新規上場!ログリー(6579)のIPOの初値予想

更新日:   IPO

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ログリー

ログリー(6579)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2018年6月5日(火)~6月11日(月)、上場日は6月20日(水)です。

新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,680円(1単元16.8万円)です。仮条件は1,680円~1,860円と上振れました。

公開価格は仮条件の上限である1,860円となりました。予想PERは29.3倍、予想PBRは0.79倍(BPS 2,357.76)です。

初値予想は大幅なプラスリターンです。大手初値予想会社の初値予想は以下の通りです。

  • 3,800〜4,300円(仮条件の上限比+104.3%~+131.2%)
  • 5,000〜7,000円(仮条件の上限比+168.8%~+276.3%)

初値予想会社の直前初値予想は以下の通りとなっています。

  • 4,300円(公開価格比+131.2%)
  • 6,000円(公開価格比+222.6%)

初日値付かずを踏まえた、初値予想会社の2日目直前初値予想は以下の通りとなっています。

  • 5,500円(公開価格比+195.7%)
  • 5,000円(公開価格比+168.8%)

ログリーは成長するインターネット広告分野に軸足をおき、企業とユーザーの未来への懸け橋になるべく、「logly lift」を主軸としたネイティブ広告プラットフォーム事業を展開しています。

監査法人は新日本有限責任監査法人で、本社所在地は東京都渋谷区道玄坂一丁目16番3号 渋谷センタープレイス 2Fです。

ログリーとは

ログリーは「テクノロジーで人々の生活を豊かにする」というビジョン実現のため、広告主の「未来の顧客を発掘」し、メディアの「未来の読者を発掘」し、すべての企業の「未来の市場を発掘」することを目指しています。

ネイティブ広告市場において「テクノロジーで圧倒的ナンバーワンの企業になる」という目標を掲げ、事業活動を行っています。

社名にある「logly」のログは「蓄積されたデータ」を意味します。

ログリーの社名に込めた思いは、この「蓄積されたデータ」を統計的手法やプログラミング技術を用いて分析し、事業の用に供せるよう新しい価値を見出すことで、サービスという形で企業とユーザーに提供していくことです。

ログリーのサービスを提供している相手は主に、広告主(広告代理店を含む)と、媒体社です。

一般社団法人日本インタラクティブ広告協会(JIAA)の定義では、媒体社とは情報やサービスを提供するWEBサイトやアプリケーションなどのメディアを所有・運営し、それらの中に設けた広告枠を第三者の広告主に販売して広告を掲載する事業者のことです。

「logly lift」を利用して配信された広告をインターネット上においてPCやスマートフォンを利用して、「閲覧」または「クリック」する人をユーザーと言います。

従業員数は33名、平均年齢は32.6歳、平均勤続年数は2.6年、平均年間給与は513.5万円です。

ネイティブ広告配信サービス

インターネットマーケティングのイメージ

インターネット広告には、その黎明期からディスプレイ広告、リスティング広告などが普及してきました。

平成24年10月の「logly lift」の公開から現在にいたるまでの間に、ネイティブ広告が取り扱うインフィード広告は、平成28年度は1,401億円、平成29年度は1,903億円と拡大しており、さらに平成35年度では3,921億円まで拡大すると予想されています。

ソースは株式会社サイバーエージェントと株式会社デジタルインファクトが平成29年11月から平成30年1月に行った共同調査による「国内インフィード広告の市場動向調査」の調査結果です。

このインフィード広告の市場拡大の背景として、ネイティブ広告が従来のディスプレイ広告やリスティング広告の2つの課題を解決する広告配信であることが要因だとログリーは考えています。

課題の一つ目は、従来のディスプレイ広告などをユーザーが煩わしいと感じ、興味を引かずにクリックしなくなり、広告主及び媒体社の期待する効果が出にくくなっているという課題です。

もう一つは、スマートフォンの普及とともに、従来PC内で表示していたディスプレイ広告では、スマートフォンの画面が小さく、表示する箇所が限られてしまうという課題です。

