auカブコム証券(旧カブドットコム証券)は「ベストプライス宣言!」を掲げ、2019年12月16日から信用取引の売買手数料を無料にします。
これは素晴らしい改善に見えますが、そのプレスリリースでは全く触れられていない改悪が存在しています。
信用取引のコストは手数料、金利・貸株料の2本立てとなりますが、後者が大改悪となる点に大いなる注意が必要です。
なんとauカブコム証券は、買方最大金利を2.98%から3.98%に、貸株料も最大3.90%から5.85%にこっそりとUPします。
ココに注意
- 買方金利:最大2.98%→3.98%(約+33.6%と大幅にコスト増)
- 貸株料:最大3.90%→5.85%(約+50.0%と大幅にコスト増)
なお、2019年12月5日時点の情報であり、今後16日までにauカブコム証券が方針転換して金利・貸株料が見直される可能性はあります。
信用取引の場合は買いは金利・売りは貸株料が発生して、建玉を維持する限りひたすら発生するコストとなります。
ワイルドで定評があるPayPayでさえも、プレスリリースにおいては改善の下に改悪もしっかりと記載されています。
しかし、auカブコム証券の発表では改悪について全く触れられていません。
Tポイント投資が可能なネオモバは50万円まで実質コストがたったの20円なので、小口個人投資家にとってはauカブコム証券よりお得になることが多いです。
一例として50万円の株式を買った場合(ネオモバは現物・auカブコム証券は信用)、意外なことにauカブコム証券の方が圧倒的に割高となり、ネオモバの方が低コストです。
株式・建玉保有期間 | 1日 | 7日 | 30日 | 半年 |
---|---|---|---|---|
auカブコム証券 | 55 | 382 | 1,636 | 9,923 |
SBIネオモバイル証券 | 20 | 20 | 20 | 20 |
差額 | 35 | 362 | 1,616 | 9,903 |
SBIネオモバイル証券は月220円(税込)のコストが発生しますが、株式購入に使える200円分の期間固定Tポイントをもらえるので、実質コストは月20円です。
auカブコム証券の信用取引は手数料無料だからと、信用買い→現引した場合、金利負担が重くなるという落とし穴が待ち受けています。
新生「auカブコム証券」誕生記念!! 「ベストプライス宣言!」は素晴らしいことです。
しかし、大々的に掲げられている「主要ネット証券5社 従量信用手数料比較」の下に、金利・貸株料の改悪はスルーしています。
信用取引というのは売買手数料だけではなく、金利・貸株料も重要な構成要素です。
率直に申し込ますと片手落ちであり、自社に有利な変更点だけを大々的にPRして、大改悪の側面は隠しているのはやはり男気がないと思います。
auカブコム証券がスルーしている金利・貸株料の比較(大手ネット証券5社)を掲載します。
買い方金利(最大) | 貸株料(最大) | |
---|---|---|
auカブコム証券 | 3.93% | 5.85% |
SBI証券 | 2.80% | 3.90% |
楽天証券 | 2.80% | 3.90% |
マネックス証券 | 3.47% | 1.15% |
松井証券 | 4.10% | 2.00% |
最大の買い方金利こそ松井証券と比較して若干安いですけれども、貸株料は圧倒的な高コストNo.1となっています。
短期間の一般信用売りに関してはコストが高く、一般信用売りの抽選で優遇されている資産数億円といった超富裕層なら使う価値がありますが、そうでないと他のネット証券の方にエッジ・優位性があります。
大多数を占める一般的な小口個人投資家の方におすすめなのは、月50万円まではたったの実質20円(税込)で株式を売買できるネオモバです。
SBIホールディングスのネット証券としては、ネオモバの他にSBI証券があります。
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