上場!カオナビ(4435)のIPOの初値予想

更新日: IPO

カオナビ

カオナビ(4435)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2019年2月28日(木)~3月6日(水)、上場日は2018年3月15日(金)です。

新規上場する市場は東証マザーズで、想定価格は1,780円(1単元17.8万円)です。仮条件は1,780円~1,980円と上振れました。

公開価格は仮条件の上限である1,980円となりました。予想PERは赤字です。

初値予想は大幅なプラスリターンです。以下のレンジを想定しています。

3,400〜4,200円(仮条件の上限比+71.7%~+112.1%)

直前初値予想は以下の通りです。

4,500円(公開価格比+127.3%)

カオナビは「シンプルな仕組みで世の中をちょっと前へ。」というミッションのもと、「マネジメントが変わる新たなプラットフォームを。」というビジョンを掲げ、企業の人材情報をクラウド上で一元管理する「カオナビ」を展開しています。

監査法人は有限責任 あずさ監査法人です。本社所在地は東京都港区元赤坂1丁目2番7号 AKASAKA K-TOWER 5階です。

カオナビとは

労働人口の減少、雇用形態の多様化、産業構造のシフトなど日本の労働環境が大きく変化しつつあります。

こうした情勢下、企業はさまざまな人事課題に直面しており、人材をいかに確保して、いかに活躍してもらうかなど、人材マネジメントの重要性が高まっています。

このような環境のもと、カオナビは社員の顔や名前、経験、評価、スキルなどの人材情報を一元管理して可視化することで、最適な人材配置や抜擢といった人材マネジメントをサポートするシステムを展開しています。

人材マネジメントに役立つさまざまな機能を提供することで、導入企業の「働き方改革」推進と競争力強化に貢献していきたいと考えています。

カオナビの事業領域は、勤怠管理・給与計算・社会保険・雇用契約などの労務管理領域ではなく、人事評価・人材配置・人材採用・人材育成などの人材管理領域となります。

従業員数は107名、平均年齢は34.1歳、平均勤続年数は1.3年、平均年間給与は608.2万円です。

サービス内容

「カオナビ」は、企業の経営陣や管理職が抱える「社員の顔と名前が一致しない」というシンプルな課題を解決するために生まれたサービスです。

企業においては、例えば、「人事情報が紙や電子ファイル等に分散しており管理が煩雑」「社員のスキルや特性が見えないため最適な人材配置が困難」「最適な評価ワークフローの構築が困難」「社員が急増して顔と名前が一致しない」「人材データを有効活用できない」といった課題を抱えている場合があります。

このような課題を解決するべく、「カオナビ」は以下のような機能を提供しています。

人材情報の一元管理による業務効率化、適材適所の人材配置による生産性向上、適性評価に基づく人材開発、適切な人事戦略の立案による経営基盤強化のような効果が期待されます。

また、顔と名前の一致により社内でのコミュニケーションが活性化され、社員の離職防止につながるといった効果も期待されます。

機能機能概要
人材データベース顔写真が画面にパッと並ぶ顔写真インターフェース。項目も自由にカスタマイズ
社員リスト例えば優秀層の抜擢など、条件で絞り込んだメンバーを顔写真付きのリストで管理
配置バランス図顔写真をアイコンに、評価や所属などを軸に配置のバランスを俯瞰
組織ツリー図顔写真が並ぶ組織ツリー図。配置・抜擢・異動などのシミュレーションも可能
社員アンケート異動希望や新事業のアイディアなど、社員の声を集約できる社内アンケート
評価ワークフローMBOやOKR、360度評価(注2)など、あらゆる評価制度を柔軟に運用できる評価ワークフロー
社員データグラフ男女比や資格保有比率など見たい切り口で社員の傾向をグラフで可視化
社員情報ソート評価や資格など特定の項目に絞り込んだ社員情報を自由に並び替え
API連携基幹システムや他サービスとデータ連携できるAPIを提供