これらの課題を解決するための広告配信として、ネイティブ広告が活用されてきました。

ログリーはこのような市場環境の中で、平成24年10月よりネイティブ広告プラットフォームである「logly lift」を利用したネイティブ広告配信サービスをアドネットワークの中で提供しています。

アドネットワークとは、複数の媒体社のWEBサイト(WEBページ)を広告配信対象としてネットワークを組み、広告の受注を請け負うサービスです。

ログリーではネイティブ広告を配信する際に、以下の2通りの広告枠の「表示方法」を採用しています。

  • インフィード:媒体コンテンツの枠内に表示する広告のことです。主に、記事のサムネイル(縮小写真)と記事見出しが並んでいる中央枠に、他の記事と同じような体裁で広告を表示
  • レコメンドウィジェット:媒体コンテンツページ内に設置するレコメンド枠(記事本文の真下もしくは横)に表示する広告

ログリーでは、ユーザーがコンテンツの一部である広告に気が付いたときに、ユーザーにとってその広告が、ユーザーが媒体社のWEBサイトを閲覧している時の閲覧理由となる興味・関心と合致しているものにすべきという観点で、システム開発を続けてまいりました。

それは、広告枠に表示される広告が、ユーザーにとって興味・関心があるものでなければ、広告はクリックされずに、広告主、媒体社、ユーザーにとっての利益に結び付かないと考えているからです。

ログリーはこの3者の利益を結びつけるために、以下の4通りの「配信方法」によって広告配信を行っています。

コンテクスチュアル・ターゲティング配信(文脈解析技術による広告配信)

インターネットテクノロジーのイメージ図

ログリーのレコメンドウィジェットは、ログリーの競争優位性を支える特長の一つです。

ログリーのレコメンドエンジンの開発は平成20年11月に開始し、関連記事提供サービスとして平成21年6月に「newziaコネクト(現在は「logly lift」にサービス統合)」をリリースしました。

「newziaコネクト」では、自然言語処理を活用した、ログリー独自の文脈解析技術を用いたマッチング技術を強みとしてきました。

ログリーの文脈解析技術は、媒体社のWebサイトから取得した記事内容から本文部分を推測特定します。

推定された本文から形態素解析や意味解析を実施した上で、連想検索と呼ぶ文書の類似性を判断する検索インデックス化を行ったり、主要キーワードを抽出したり、サポートベクターマシン(パターン認識による機械学習法の一つであり、データ分類などが可能)を用いてカテゴリ分けをする技術の総称を指しています。

その文脈解析技術を用いて本文から主題(メインテーマ)を抽出して記事がどのような主題の下で作成されたか推察することができ、文書の意味を機械的に把握させることができます。

したがって、記事と記事の主題同士を比較して関連する主題の記事同士を機械で自動にマッチングさせ、おすすめ記事として関連記事を広告枠の中に表示させることができるようにしていることをログリーの強みとしてきました。

具体的には、親子丼のレシピに関する記事を閲覧したユーザーが記事の広告枠の中にお薦め記事や広告として、「別のおすすめ親子丼レシピ」や「親子丼に関する広告商品」が列挙されます。

ユーザーはそのお薦め記事や広告をクリックして、遷移先の記事を閲覧することでさらに別の親子丼レシピを閲覧できたり、親子丼の商品を購入できたりすることが可能になるということです。

現在、「newziaコネクト」の技術や製品基盤は、そのまま「logly lift」に受け継がれており、約10年間にわたる技術蓄積やWEBサイトから蓄積された解析情報、さらにはログリーサービスを使い続けたクライアントとの取引関係は、現在の強みとなっています。

