プライオリティ・パス会員が、一部の国際線ANAラウンジを使えるようになりました。
あらゆるANAラウンジではなく、国際線の羽田空港第3ターミナル、成田空港第1ターミナルサテライト5のANAラウンジが対象です。国内線のANAラウンジは使えません。
また、ファーストクラス利用者かダイヤモンドのANAプレミアムメンバーなど、ごく一部の方しか使えないANAスイートラウンジは対象外です。
これまでANA・スターアライアンスの一部クラス等の利用者、上級会員のみが使えたラウンジを、プライオリティ・パスを持つだけで使えるのは衝撃的です。
このニュースが流れたのは4月1日だったので、最初に目にした時は「エイプリルフールのジョーク?」と思ったほどでした。
なお、プライオリティパスと同様に、ラウンジキーでも一部ANAラウンジを利用可能です。
ラウンジキーが使えるクレジットカードを持っている場合、わざわざANAラウンジを使うためにプライオリティ・パスを追加する必要はありません。
プライオリティパスでANAラウンジを使う方法、対象のラウンジ、デメリット、継続性などについて解説します。
目次
対象のANAラウンジは2つ
プライオリティ・パスで使えるのは、国際線の羽田空港第3ターミナル、成田空港第1ターミナルサテライト5のANAラウンジです。
上質な空間でフライトの待ち時間を過ごせますし、ビール・ワイン・日本酒・ウイスキー等のアルコール、豊富なソフトドリンク、野菜・タンパク質・炭水化物・スイーツまで豊富な食事を楽しめます。
特に羽田空港ではプライオリティ・パスで利用できるラウンジが他にないので、ANAラウンジ対応は大きなメリットがあります。
羽田空港第3ターミナルのANAラウンジ
羽田空港第3ターミナルのANAラウンジは、3階の出国審査後、ゲート110付近から4階へ上がれば辿り着けます。
営業時間は午前5時00分~ANA最終運航便までとなります。
ラウンジの設備・食事・ドリンクの詳細は、以下をご参照ください。
成田空港第1ターミナルサテライト5のANAラウンジ
3階の出国審査後、第5サテライトのゲート52付近から4階へ上がり、ラウンジの標識に従って進めば出てきます。
営業時間は毎日午前7時00分~ANA運航最終便です。
プライオリティ・パス会員が国際線出発時に利用可能!JAL利用時もOK
ANAラウンジを使えるのは、プライオリティ・パスの会員です。プライオリティパスを持つ方法としては、主に有料入会、クレジットカードの特典の2種類があります。
日本では有料で入会するよりもクレジットカードの特典で使う方がコストは低いので、大多数の方はクレジットカード経由でプライオリティ・パスに入会しています。
2つのANAラウンジでは、プライオリティ・パスのカード会員1名に加えて、同伴者1名が利用可能です。
同伴者の料金は基本32米ドル(2022/1/1時点の1ドル115.09円換算で3,683円)となっていますが、一部のクレジットカードは特別に家族会員や同伴者料金も無料にしています。
例えばアメックス・プラチナは、本会員・家族会員のいずれも無料入会でき、かつ同伴者1名無料なので4名まで無料で利用可能です。
カード名称 | 最大無料可能人数 | 年会費(税抜) |
---|---|---|
アメックス・センチュリオン | 6名 | 350,000 |
スルガVISAインフィニットカード | 5名 | 120,000 |
Recognized VIP | 4名 | 20,000-50,000 |
アメックス・プラチナ | 4名 | 130,000 |
ANAアメックス・プレミアム・カード | 4名 | 150,000 |
楽天ブラックカード | 3名 | 30,000 |
三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード | 2名 | 20,000 |
JCB THE CLASS | 2名 | 50,000 |
ANAラウンジに同伴者はプライオリティ・パス会員と同時に入る必要があり、2歳未満の子供は同伴者料金無料です。
対象のANAラウンジは国際線の保安エリア内にあるので、国際線搭乗時のみ利用できます。出発時のみで到着時は使えません。
利用する航空会社の制限はないので、ライバルのJALなどのワンワールド、デルタ航空などのスカイチームの加盟航空会社の搭乗時でもOK。もちろん航空連合非加盟の航空会社でも無問題です。
成田空港はターミナルが別なのでJAL便利用時は使えませんが、羽田空港第3ターミナルでは日本航空のフライト時もANAラウンジを使えてしまいます。
デメリット・注意点
プライオリティ・パスでANAラウンジを使う場合、ANAステータス会員や上位クラス搭乗者にはない注意点が存在しています。
ANA運航最終便で営業終了
ANAラウンジは本来的にはANA利用者向けの空港ラウンジなので、ANA運航最終便で営業終了となります。
それ以降のフライトでは利用できません。
混雑時は利用不可
プライオリティ・パスがあれば、対象のANAラウンジを必ず使えるわけではありません。
「ラウンジの混雑状況により、入室制限が行われる場合があり」となっています。
2019年まではハワイ行きの大型便などの際にはANAラウンジが混雑する傾向にありました。羽田空港の週末の夜も混みます。
ファーストクラス搭乗者なのに、ANAラウンジのさらに上級であるANAスイートラウンジで、Dining hが提供されている方が満室で入れなかったことすらある程です。
ANAラウンジが混雑している状況では、プライオリティ・パス会員は入室を断られることがあります。
継続提供はコミットなし
ANAラウンジはSoft Launchとして試験的に利用可能となっており、利用条件などは予告なく変更される可能性があります。
継続的にプライオリティ・パス会員が使えることをコミットしている訳ではありません。
現状ではコロナ禍で国際線利用者が激減していることから、ANAラウンジは閉鎖しているラウンジも多く、遊休資産となっています。
そのようなことからプライオリティ・パスに開放したのでしょう。保有施設を有効活用して、大赤字が続いている中でなんとか収入を拡大という趣旨があります。
