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スイスフラン大暴騰!日銀のパンドラが開く時は

更新日: マーケット・経済の分析

赤い輝き

スイス中央銀行が、1ユーロ1.2スイス・フランに設定していたフラン相場の上限を撤廃し、スイスフランが大暴騰、スイス株は大きく下落とボラティリティが急上昇しましたね。FX業者の破綻や約定レートの勝手な取り消しなど、余波が続いています。

私はハードな出張の真っ只中で朝から晩まで缶詰で、これを知ったのは相場が一山越えた後でした。バズーカ2に続いて、出張中にハイ・ボラティリティとなりました。。

スイス・ショックから得られる教訓と日銀のパンドラが開く時についてまとめます。


リスク管理の重要性

リスク管理の重要性を再認識できます。資産は過去最高で7億円あったそうですが、昨年11月に資金が尽きた有名トレーダー、両津さんの最後のツイートが実に参考になります。

99.9%勝てる勝負だったとしても、レバレッジは0.1%が発生した時に一発KOとならない範囲に留めるのが無難です。東日本大震災の時も、日経平均のオプションを大量に売っていて、一発KOとなった方がいました。

流動性リスク・カウンターパーティーリスクにも注意が必要ですね。何らかの事件が勃発して流動性が崩れて値が飛ぶことはよくあります。商品先物でハイ・レバレッジをかけていると陥りやすい罠です。

私は資金の一部を使って裁定でロング・ショートを行っています。レバレッジをかければかけるほどリターンが膨らむため、レバを拡大する誘惑にそそられます。

異次元緩和2が勃発した時にレバレッジをかけていたショート側が丸焦げになり、強制ロスカット寸前まで追い詰められました。

当時も出張中で銀行のワンタイムパスワード生成機がなく、入金できない状況でした。ショート側が切られて、そこがピークで反落したら笑えないダメージが生じるところでした。

この教訓を活かして、レバレッジは程々にしておいたので、今回の混乱もほぼ無風でした。

キャリーのショート側にあったスイスフランの状況激変、ポジの解消などで、しばらくはボラが高止まりするかもしれません。注意が必要です。

日本でパンドラの箱が開く時

スイス中銀は負けるはずはありませんでした。ロシアのような外貨売り・自国通貨買い介入ではなく、外貨買い・自国通貨売りには上限がなく、無限に為替介入が可能だからです。

しかし、ECBの量的緩和が開始して、それがどんどん拡大すると、スイス中銀が買入れるユーロが尋常では無いほどに膨張する恐れがあり、最終的に上限を廃止する際に生じるコストが天文学的なものに拡大する懸念があり、まだギリギリ引き返せる土壇場で引き返したのでしょう。ルビコン川の直前で大ブレーキとなりました。

スイスフランの暴騰とともに、スイスの金融政策に対する信頼は暴落しました。注目はスイス中銀同様に異次元の金融政策を発動している日銀に集まります。

スイス中銀はユーロのQEでギブ・アップとなりました。日銀のギブ・アップの条件として意識されるのは、インフレ率の上昇です。

日銀が異次元緩和を行っているのは、インフレ率2%を安定的に達成するためです。インフレ率が2%を超えていくと、異次元緩和を続ける正当性がなくなります。

その時に金融緩和を打ち止めにできるかですが、FRBのように相当に丁寧に漸進していかないと金融市場には大きな波乱が発生して、少なくても一時的に大きな株安が起こるでしょう。

パンドラの箱はインフレ率の上昇が止まらないことです。2.5%、3%、3.5%と上昇していった時に異次元緩和を打ち止めにできるかというと、日本国債の暴落(金利急上昇)、株安による大混乱が起こる可能性が高いので、インフレ放置しかないと思われます。

日銀はインフレ率を上げたいわけですが、上がり過ぎた時は苦悶に陥ると思います。その時に混乱を引き起こさずに済む対策があるかというと難しいかもしれません。

インフレ率が適度に上がって2%近辺で安定推移したらよいですけれども、インフレ率が上がり過ぎた時は、株式市場に相当大きな動揺が走る可能性がある点は留意した方が無難です。

当面はインフレ率は0%台を低空飛行する可能性が高く、しばらくは全く無用の心配ですけれども、将来的なファットテール・リスクです。日本のパンドラの箱はインフレ率の上がり過ぎです。

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