具体的な配信方法としては、広告の遷移先であるランディングページの文脈内容とマッチしている媒体社のWEBページに広告を配信します。

文脈内容とマッチさせるには、文脈から主題(メインテーマ)を抽出してその主題に沿った広告を配信します。

例えば、女性向け化粧品についてのコンテンツからなる広告記事の場合には、化粧品情報のページや女性の美容に関するページなどに広告が表示されるようになります。

媒体社側では内容にマッチした広告を表示しているため、ユーザーは関連するコンテンツとして、広告を認識しやすくなります。

ユーザーにとってコンテクスチュアル・ターゲティング配信で配信された広告を閲覧することで、ユーザーは媒体記事にマッチした記事を続けて閲覧できることになります。

媒体社の記事内容と広告主のランディングページ(商品を紹介している広告主の紹介記事など)や媒体社の別の記事の主題が一致したものが閲覧できるからです。

ビッグデータと機械学習を用いた「自動化された広告最適化配信」

人工知能(AI)のイメージ図

ログリーでは過去10年近くにわたる広告配信で得られた、広告枠と広告の組合せによる広告効果(どの組合せがクリックされやすく、されにくいのかといったクリック率を算定)をビッグデータとして活用しています。

そしてこのビッグデータから機械(「logly lift」を稼働させているプログラミング言語群)が、配信先の媒体社の広告枠と広告主の広告の組合せが、より広告効果の高いものとなるように学習によって判別していきます。

その学習方法は、機械が算出した広告枠と広告の組合せによるクリック率が高くなるように、PDCA(計画、実行、評価、改善)を機械が自動で行います。

ログリーの機械学習によるPDCAのP(計画)は、過去の広告配信データを学習させ、広告枠と広告の組合せによるクリック率を算出することです。

D(実行)は、計画された組合せの通りに広告配信を行うことです。C(評価)はその広告配信から得られた配信結果をクリック率として算出します。

A(改善)は算出されたクリック率と別の広告枠と広告の組合せによるクリック率を比較してよりクリック率の高いものを判別することです。

最後にまた、その高いクリック率のものが配信されるように計画が立てられますので、PDCAが機械によって自動で繰り返されることとなります。

ログリーではこの一連の流れを「logly lift」による「自動化された広告最適化配信」として、広告配信を行っています。

なお「自動化された広告最適化配信」によって、広告枠と広告のクリック率が自動的に分析され、クリック率のよい広告枠へ広告が自動で配信されますので、ユーザーにとっては広告をクリックしやすくなるというメリットがあります。

動画広告配信

スマホでインターネット通信する女性

広告枠内に動画コンテンツを表示して配信しています。動画広告配信を行った目的としては、今後スマートフォン市場がより拡大していくに伴って、広告配信の手法として広告主からのニーズが高まってくると予想しています。

その為、ログリーでも動画広告配信を行うことで広告主のニーズに応えていくことを目的としています。

また、動画広告は、ナショナルクライアント(全国的な知名度やブランドを持つ企業の俗称。4マス(テレビ・新聞・ラジオ・雑誌)に広告予算を持つ企業を指すことが多い)の広告を取扱うことができます。

ナショナルクライアントの広告は、広告収益が高収益となる案件です。

そのため、媒体社から広告枠を仕入れるとき、高い広告収益の分配を媒体社に提供することができるので、ブランド力の高い媒体社との取引を拡大することも目的としています。

そのため、ログリーの動画広告配信は、ブラウザからの閲覧だけでなく、スマートフォン向けのアプリ上でも広告枠を設置し、広告枠内で動画コンテンツを再生させています。

また、ユーザーの視聴時間やクリック数を計測して広告主へ提示することで広告の効果を提供しています。

ログリーの動画広告はレコメンドウィジェット内に配信されるため、通常の動画広告のように強制的に動画広告を見せるのではなく、他のコンテンツの一部として見せることができるため、ユーザーは媒体社の記事内容に沿った動画広告を視聴することができます。

純広告配信(媒体社自身が広告を配信する方法)

媒体社の媒体内のコンテンツ(タイアップ広告等)へ誘導する形式の広告配信を媒体社へ提供しています。

媒体社にとっては、媒体社自身で広告を配信することになりますので広告主からの収益を直接得ることができ、媒体社の広告収入につながります。

分析ツール「Loyalfarm」の提供

「Loyalfarm」は、媒体社のWEBサイトに訪れたユーザーの関心度を分析し、訪問する回数が一回限りのユーザーに再訪を促し、ファン(固定的読者)を増加させることを目的とした、主として媒体社向けのツールです。