コロナ禍が収まり、国際線利用者が2019年までの状況に戻ったら、プライオリティ・パスでは使えなくなる可能性があります。
利用前にプライオリティ・パス公式サイトで確認しておくのが無難です。
プライオリティ・パス特典でおすすめのクレジットカード
プライオリティ・パス無料の特典が付帯しているクレジットカードについては、以下で徹底的に解説しています。
このページでは特に人気が高くておすすめのカードを厳選して3枚ご紹介します。
楽天プレミアムカード
プライオリティ・パスを利用できるクレジットカードで最も安価なのは、楽天プレミアムカードです。
ゴールドカード相当のクレジットカードであり、年会費は10,000円(税抜)です。
家族会員の年会費は500円(税抜)で、プライオリティ・パスの特典が付帯するのは本会員のみです。
世界中の148ヶ国、600を超える都市で1,300ヵ所以上の空港VIPラウンジが使い放題となるプライオリティパスに無料で入会できます。
通常は年会費429米ドルであるプレステージ会員が0円です。1ドル115.09円(2022/1/1時点)換算だと年会費49,374円が無料になります。
楽天プレミアムカードはお得な入会キャンペーンも魅力的です。

国際ブランド |
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電子マネー・Pay・NFC決済 |
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- ETC
- 家族カード
- 分割払い
- リボ払い
- 海外旅行保険
- 国内旅行保険
- ショッピング保険
年会費(税抜) | 発行スピード | |
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本会員 | 家族会員 | |
10,000円 | 500円 | 最短3営業日 |
還元率 | マイル還元率 | ポイント名 |
1.0% | 0.5% (ANA) | 楽天ポイント |
- SPUにて楽天市場でポイント5倍~15倍
- プライオリティ・パスのプレステージ会員無料
- 楽天関連でお得な優待特典(選べる3つのコース)
- 国内主要空港のラウンジ使い放題
- 充実の付帯保険、ハワイラウンジでは専用ゾーン
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス
年200万円以上確実にカードショッピングする場合は、セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスにもバリューがあります。
通常の年会費は20,000円(税抜)ですが、年200万円の利用で年会費が半額になります。
年会費が10,000円(税抜)でプライオリティ・パスを保有でき、JALマイルが付与率1.125%で、コンシェルジュサービス、各種付帯特典も利用できます。
主な特典
- SAISON MILE CLUBでJALマイルが貯まりやすい(1.125%)※セゾンクラッセが星6なら1.375%
- プライオリティパス
- コンシェルジュサービス
- 優待サービス・entrée(オントレ)
- セゾンプレミアムセレクション by クラブ・コンシェルジュ
- オンライン決済で1年あたり最大15万円相当の還元
- 充実の付帯保険
ビジネスという名前がついていますが、法人口座を引き落とし口座に設定できて、一部にビジネス向けのサービスがあるだけであり、個人に対して与信されるので会社員でも申し込めます。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスも、お得な入会キャンペーンを開催しています。
三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード
夫婦でフライトする機会が多い方、家族もプライオリティ・パスを使う必要がある方は、三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードが選択肢です。
年会費が20,000円(税抜)とプラチナカードとしては安価で、家族会員の年会費は1名まで無料、2名以降は3,000円(税抜)とリーズナブルです。
プラチナカードのステータスに加えて、多種多様なサービスを受けられます。
主なメリット
- 家族会員も無料のプライオリティパス
- プラチナ・コンシェルジュサービス
- プラチナ・ホテルセレクション from Concierge
- アップグレードサービス from Concierg
- プラチナ・グルメセレクション(コース料理1名分無料)
- 手荷物空港宅配サービス(往復無料)、コート預かりサービス
- スーペリア・エキスペリエンス(優待サービス)
- 充実の付帯保険
本会員に加えて家族会員のプライオリティパスのプレステージ会員が無料なので、これだけで年会費は元がとれてしまいます。
プライオリティパスがもらえるカードで最も低コストなのは楽天プレミアムカードです。しかし、こちらは家族会員が対象外です。
夫婦でプライオリティパスを使うならば、三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードは、楽天プレミアムカードと同じ年会費で持てます(どちらも年20,000円/税抜)。
空港ラウンジを無料で使えるクレジットカードの中でもエッジが利いています。
コート預かりサービスは、冬に暖かい国・地域に海外旅行・出張する場合にとても便利で、私は愛用しています。
楽天プレミアムカードとセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスにはコート預かりサービス無料特典がありません。
手荷物空港宅配サービスは家族会員も対象。手荷物宅配は1回あたり2,000円程度の費用がかかることが多いです。
往復2名分の荷物を宅配すると、1回の海外旅行につき約8,000円分は得します。とてもコスパが良好です。
夫婦でプライオリティ・パスを利用でき、無料で世界中のラウンジが使い放題になるので、使わなくてもお得なクレジットカード、年会費を取り戻せるプラチナカードです。