株式投資には数多くの格言があります。有名なものの一つに「名人、天井売らず底買わず」という格言があります。
これを心掛けるとパフォーマンスが安定する傾向にあります。今回のような暴落相場での対処も上達します。
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文字通り、株式投資の名人は株価の天井で売ろうとしたり、株価の底で買おうとしないという意味です。
株価の天井・底は、結果論として後から振り返って確定するものです。株価が下落している途中で「ここが底」、あるいは株価が上昇している途中で「ここが天井」と当てるのは至難の業です。
株価が下落している真っ最中に「底だ」と判断して買っても、そこから更に下がることは多いです。
逆に株価が上昇している途中で「天井だ」と判断して売っても、そこから更に上昇を続けて悔しい思いを味わうことは頻繁に発生します。
当てるのは極めて難しい天井・底をピンポイントで狙うのではなく、天井をつけたことを確認してから売ったり、底をつけたことを確認してから買う方が、パフォーマンスが安定するという格言です。
名人は天井・底を当てようとするのではなく、市場の変動についていこうとするのです。
最近では陰線で下落を続けている途中で買うのではなく、早くても一旦は反発したような動きになってから買うのが無難です。
「落ちているナイフを掴む」のではなく、早くても落ちているナイフが止まってから買い出動します。それでも十分に間に合います。
以下は、カブドットコム証券のチャートです。ピンクのような局面で買うのではなく、青のような局面で買うようにした方が長い目で見ればパフォーマンスは安定します。
急激な下落の場合、一旦リバウンドして二番底をつけにいくのはよくあります。一度反発した時に全力買いはせずに余力を残しておくのが無難です。
万全を期すならば、株価が移動平均線(日足チャートなら25日移動平均線・週足チャートなら13週移動平均線)を上回ったところまで待つのが無難です。
更に堅実にいくならば、「移動平均線が上向き」という条件を加えてもOKです。
移動平均線が上向きで株価が移動平均線を下から上に突き抜けるような局面で買うようにすると、暴落の途中で買うよりも安全です。
似たような格言に「頭と尻尾はくれてやれ」があります。

ピンポイントで高値・底値を当てるのは難しいですし、それをやろうとするとかえって安値売りしたり高値買いしがちになると考えています。
したがって、高値から下落を始めてから売り、底値から上昇を始めてから買うように心掛けています。