ログリーではこの「Loyalfarm」を利用し、メディアを訪れるユーザーのユーザー特性(閲覧数(PV)、読了率、回遊率)を分析し、見える化しています。

加えて、再訪頻度を分析して、ユーザーに合わせた属性情報(興味・関心・年齢層など)を提供し、メディアごとに会員登録やイベント参加・商品購入までフォローするコンサルティングサービスを行っています。

具体的には、「Loyalfarm」で計測できる情報だけでなく、「logly lift」を通じて蓄積した情報を解析し、その分析結果に基づき広告運用方法を提示することで、より回遊性が上昇し、再訪率が高まる分析コンサルティングとなります。

外国人ビジネスパーソン

例えば、再訪する読者に一番読まれる記事を提示することで、似たようなジャンルの記事を再度掲載すれば読者の再訪率が上がるといった仮定を立てて、その仮定にそって記事を配信し、結果を分析してまた次の仮定を立てる等の施策です。

かつてポータルサイトや検索サイト、ブックマーク、メールマガジンからの読者流入が主流だった頃と比べて、現在はSNSやキュレーションメディア、さらには多様化したインターネット広告など、さまざまな流入元からの読者にもメディアが閲覧される機会が増えました。

その一方で、閲覧数(PV)は増加するものの、一回限りの訪問者が多く、メディアへの関心度の低い読者が増加しているという現実があります。

すなわち、閲覧数(PV)は増えたものの安定しない、流入元が増えすぎて把握できない、訪問者の訪問理由がわからないという媒体社の悩みがあり、一回限りの訪問者を、ファンへと変化させるにはどうすべきかを解決する必要がありました。

そのようなメディア編集者の悩みを解決すべく開発したのが「Loyalfarm」です。

ユーザーを分析し、さらにリピート貢献度の高い記事を分析することにより、メディアの目的である「ファン増加」までをサポートしています。

なお、ネイティブ広告配信サービスにおいては、閲覧数(PV)の多い、いわゆる「プレミアムメディア」をいかに確保し、当該メディアに広告を掲載するかが重要となっています。

ログリーでは「Loyalfarm」を用いたコンサルティングサービスを行うことで媒体社との繋がりを強固なものにして広告枠の増加につなげています。

「Loyalfarm」はユーザーの再訪要因を分析するツールのため、再訪しやすいコンテンツや訪問頻度による行動特性をユーザーごとに媒体社が把握できるようになっています。

媒体社は、そこで把握した結果を広告枠の配信に活し、ユーザーに快適なコンテンツおよび広告の配置・組み合わせなどを工夫できるため、ユーザーにとっては自分に興味のあるコンテンツや広告を閲覧できるようになります。

広告結果を基に広告主が配信条件の設定ができる機能

広告運用においては、広告の配信先や、広告の配信ロジック、クリエイティブ別に成果指標を広告主に全て開示しています。

消化コスト、広告が表示された回数を示すインプレッション数、クリック数など、様々な角度から配信結果を確認することができます。

また、様々なチューニング機能があり、広告配信案件にあわせた運用ができるサービスを提供しています。

  • 配信する時間帯:1時間単位で24時間、曜日の指定も可能
  • 地域の指定:都道府県で配信地域を選択でき、47都道府県に対応で
  • CPC調整:オークション形式で入札されて、広告が配信される場合のクリック単価を変更可能

海外サービス

東南アジア主要6か国のインターネット広告市場規模は日本の約6分の1です。

ソースは株式会社電通「2017年 日本の広告費」、eMarketer「東南アジア主要6か国のデジタル広告費」です。

このためログリーでは、台湾を含め東南アジアの市場はまだ伸びしろがあると想定し、現地の広告代理店とタイアップする方法により東南アジアへサービスを展開しています。

東南アジアに拠点を持たないログリーが現地に進出する際、最もリスクの低い方法が、すでに営業実績のある現地広告代理店とタイアップする方法です。

現地資本の広告代理店、日本資本の代理店を問わず、ログリーにとってベストパートナーを模索し、現地市場での営業展開を行っています。

台湾台湾のスイーツインドネシアのマリオットのプール

その方針のもと、現在ログリーは、東南アジア地域(台湾とインドネシア)において「logly lift」のコア・テクノロジーをOEM(相手先ブランドによる製品)提供しています。

