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ギリシャ炎上!イタリア・スペイン・ポルトガル・アイルランドは大丈夫なのか?

更新日: マーケット・経済の分析

barcelona

ギリシャの大暴れで混乱が生じていました。ここに来て、ユーロ導入直前に将来のユーロ圏脱退の可能性を排除するため、ドラクマの輪転機をすべて破壊したため、今は通貨を作る能力がないと報道されました。

行き当たりばったり感が半端ではないですね。笑えないお笑い劇場はまだまだ続きそうです。

ギリシャの混乱が他の重債務国に波及するかは心配ですね。イタリア・スペイン・ポルトガル・アイルランドは問題ないのか。


仮にギリシャの国民投票で欧州の支援が否決されて、デフォルトやユーロ離脱に至っても、問題は大きくはないという見解が多いです。

欧州の銀行・企業のギリシャへの債券はもう少ないこと、幾多のセーフティネットがあること、ECBが量的緩和を実施中で仮に他国の国債が暴落したとしたら、量的緩和を強化して金利を抑えこむ金融政策が考えられること等が理由です。

もちろん一時的に株式市場や為替市場は大きく混乱するでしょうが、一時的な調整を経て元の軌跡に戻るでしょう。

問題は、イタリア、スペイン、ポルトガル、アイルランドといった重債務国に危機が再び訪れるかです。2010~2012年にはギリシャ同様に騒動となり、これらの諸国の国債も大きく下落しました。

国際金融支援を受けた国もありましたが、既に支援プログラムを終了しています。財政状況も諸々の政策が功を奏して好転し、既にプライマリー・バランスはスペインを除いて黒字転換しています。

スペインも改善しており、黒字まであと一歩という状況です。

プライマリー・バランスの推移(イタリア・スペイン・ポルトガル・アイルランド)
(出展:世界経済のネタ帳

国債を一斉に売り浴びせられて金利が上昇する流動性危機がない限りは、債務の安定化が見えています。

イタリア・スペイン・アイルランドは、危機以前は長らくプライマリー・バランスの黒字を確保していました。ポルトガルだけは慢性的な赤字が続いていましたが、ここに来てプラ転しています。

スペイン・アイルランドは住宅バブルの崩壊等による大量の不良債権を抱えた金融機関を公的部門が救済したことなどによって債務危機に陥りました。

構造的な問題というよりは、一時的な危機という色彩がありました。ギリシャとは危機の構造的な根深さは格段に異なります。各国ともに経済成長率もプラス転換しつつあります。

経済成長率の推移(イタリア・スペイン・ポルトガル・アイルランド)
(出展:世界経済のネタ帳

もちろん、再度経済が垂直落下したり、何らかの金融危機が再勃発したり、経済統計・債務の統計をギリシャ同様に偽装していたことが発覚したり、ポピュリズムの愚劣な政党が政権をとったりするリスクはあります。

しかし、加盟国の国債が売り浴びせられて危機が起こったとしても、ギリシャのように「ルビコン川を越えない限りは」、ECBが全面的に買え支えるでしょう。

現時点では、イタリア・スペイン・ポルトガル・アイルランドにギリシャのようなクライシス再来のリスクは小さいと考えます。

唯一危なそうなのはポルトガルですが、ポルトガルのみなら何とか解決は可能と思われます。

また、スペインのGDPの20%を占めるカタルーニャが離脱したら、スペインは大混乱となるでしょう。GDPの20%というのは大きな数字です。

平成24年度の日本の県内総生産(名目)では、東京都は日本の18.37%です(内閣府:県民経済計算)。

つまり、スペインからカタルーニャが離脱するというのは、日本から東京が離脱するようなインパクトがあります。

ギリシャ以外の欧州のリスクとしては、英国のEU離脱、カタルーニャのスペイン離脱、フランス大統領選で極右で欧州懐疑のルペン氏が勝つことなどですね。

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