です。
リクルートカード以外でnanacoチャージでポイントが貯まるクレジットカード、チャージの利用限度額、金券類の利用限度額を高くできるカードについては以下で徹底解説しています。
JCBの方が勝っている点としては、QUICPay(nanaco)でセブン-イレブンが1.7%還元になる点です。
QUICPay(クイックペイ)という事前のチャージが不要なポストペイ型の電子マネーがあります。ドコモのiDと似たJCBのサービスです。
使った金額は後日、登録したクレジットカードから引き落とされます。残高を気にする必要がないので利便性が高い電子マネーです。
nanacoカードにはQUICPayも搭載されており、登録をするとQUICPayが使えるようになります。「QUICPay(nanaco)」という名前です。
セブン-イレブンにてnanacoカードに搭載されているQUICPayでお買い物すると、200円(税抜)ごとに1ポイントが貯まります。更にQUICPayに登録したクレジットカードのポイントも貯まります。
つまり、リクルートカードを登録したQUICPay(nanaco)は、セブン-イレブンで合計還元率1.7%(クレカの1.2%+セブン-イレブンで買い物時の0.5%)となります。
ただし、QUICPay(nanaco)よりも、クレジットカードでチャージしたnanacoでクオカードを買い、クオカードで支払った方がお得になります。
Mastercardブランドでも、クオカードを活用すればQUICPay(nanaco)よりもお得にセブン-イレブンを利用できます。
カード名 | QUICPay(nanaco) | クオカード | 差額 |
---|---|---|---|
リクルートカード | 1.7% | 3.0% | 1.3% |
以下はQUICPay(nanaco)で約400円(税抜)のお買い物をして、クレジットカードの還元以外に2nanacoポイントを獲得した履歴です。
QUICPayでお買い物するには、店員さんに「クイックペイで払います」と言えば、店員さんが端末を操作してくれて決済が完了します。
なお、以前はJCBブランドのリクルートカードはApple Payを使えない時期がありましたが、2019年8月15日から利用可能になったので、現在は有利・不利はありません。
電子マネーの利用可能額
JCBのリクルートカードは、ユーザーごとに「JCBギフトカード・鉄道回数券・電子マネーチャージなどの利用可能額」が設定されており、その範囲でnanacoチャージが可能です。
会員サイト「My JCB」のトップページの「ご利用可能額照会」を選択して、「JCBギフトカード・鉄道回数券・電子マネーチャージなどの利用可能額の照会はこちら」を選択します。
すると、「JCBギフトカード・鉄道回数券・電子マネーチャージなどの利用可能額」が表示されます。この範囲内でnanacoチャージが可能です。私の場合は70万円でした。
Visa/Mastercardのリクルートカードは、nanaco・楽天Edy等のチャージは月間20万円が上限となります。
使える店舗
使える店舗数の側面では、Mastercardは世界210カ国・4,330万ヶ所以上と、世界中で加盟店が多いのがメリットです。地球上で幅広く使える圧巻の決済力があります。
JCB・アメックス・ダイナースクラブは海外では使えない加盟店も多く、結局サブカードとしてVisaかMastercardを持たざるを得ません。
事実、クレジットカードの売上高の世界シェアは、Visaが約39%で1位、Mastercardが約29%で2位です(NILSON REPORT 2023年5月)。この2つで約68%と圧倒的なビッグ2となっています。飛車角です。
- Visa:38.73%
- Mastercard:28.97%
- UnionPay(銀聯):23.45%
- Amex:4.61%
- JCB:2.53%
- DinersClub/DISCOVER:1.72%
Mastercard/VISAとJCBの違い
リクルートカードのMastercardブランドとVISAブランドは三菱UFJニコス株式会社が発行しているので、MUFG銀聯カードを発行できます。中国に長期滞在する場合は便利です。
通常は本会員1,000円(税抜)、家族会員300円(税抜)の発行手数料が発生しますが、無料のキャンペーンが開催されることもあります。
有効期限が切れる際の更新時、再発行時の発行手数料は通常通り有料ですので、ずっと無料で維持することは不可能です。
銀聯カード利用時のポイント還元率は、本体のリクルートカードと同じ1.2%です。
JCBブランドのリクルートカードの方は銀聯カードは発行できません。
まとめ
リクルートカードにMastercardが登場して、日本で人気が高い3つの国際ブランドをもれなくカバーする体制となりました。
Apple Payではエッジ・優位性があります。これらをよく利用している方ですと、Mastercardに魅力が出てきます。
最後にMastercard、VISA、JCBの違いをまとめると下表のとおりです。
項目 | MasterCard | VISA | JCB |
---|---|---|---|
au PAYへのチャージ | チャージ可能 (ポイント対象外) | - | |
Apple Pay | ネット・アプリ決済 WalletアプリでのSuicaチャージが可能 | 左は不可 | ネット・アプリ決済 WalletアプリでのSuicaチャージが可能 |
その他ポイント付与の電子マネー | nanaco、楽天Edy、モバイルSuica、SMART ICOCA (還元率1.2%) | nanaco、モバイルSuica (還元率075%) | |
電子マネーチャージ上限 | 月20万円 | ユーザーによる | |
ETCカードの手数料 | 発行手数料1,000円(税抜)・年会費無料 | 発行手数料・年会費無料 | |
QUICPay(nanaco) | - | ◯ | |
使える店舗 | ◎ | ◯ | |
銀聯カード | ○ | - |
なお、ビューカードと同様に国際ブランドの切り替えはできず、変更する場合は新規申し込み&解約となります。万が一の審査落ちリスクを回避するために、解約は新規カードが通ってからにしましょう。
その他、リクルートカードの共通点・カードスペックの詳細については、以下で徹底的に解説しています。
専門家がおすすめのJCBカードでもあり、実際に発行して使い倒したところ、日々のお買い物や電子マネーチャージでザクザクとポイントを得られました。
活用していくと家計が頑健化します。日々の生活を豊かに彩ることができます。
クレジットカードの専門家・岩田昭男さんも、おすすめの「高還元カード」としてリクルートカードを挙げられていました。
また、クレジットカード界のレジェンドであり、キャッシュレス決済のカリスマ・菊地崇仁さんは、電子マネーチャージにおすすめのカードとしてリクルートカードを挙げていらっしゃいました。
リクルートカードはクレジットカードのレジェンドも高く評価しているハイ・クオリティー・カードです。
Apple Payを利用している場合は、Mastercardのリクルートカードが便利です。そうでない場合は、VisaかMastercardかは好みとなります。
JCBはETCカードの発行手数料が無料なのがメリットです。ちなみにリクルートカードはVISAとJCB、MastercardとJCBの2枚持ちは可能です。
ETCカードはJCB、その他の利用はMastercardかVISAといった使い分けも可能です。
また、nanaco・楽天Edyのチャージの利用可能枠は、VISA/MastercardとJCBの2枚を発行すると、それぞれ別枠となります。
電子マネーチャージの利用可能額を多く確保しておきたい場合は、2枚持ちが選択肢となります。
リクルートカードは新規入会で数千円分のポイントプレゼントのキャンペーンが行われています。
公式サイトリクルートカード公式キャンペーン