さらにローカル言語への技術的対応を行なっており、「logly lift」の東南アジア市場への拡大を進めています。

なお、「logly lift」は多言語化に対応できるシステムであり、これまで英語、中国語(台湾)、インドネシア語に対応しています。

海外へのサービス展開のために、必要に応じてその国の言語にローカライズ(言語ごとによる文脈解析)することを可能とするサービスです。

ログリーのIPOの諸データ

新規発行による手取金の使途については、以下に充当する予定です。

  • ネイティブ広告プラットフォームである「logly lift」について、広告配信において広告がクリックされやすくなるための開発を目的とした外部のシステムエンジニアへの外部委託費用、新機能追加開発費用
  • 平成31年3月期に人員増加に伴うオフィススペース拡張のための本社移転を予定しているため、当該敷金に係る費用、本社の内装工事の為の設備投資、本社に係る家賃分
  • 今後の成長に必要なAIに係るプログラミング技術を取得した人材等の採用費及び人件費、人員増加に伴う備品等の購入費用

ログリーの業績推移

業績面では売上高は美しい右肩上がりとなっています。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。

ログリーの業績推移

営業キャッシュフローは純利益を上回っている年度と下回っている年度があります。

前期の自己資本利益率(ROE)は15.2%であり、自己資本比率は66.5%です。主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次第7期第8期第9期第10期第11期
決算年月平成25年
3月
平成26年
3月
平成27年
3月
平成28年
3月
平成29年
3月
売上高(千円)54,61981,979197,620406,256911,801
経常利益(千円)-1,940-32,766-45,326-58,00249,922
当期純利益(千円)-2,455-33,056-45,620-58,30763,520
資本金(千円)32,00092,41498,251100,000100,000
発行済株式総数(株)5891,0101,239153,900153,900
純資産額(千円)30,456118,00083,829385,522449,042
総資産額(千円)45,593141,959136,356524,298675,207
BPS(円)50,938116,60867,659250.5291.78
1株配当(円)
EPS(円)-4,169-47,164-42,962-40.2341.27
自己資本比率(%)65.88361.573.566.5
自己資本利益率(%)15.2
配当性向(%)
営業CF(千円)-55,19344,632
投資CF(千円)-126,04688,608
財務CF(千円)407,642-1,008
現金等(千円)301,324437,658
従業員数(人)1461119

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証マザーズ指数は2016年11月半ばをボトムとして長らく堅調な展開が続いていましたが、足元では急速な調整局面となっています。

このまま下降トレンドに転じたら向かい風となります。一時的な調整にとどまり、再度堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。

東証マザーズのチャート(2018年2月19日~2018年5月17日)
(※マネックス証券より)

上場規模

ログリーのIPOの規模は最大で約8.7億円であり、東証マザーズとしても小型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公募株式数は359,900株、売出株式数は89,000株、オーバーアロットメント(OA)は67,300株です。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約27%と標準的です。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は約20%です。

貸株人である吉永浩和、貸株人かつ売出人である岸本雅久、売出人である吉永秀雄、吉永恵一、吉永正則及び吉永誠、役員かつ株主である池永彰文、株主である井口毅昭、山﨑雅弘、吉永景子及び吉永清、新株予約権者である三浦愛、藤澤裕人、三本彩花及び八尋暁深には、原則として180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。

売出人である株式会社VOYAGE VENTURES及びアイティメディア株式会社、株主である株式会社VOYAGE GROUP、株式会社シーエー・モバイル、SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合、みずほ成長支援投資事業有限責任組合及びKDDI新規事業育成2号投資事業有限責任組合には、原則として90日間のロックアップがかかっています。ロックアップは1.5倍で解除されます。

上記のほか、ログリーは、取引所の定める「有価証券上場規程施行規則」の規定に基づき、上場前の第三者割当等による募集株式等の割当に関し、割当を受けた者との間で継続所有等の確約を行っています。

