きずなホールディングス(7086)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2020年2月18日(火)~2月25日(火)、上場日は2020年3月6日(金)です。
新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は2,200円(1単元22.0万円)です。公募価格は2020年2月26日(水)に決定。
仮条件は2,200円~2,320円と上振れました。予想PERは20.2~21.3倍です。
初値予想は「公開価格近辺で手数料を考慮するとマイナスリターンの可能性がある」です。以下のレンジを想定しています。
2,250〜2,550円(仮条件の上限比-3.0%~+9.9%)
きずなホールディングスは「家族葬のファミーユ」を主軸とした葬儀施行業、仲介手数料収入を構成するネット集客業、及びその他のサービスを展開しています。
監査法人は太陽有限責任監査法人で、本社所在地は東京都港区芝4-5-10 ユニゾ芝四丁目ビル7階です。
目次
きずなホールディングスとは
きずなホールディングスは葬儀事業の単一セグメントであり、全国33都道府県(重複含む)で事業を展開しています。
持株会社の従業員数は17名、平均年齢は38.8歳、平均勤続年数は3.0年、平均年間給与は641.8万円です。
葬儀売上(株式会社家族葬のファミーユ、株式会社花駒)
葬儀売上は葬儀施行業の収益で構成されており、葬儀施行業は、「直営モデル」と「委託モデル」の2つの形態で行っています。主な事業内容は葬儀施行及び葬儀付帯業務の提供です。
ホール建設等に係る初期投資の投資効率を踏まえたうえで、「直営モデル」で展開するか「委託モデル」で展開するかを判断しており、資本効率を十分に考慮した展開地域の拡大を図っています。
葬儀施行業は、2019年12月31日時点において9都道府県(北海道・千葉県・埼玉県・東京都・神奈川県・愛知県・京都府・宮崎県・熊本県)(業務委託契約先を含む)で展開しています。
仲介手数料収入(株式会社家族葬のファミーユ、株式会社花駒)
仲介手数料収入はネット集客業と仏壇等アフター商材販売の収益で構成されています。
このうちネット集客業は、インターネットを使ったプロモーションにより顧客から葬儀施行の依頼を受領して、提携葬儀社及び代理店に仲介しています。
その他のサービス(株式会社家族葬のファミーユ)
「家族葬のファミーユ」ブランドを使用するフランチャイジー(FC)からのロイヤリティ収入等、葬儀売上と仲介手数料収入いずれにも属さないサービスの収益で構成されています。
きずなホールディングスのIPOの諸データ
きずなホールディングスの業績推移
業績面では売上高は美しい右肩上がりとなっています。経常利益・純利益は減益の年度があるものの、大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な連結経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第1期 | 第2期 | |
---|---|---|---|
決算年月 | 2018年5月 | 2019年5月 | |
売上収益 | (千円) | 6,417,226 | 7,193,505 |
営業利益 | (千円) | 641,974 | 813,188 |
税引前当期利益 | (千円) | 465,621 | 616,237 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 | (千円) | 293,364 | 406,446 |
親会社の所有者に帰属する当期包括利益 | (千円) | 293,364 | 406,446 |
親会社の所有者に帰属する持分 | (千円) | 2,856,520 | 3,268,689 |
資産合計 | (千円) | 15,457,152 | 16,677,503 |
1株当たり親会社所有者帰属持分 | (円) | 841.58 | 963.01 |
基本的1株当たり当期利益 | (円) | 86.43 | 119.75 |
希薄化後1株当たり当期利益 | (円) | 85.96 | 118.7 |
親会社所有者帰属持分比率 | (%) | 18.5 | 19.6 |
親会社所有者帰属持分当期利益率 | (%) | 10.8 | 13.3 |
株価収益率 | (倍) | ― | ― |
営業活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | 1,328,040 | 1,233,294 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △883,114 | △488,072 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | (千円) | △836,911 | △526,201 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (千円) | 477,802 | 696,823 |
従業員数 | (名) | 175 | 187 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証マザーズ指数はここ数ヶ月はボックス相場となっていますが、足元では崩れています。
このまま軟調になるとIPOにおいて向かい風となり、底打ちして再び堅調な相場に回帰すれば追い風となります。