顔写真が並ぶシンプルなインターフェースは社員の誰もが直感的に操作することが可能です。

また、人材情報のなかで必要とされる項目は企業や業界によって異なります。そのため、データベースに入力できる項目が固定化されている場合には、一部の情報がシステム化されず、紙やエクセル等で別管理する必要が生じてしまいます。

「カオナビ」の技術的特徴として、ドラッグ&ドロップ等の操作でデータベースのレイアウトを自由自在にカスタマイズできるため、工数と費用をかけずに顧客自身で簡単にデータベースを構築し人材情報の一元管理を実現します。

さらに、スマートフォンにも対応しており、店舗などPCのない環境でも簡単に操作することが可能です。

カオナビは、「カオナビ」の基本サービスに加えて、新規に「カオナビ」を導入する顧客等に対するユーザー支援サービスや、「カオナビ」と連携して外部サービスを利用するオプションサービスも提供しています。

政府による「働き方改革」の推進を背景に、日本でもHRテクノロジーへの注目が高まっています。

クラウドやデータ解析など先端のIT関連技術を活用した人事関連業務の効率化・先進化への取り組みが進んでおり、HR Techクラウド市場の規模は、平成29年度の179億円から、平成35年度には1,020億円にまで急速に拡大すると見込まれています。

カオナビはいち早くHRテクノロジーの重要性に着目し、平成24年4月に「カオナビ」をリリースして以来、企業の人材マネジメント活動の効率化・高度化を支援してきました。

「カオナビ」は業種や業態を問わず幅広い顧客に導入されており、出荷社数シェアで33.3%、売上金額シェアで29.3%と国内クラウド人材マネジメントシステム市場においてトップシェアを誇っています。

「カオナビ」の利用企業数の推移は以下のとおりです。

  • 平成25年3月末:21
  • 平成26年3月末:40
  • 平成27年3月末:98
  • 平成28年3月末:203
  • 平成29年3月末:445
  • 平成30年3月末:854
  • 平成30年12月末:1,194

ビジネスモデル

「カオナビ」は、クラウドサービスの形で顧客にサービス提供を行っています。

クラウドサービスとは、インターネットなどのコンピュータネットワークを経由してソフトウェアをサービスとして提供する形態のことで、SaaS(Software as a Service)と呼ばれています。

また、カオナビは、自社のマーケティング活動による新規顧客の獲得に加えて、紹介パートナーからの顧客紹介も受けていますが、いずれの場合においてもカオナビから顧客に対する直接販売となります。

カオナビの主要サービスである「カオナビ」の収益構造は、顧客に対してクラウド上で提供するサービスの対価を、使用期間に応じて受領するサブスクリプション(月額課金)モデルとなっています。

「カオナビ」の月額料金は登録人数に応じた料金体系となっており、人材情報の一元管理を図るデータベースプラン(月額39,800円~)、人事評価業務の効率化を図るパフォーマンスプラン(月額59,700円~)、さらに高度な戦略人事を図るストラテジープラン(月額79,600円~)の中からニーズに応じたプランを選べます。

1顧客あたりの利用単価を高めて少数の顧客に販売する形態ではなく、相対的に低単価で多数の顧客に利用されることを前提としています。

売上高上位10社の全体の売上高に占める割合は10%以下となっており、特定顧客からの収益には依存しておりません。

また、ソフトウェアのライセンス販売などの売り切り型ではなく、継続したサービス提供を前提としています。

したがって、利用期間において顧客の満足度を高めることが契約の更新に繋がり、それによって長期利用の顧客が増加し、継続的に収益が積み上がっていくストック型の構造にあります。

さらに、カオナビのビジネスモデルは、人件費や広告宣伝費等の先行投資により顧客を獲得し、サービスの継続利用により受領する対価で投資回収を図るという特徴があります。

なお、平成31年3月期第3四半期累計期間において、ストック収益である「カオナビ」の基本利用料のカオナビ全体の売上高に占める比率は75.4%となっています。

カオナビは、サービスの継続利用が前提となるビジネスモデルであるため、顧客の満足度を高めるためのカスタマーサクセスを重視しています。

ヘルプデスクやサポートサイトを通じた顧客に対する丁寧な運用サポートはもちろんのこと、初期セットアップ支援に専任のディレクターを配置しています。

これまでの導入サポート実績から得られたノウハウをもとに個別の顧客事情に合わせた最適な使い方を提案し、「カオナビ」の導入・定着等を支援する有償のユーザー支援サービスを実施しています。