株主名株数比率ロックアップ
吉永浩和505,00030.79%
岸本雅久295,00017.98%
(株)VOYAGE GROUP250,00015.24%
アイティメディア(株)88,0005.36%
(株)VOYAGE VENTURES86,0005.24%
(株)シーエー・モバイル85,0005.18%
SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合60,0003.66%
みずほ成長支援投資事業有限責任組合50,0003.05%
KDDI新規事業育成2号投資事業有限責任組合40,0002.44%
池永彰文37,5002.29%

行使可能期間に入っているSO(ストックオプション)は77,000株となっています。

初値予想

ログリーの事業は、「logly lift」を主軸としたネイティブ広告プラットフォーム事業ということで、IPOにおける業種の人気度は高めです。

訴求力が高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。ビッグデータ分析、機械学習といったキラーワードも事業中に内包しています。

上位株主にはVCが名を連ねているものの、万遍なくロックアップがかかっています。

予想PERは29.3倍、予想PBRは0.79倍であり、類似企業と比較すると中間的です。

コード銘柄名PERPBR配当利回り
2159フルスピード13.644.470.00%
2334イオレ25.934.070.00%
3688VOYAGEGROUP21.941.961.16%
6031サイジニア赤字5.980.00%
6094フリークアウトHLDGS111.536.550.00%
6185ソネット・メディア・ネットワー42.736.090.00%
6535アイモバイル14.262.060.00%

約8.7億円という上場規模は東証マザーズとしても小型であり、需給バランスは良好です。

東証マザーズの5億~10億円未満の小型IPOの初値結果は以下のとおりです。

  • ベストワンドットコム:+242.5%
  • HEROZ:+988.9%
  • コンヴァノ:+135.4%
  • ブティックス:+137.8%
  • 和心:+167.9%
  • Mマート:+333.9%
  • すららネット:+113.0%
  • ナレッジスイート:+150.5%
  • イオレ:+169.8%
  • エル・ティー・エス:+313.2%
  • 一家ダイニングプロジェクト:+173.5%
  • サインポスト:+287.7%
  • エスユーエス:+116.1%
  • ユニフォームネクスト:+137.1%
  • Fringe81:+133.1%
  • ビーブレイクシステムズ:+361.1%
  • アセンテック:+197.5%
  • 旅工房:+173.7%
  • テモナ:+215.7%
  • 力の源ホールディングス:+271.7%
  • ファイズ:+220.8%
  • フォーライフ:+31.6%
  • グレイステクノロジー:+130.0%
  • イノベーション:+214.1%
  • リネットジャパングループ:+92.9%
  • G-FACTORY:+54.3%
  • シルバーエッグ・テクノロジー:+191.3%
  • チェンジ:+149.9%
  • バリューデザイン:+111.5%
  • カナミックネットワーク:+186.7%
  • デジタルアイデンティティ:+88.3%
  • ストライク:+125.9%
  • ハイアス・アンド・カンパニー:+189.5%
  • はてな:+278.1%
  • ソーシャルワイヤー:+56.9%
  • アークン:+262.1%
  • 鎌倉新書:+180.6%
  • ネオジャパン:+401.7%
  • パートナーエージェント:+217.5%
  • ピクスタ:+34.8%
  • べステラ:+25.0%
  • パルマ:+70.5%
  • 富士山マガジンサービス:+126.4%
  • ファンデリー:+102.1%
  • マーケットエンタープライズ:+167.0%
  • ジグソー:+236.4%
  • レントラックス:+53.1%
  • 海帆:+76.5%
  • プラッツ:+70.2%
  • 日本動物高度医療センター:+44.2%
  • ハウスドゥ:+47.2%
  • ショーケース・ティービー:+193.9%
  • ヒューマンウェブ:+11.7%
  • コラボス:+137.6%
  • ALBERT:+115.7%

以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。

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<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

  1. 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
  2. やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
  3. 中立:ネット証券、回数制限・S級銘柄の当落に影響がない対面証券(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
  4. やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
  5. 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)

