2015年8月21日から土日を挟んで8月25日まで株価が大きく下落しました。終値ベースでは3営業日で-11.1%とトリプル・ワンの大暴落となりました。
そんな中、ひふみ投信は、純資産総額に占める現金資産の比率を、7月末の10%強の水準から先週末の時点で15%程度まで上昇させていました。さすがです。
ひふみ投信はアクティブ投信の中ではおすすめの投資信託です。詳細は以下で徹底解説しています。
ひふみ投信のレポートによると、株式市場について以下の点について懸念を抱いていたようです。
- 8月中旬からの世界の株式市場でのセンチメント悪化
- 中国・天津の化学工場の爆発事故などで浮上した中国経済の先行きに対する警戒感
- 日本で4-6月のGDPがマイナスになったこと
- 米国で利上げが近づいており、株価が下落傾向になっていたこと
このような環境の中で、 短期的には日本の株式市場は下落リスクがやや強いと判断をして、現金比率を15%まで上昇させました。
ファインプレーです。この15%を使って今週は銘柄を厳選して買いを入れていると思われます。
現金比率を動かすというのは、個人投資家の立場では自由にできますけれども、 投資信託や金融機関の運用では、外れた時は対外的説明において困窮するため、非常に難しいものです。
無難に運用するならば常にフルインベストメントが楽ですので、大多数はそのようにしています。
外れたときの対外的説明の観点は除外するとしても、一般論として投信や年金などの数百億レベルの巨額の運用では、現金比率を機動的に動かしてパフォーマンスを高めるのは、難易度が極めて高いと言われています。
しかし、ひふみ投信は見事に暴落前に現金比率を上げることに成功しました。これは素晴らしいことです。「真のプロフェッショナル」の面目躍如です。
自分で個別株投資をするのには抵抗があるけれども、TOPIX・日経平均・JPX400・MSCI JAPAN・野村日本株高配当70などのインデックス投信は今ひとつ・・・という方にはおすすめの投資信託です。銘柄選びの参考にもなります。
なお、ネット証券でも購入できる「ひふみプラス」というファンドもあります。
運用成果・パフォーマンスはひふみ投信と同一ですが、こちらは長期保有によって運用コストがディスカウントされる仕組みはありません。