さらに、「カオナビ」に関わるすべての企業の学びや交流のHRコミュニティである「カオナビのWA」を創設しました。

このように、「カオナビ」の導入・定着を丁寧にサポートするだけでなく、オフラインでのセミナーや交流を推進するなど、「カオナビ」の導入効果を最大限享受していただく体制を整備しています。

この結果、カオナビのサービスに対して94.5%の顧客が継続利用を希望しており、今後も顧客価値を高めることで、高い継続率を維持できるよう努力していく方針です。

また、顧客の人材マネジメントをより高度化するため、カオナビは外部サービスの提供事業者(サービスパートナー)に対して、「カオナビ」プラットフォームの提供(トランザクションの提供)を行っています。

これにより、カオナビの顧客はオプションサービスとして外部サービスを利用できます。

オプションサービスの具体例として、株式会社リクルートマネジメントソリューションズが提供する適性検査「SPI3」があり、顧客は「SPI3」を「カオナビ」のプラットフォーム上で受検し、その結果を自動的に「カオナビ」上に反映させることが可能となります。

社員の顔や名前、経験、評価、スキルなどの人材情報に加えて、人柄や性格の特徴も把握することで配置や異動、人材育成などの人事施策の精度を高めることができると考えています。

また、株式会社リクルートキャリアとのサービス連携である「TALENT FINDER」を平成30年8月より開始しています。

人材を必要とする現場担当者が、社内の人事部門を介することなく「カオナビ」上で直接求人募集できることができます。

更に社内で実際に活躍している社員の人事データに基づいて募集要項を作成することができるため、効率的に即戦力となる候補者を見つけることができます。

また、転職スカウトサービス「リクナビHRTech 転職スカウト」と連携することで、人材業界の最大手である株式会社リクルートキャリアの求職者データベースから、企業が求める人材要件に合った候補者が推奨・紹介されます。

カオナビは、自社サービスの提供に加え、外部サービスとの連携を加速していくことで、顧客価値の向上を目指していく方針です。


カオナビのIPOの諸データ

新規発行による手取金の使途については、以下に充当する予定です。

  • 事業の拡大に伴う人材確保に係る人件費(各期の増加見込額)に600,645千円
  • 認知度向上及び顧客基盤拡大に係るマーケティング費(各期の増加見込額)に211,640千円
  • 『カオナビ』サービスに付随する新機能開発に係る開発費や人材採用に係る採用費(各期の発生見込額)に残額(平成32年3月期234,360千円、平成33年3月期残額)

カオナビの業績推移

業績面では売上高は美しい右肩上がりとなっています。経常利益・純利益は減益の年度も目立っており、収益化は道半ばで赤字が続いています。

カオナビの業績推移

営業キャッシュフローは純利益を上回っています。

前期の自己資本利益率(ROE)は赤字であり、自己資本比率は33.3%です。主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。

回次第6期第7期第8期第9期第10期
決算年月平成26年3月平成27年3月平成28年3月平成29年3月平成30年3月
売上高(千円)51,228113,413238,963454,822952,417
経常損失(千円)-10,140-2,834-56,433-213,568-249,725
当期純損失(千円)-10,321-5,007-38,764-207,318-282,968
資本金(千円)40,00090,40090,400240,850440,850
発行済株式総数(株)
普通株式2903,4603,4603,46038,600
A種優先株式7087,080
純資産額(千円)26,284122,07783,313176,895293,927
総資産額(千円)36,651143,691167,935381,200882,035
BPS(円)90,63635,28224,078-29.75-1.53
配当(円)
EPS(円)-36,860-1,487-11,203-51.77-65.91
自己資本比率(%)71.78549.646.433.3
自己資本利益率(%)
配当性向(%)
営業CF(千円)-123,204-75,626
投資CF(千円)-39,830-141,965
財務CF(千円)312,617553,976
現金等(千円)250,578586,963
従業員数(人)49193481