上場規模
きずなホールディングスのIPOの規模は最大で約44.2億円であり、東証マザーズとしては大型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。
公募株式数は50,000株、売出株式数は1,697,200株、オーバーアロットメント(OA)は262,000株です。
公開比率(オファリングレシオ)は最大で約58%とかなり高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は97%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズV号 | 66.89% | ◯ |
AP Cayman Partners III, L.P | 22.87% | ◯ |
Japan Fund V, L.P | 5.91% | ◯ |
アドバンテッジパートナーズ投資組合64号 | 1.97% | ◯ |
中道康彰 | 1.44% | |
関本彰大 | 0.72% | |
岡崎仁美 | 0.07% | |
下田啓明 | 0.01% | |
宮本和信 | 0.01% | |
高尾幸雄 | 0.01% |
初値予想
きずなホールディングスの事業は「家族葬のファミーユ」を主軸とした葬儀施行業、仲介手数料収入を構成するネット集客業ということで、IPOにおける業種の人気度は標準的です。
予想PERは20.2~21.3倍であり、類似企業と比較すると割高感があります。
コード | 銘柄名 | PER | PBR | 配当利回り |
---|---|---|---|---|
2344 | 平安レイサービス | 8.97 | 0.61 | 2.81% |
2485 | ティア | 16.50 | 1.51 | 3.31% |
6060 | こころネット | 11.16 | 0.50 | 2.46% |
7040 | サン・ライフホールディング | 9.64 | 0.95 | 3.28% |
7578 | ニチリョク | 7.50 | 0.44 | 2.58% |
7868 | 廣済堂 | 47.33 | 0.98 | 0.00% |
9628 | 燦ホールディングス | 8.75 | 0.62 | 2.01% |
約44.2億円という上場規模は東証マザーズとしては大型です。上位株主にVCが名を連ねているものの、満遍なくロックアップがかかっています。
東証マザーズの35億~50億円未満の大型IPOの初値結果は以下のとおりです。
- マクアケ:+74.8%
- トゥエンティーフォーセブン:+11.1%
- ダブルエー:-0.2%
- ツクルバ:±0%
- Delta-Fly Pharma:-8.1%
- マネーフォワード:+93.5%
- ティーケーピー:+74.3%
- ソレイジア・ファーマ:+26.5%
- うるる:+11.0%
- MS-Japan:+5.8%
- グローバルグループ:+60.0%
- オープンドア:+23.3%
- 中村超硬:+11.8%
- U-NEXT:+31.7%
- ムゲンエステート:+10.0%
- GABA:-6.0%
- ネクスト:+35.5%
- エムケーキャピタルマネージメント:+157.8%
- ナノ・メディア:+62.7%
- クリエイト・レストランツHD:+28.6%
- フィンテック グローバル:+103.0%
- ディー・エヌ・エー:+210.0%
- コスモス薬品:+5.5%
- シコー技研:+66.7%
- ディップ:+100.0%
- 日本ケアサプライ:+23.1%
- 日本ベリサイン:+108.3%
- メディネット:+260.0%
- トランスジェニック:+30.6%
- ウォーターダイレクト:+200.0%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で手数料を考慮するとマイナスリターンの可能性がある」です。
主幹事は野村證券です。その他は、みずほ証券、SBI証券、マネックス証券、楽天証券、いちよし証券で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
野村証券 | 1,537,600 | 88.00% |
みずほ証券 | 87,400 | 5.00% |
SBI証券 | 34,900 | 2.00% |
マネックス証券 | 34,900 | 2.00% |
楽天証券 | 34,900 | 2.00% |
いちよし証券 | 17,500 | 1.00% |
SMBC日興証券 | 6,500 | 1.00% |
きずなホールディングスのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
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参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
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<投資スタンス>
やや弱気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:ネット証券・対面証券で申込
- 中立:ネット証券、回数制限に問題なくS級銘柄の当落に影響がない対面証券で申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)