過去のIPO初値予想の履歴

銘柄名(2015年)発表時BB直前結果
Keeper技研やや強気やや強気49.1%
ケネディクス商業リート投資法人中立やや強気13.3%
ファーストロジック強気強気52.5%
ファーストブラザーズやや弱気やや弱気2.5%
ホクリヨウ中立中立8.9%
ALBERT強気強気115.7%
シリコンスタジオやや強気やや強気102.0%
コラボス強気強気137.6%
エムケイシステム強気強気332.0%
ショーケース・ティービー強気強気193.9%
ヘルスケア&メディカル投資法人やや強気やや強気54.5%
エスエルディー強気強気15.3%
ヒューマンウェブやや強気やや強気11.7%
イード強気強気46.4%
ファーストコーポレーションやや強気やや強気25.0%
RSTechnologies中立中立-23.6%
シンデン・ハイテックスやや強気やや強気12.2%
ハウスドゥやや強気やや強気47.2%
Aiming中立中立12.2%
モバイルファクトリー強気強気99.4%
日本動物高度医療センターやや強気やや強気44.2%
プラッツやや強気やや強気70.2%
sMedioやや強気やや強気58.7%
サンバイオ弱気弱気-14.5%
海帆やや強気やや強気76.5%
Hameeやや強気やや強気67.2%
日本スキー場開発中立中立9.9%
シーアールイー弱気弱気-7.3%
三機サービス中立中立37.1%
レントラックス強気強気53.1%
リンクバルやや強気やや強気27.9%
ジグソー強気強気236.4%
Gunosy中立中立0.0%
デザインワン・ジャパンやや強気やや強気50.9%
テラスカイ強気強気350.0%
ヘリオス中立弱気22.5%
スマートバリュー強気強気344.9%
マーケットエンタープライズ強気強気167.0%
デジタル・インフォメーション・テクノロジー強気強気246.2%
エコノス弱気中立120.0% 
中村超硬弱気弱気11.8%
メニコンやや強気やや強気73.5%
冨士ダイス弱気弱気50.9%
ファンデリー強気強気102.1%
ナガオカ中立中立40.6%
サムティ・レジデンシャル投資法人中立中立 -2.9%
富士山マガジンサービス強気強気126.4%
クレステックやや強気やや強気82.4%
平山やや強気やや強気29.5%
アイリッジ強気強気429.2%
デクセリアルズ弱気弱気-3.1%
ジャパン・シニアリビング投資法人やや強気やや強気-10.5%
イトクロ中立中立4.1%
PCIホールディングスやや強気やや強気169.6% 
エスケーホーム中立やや強気13.8%
パルマ強気強気70.5%
メタップス中立中立-7.9%
ラクト・ジャパン中立中立0.0%
土木管理総合試験所中立中立-2.4%
アクアライン強気強気21.7% 
ベステラやや強気やや強気25.0%
STUDIOUSやや強気やや強気20.0%
JESCOホールディングス中立中立5.4%
ピクスタ強気強気34.8%
アイビーシー強気強気251.0%
ブランジスタやや強気強気43.8%
AppBankやや強気強気45.8%
グリーンペプタイド弱気弱気-8.0%
GMOメディアやや強気やや強気101.1%
パートナーエージェントやや強気強気217.5%
バルニバービやや強気やや強気130.0%
日本郵政中立中立16.5%
ゆうちょ銀行中立中立15.9%
かんぽ生命保険中立中立33.1%
ロゼッタ強気強気433.1%
あんしん保証強気強気292.5%
ベルシステム24HD弱気弱気-5.0%
ネオジャパン強気強気401.7%
いちごホテルリート投資法人投資法人中立中立-1.8%
インベスターズクラウドやや強気やや強気93.3%
鎌倉新書やや強気強気 180.6%
ラクス強気強気228.7%
ランドコンピュータやや強気やや強気103.4%
ダブルスタンダード強気強気128.8%
オープンドアやや強気やや強気23.3%
ミズホメディーやや強気やや強気156.5%
ツバキ・ナカシマ弱気弱気4.5%
アートグリーン中立中立46.2%
フリューやや強気弱気0.6%
ビジョン中立中立 10.7%
アークン強気強気262.1%
マイネット強気やや強気19.3%
