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某機関投資家で働く会社員のブログです。経済、資産運用、IPO、株主優待、保険、クレジットカードなどについて発信

NISA枠拡充&子どもNISA(未成年対象)はいいね!ただ若者の利用拡大は夢物語

更新日: マーケット・経済の分析

親子

政府が、少額投資非課税制度(NISA)の非課税枠の増加や、「20歳以上」の対象年齢の引き下げを検討していると報じられました。麻生財務・金融相は240万円、甘利経済財政・再生相は200万円と金額について言及していました。

私は大賛成です。ろくに貯蓄がないままに老後に突入して食えなくなった人々が大挙として生活保護に押し寄せる事態を避けるためにも、一定程度、貯蓄・投資にインセンティブを与えるのはプラスです。税収面では多少のマイナスが出ますが、社会的意義があるでしょう。

税金対策面では諸々の「テクニック」がありますけれども、誰にもわかりやすい制度があるのはいいでしょう。年間200万~240万はそこそこインパクトがある金額です。

疑念があるのはマスメディアの論調です。


「投資は高齢者がやるもの」との意識が強いせいか、若い世代のNISAの利用が伸び悩んでいる、若い世代はNISAに消極的という報道が度々あります。

しかし、若者がNISAや投資をしないのは当たり前田のクラッカーないし前田太尊だと思います。

年代別の平均年収・貯蓄

平均年収

総務省の家計調査報告(二人以上の世帯)の平成25年平均では、年代別の平均年収は以下の通りです。

年代別収入

日本型雇用の終焉・年功序列の終焉が叫ばれていますが、それは「これからの世代」の話です。今の20~30代が50代になっている頃にはそんなものは存在しないでしょう。

しかし、現時点の年収のカーブは依然として美しい年功序列型であり、50代が約800万円でピークとなっています。20代までの若者世代の平均は465万円であり、なんと70歳以降の445万円と大して変わりません。

これは非勤労者世帯も含めたデータです。70代より上の方々は年金で一定の収入を確保できているようです。ちなみに勤労世帯に限定すると、70代以降の年収は20代迄より約100万円高いです。元気な70代経営者や自営業者がいらっしゃるようです。

平均貯蓄

金融機関に預け入れている平均貯蓄(預金・有価証券・生命保険等)の年代別データは以下の通りです。データ元は年収と同じ総務省の家計調査です。

年代別貯蓄

マッキンゼーやBCGも平伏すような美しい右肩上がりです。20代までは平均288万円しかありません。60代は2350万円、70代以降は2376万円となっています。

若者のNISA利用拡大は夢物語

以上のデータから、若者は「投資は高齢者がやるもの」という意識があるから投資しないのではなくて、単純にカネがないからやってないだけとしか言いようがありません。

20代は60代の8分の1しか金融資産を持ってないので、NISA利用が少なくても全くおかしくありません。

「証券業界はアニメのキャラクターや漫画を使った宣伝で、若者の興味をひこうとしている」そうです。

色々な取り組みでPRしようと頑張っているとは思うのですけれども、これを見て「よーし投資だ」という若者は少ないのではないかと。。。

グローバル化や日本企業の肉食化などによって、若者の平均年収は厳しい推移が予測されます。年齢ではなく、年収・貯蓄に着目してアプローチするのが効果的で、「若者受け」を狙うのではなく、「一定以上の収入・貯蓄がある人受け」を狙うのが効果的だと思います。

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