ソネット・メディア・ネットワークス強気強気139.1%
ソーシャルワイヤー強気強気56.9%
ケイアイスター不動産弱気弱気6.8%
プロパティエージェントやや強気やや強気115.0%
一蔵中立弱気2.1%
銘柄名(2014年)発表時BB直前結果
ヒューリックリート投資法人中立中立13.0%
アキュセラインクやや強気中立27.8%
サイバーリンクス強気強気172.9%
日本BS放送中立中立6.6%
エンバイオ・ホールディングス強気強気126.0%
ダイキョーニシカワ中立中立12.4%
日立マクセルやや弱気やや弱気-4.8%
ジャパンディスプレイ中立中立-14.6%
ホットマンやや強気やや強気67.5%
みんなのウェディング強気強気27.1%
ディー・エル・イーやや強気やや強気101.0%
サイバーダイン強気強気130.0%
エスクロー・エージェント・ジャパンやや強気やや強気290.8%
トレックス・セミコンダクターやや弱気やや弱気-10.4%
丸和運輸機関中立中立-8.8%
ジョイフル本田中立中立-1.9%
フィックスターズ強気強気162.0%
白鳩強気強気46.2%
日本リート投資法人中立中立4.0%
西武ホールディングスやや弱気やや弱気0.0%
東武住販やや強気やや強気12.0%
インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人中立中立5.7%
ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング中立中立-7.7%
ムゲンエステート中立中立10.0%
フリークアウト強気強気250.0%
ポバール興業中立中立6.6%
OATアグリオ中立中立-6.3%
メドピア強気強気131.3%
レアジョブ強気強気169.7%
VOYAGEGROUP強気強気40.0%
鳥貴族やや強気やや強気120.7%
イグニス強気強気342.1%
日本ビューホテルやや弱気やや弱気-2.3%
ジャパンインベストメントアドバイザーやや強気やや強気126.3%
ロックオン強気強気284.6%
リアルワールド強気強気79.8%
AMBITIONやや強気強気62.0%
ジェネレーションパス強気強気119.2%
リボミック中立やや強気-20.4%
FFRI強気強気176.5%
ホットランド中立中立-1.7%
ヤマシンフィルタ中立中立19.6%
すかいらーく中立中立0.0%
リクルートホールディングス中立中立2.3%
GMOリサーチ強気強気133.3%
セレス強気強気55.4%
オプティム強気強気260.0%
アルファポリス強気強気93.2%
エランやや強気やや強気70.3%
日本ヘルスケア投資法人やや強気やや強気48.1%
SHIFT強気強気361.5%
CRI・ミドルウェア強気強気462.5%
日本PCサービス中立やや強気67.7%
トーセイリート投資法人やや弱気中立11.6%
積水ハウス・リート投資法人やや強気やや強気22.7%
弁護士ドットコム強気強気215.4%
クラウドワークス強気強気73.2%
スノーピークやや強気やや強気134.3%
ビーロット強気強気422.4%
GMOTECH強気強気135.2%
テクノプロ・ホールディングス中立中立-5.0%
アトラやや強気やや強気77.4%
マークラインズ強気強気77.3%
メディカル・データ・ビジョン強気強気135.9%
U-NEXTやや強気中立31.7%
SFPダイニングやや弱気やや弱気-16.5%
今村証券中立中立27.4%
フルッタフルッタ強気やや強気51.5%
竹本容器中立中立2.0%
gumi中立中立0.0%
大冷やや弱気やや弱気-6.7%
アドベンチャー強気強気127.2%
メタウォーターやや弱気やや弱気-6.0%
サイジニア強気強気125.8%
インターワークスやや強気やや強気16.7%
イーレックス中立中立11.2%
データセクション強気強気73.1%
綿半ホールディングスやや弱気やや弱気6.3%
ヨシックス中立中立29.4%
東京ボード工業やや弱気やや弱気-8.0%
カヤック強気強気222.0%
エクストリーム強気強気296.4%
MRT強気強気309.4%

-IPO