市場トレンド

市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。

東証マザーズ指数は2016年2月以降は長らく上昇トレンドが続き、2006年の高値を目指して爆進中となっていましたが、ここ1年間は下降トレンドが続いていました。

しかし、足元では反発しつつあります。下降トレンドが継続したら向かい風となり、底打ちして堅調な相場に回帰すれば、IPOにおいて追い風となります。

東証マザーズのチャート(2018年11月13日~2019年2月12日)
(※マネックス証券より)

上場規模

カオナビのIPOの規模は最大で約17.8億円であり、東証マザーズとしては中型です。小型であればある程、初値リターンは良い傾向があります。

公募株式数は500,000株、売出株式数は370,000株、オーバーアロットメント(OA)は130,500株です。

公開比率(オファリングレシオ)は最大で約43%と高めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は19%です。

売出人かつ貸株人である柳橋仁機、並びに株主である合同会社RSIファンド1号、佐藤寛之、柳橋千弘及び佐藤菜津子には、原則として180日間のロックアップがかかっています。株価上昇による解除条項はありません。

売出人である大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合及びNVCC7号投資事業有限責任組合、並びに株主である株式会社アスパイア、田丸拓也及びNVCC8号投資事業有限責任組合には、原則として90日間のロックアップがかかっています。ロックアップは1.5倍で解除されます。

上記のほか、カオナビは、取引所の定める有価証券上場規程施行規則の規定に基づき、上場前の第三者割当等による募集株式の割当等に関し、割当を受けた者との間で継続所有等の確約を行っています。

株主名所有株式数保有割合ロックアップ
柳橋仁機2,396,00042.36%
(同)RSIファンド1号1,230,00021.74%
大和ベンチャー1号投資事業有限責任組合612,00010.82%
佐藤寛之256,0004.53%
(株)アスパイア250,0004.42%
NVCC7号投資事業有限責任組合236,0004.17%
田丸拓也160,0002.83%
NVCC8号投資事業有限責任組合150,0002.65%
(株)新生銀行50,0000.88% 
島浩文30,0000.53%制度

初値予想

カオナビの事業は、企業の人材情報をクラウド上で一元管理する「カオナビ」ということで、IPOにおける業種の人気度は最上級です。

「クラウド」というキラーワードを事業に内包しており、訴求力の高い東証マザーズネット企業の範疇に属しています。

予想PERは赤字であり、類似企業と比較すると割高感があります。

コード銘柄名PERPBR配当利回り
3910エムケイシステム31.422.521.73%
3940ノムラシステムコーポレーション14.041.953.08%
4327日本エス・エイチ・エル13.172.463.84%
6078バリューHR65.575.691.09%

約17.8億円という上場規模は東証マザーズとしては中型です。上位株主にVCが名を連ねているものの、満遍なくロックアップがかかっています。

東証マザーズの15億~25億円の中型IPOの初値結果は以下のとおりです。

  • テクノスデータサイエンス・エンジニアリング:+98.4%
  • リーガル不動産:+42.9%
  • ギフト:+77.5%
  • イーソル:+138.1%
  • CRGホールディングス:+63.6%
  • and factory:+56.0%
  • GA technologies:+130.3%
  • キャンディル:+52.5%
  • ライトアップ:+32.1%
  • アイペット損害保険:+57.9%
  • RPAホールディングス:+207.7%
  • フェイスネットワーク:+128.6%
  • ジーニー:+98.1%
  • SKIYAKI:+147.1%
  • シルバーライフ:+85.2%
  • ロードスターキャピタル:+37.4%
  • シェアリングテクノロジー:+86.9%
  • GameWith:+133.9%
  • オロ:+129.5%
  • ジャパンエレベーターサービスHD:+61.8%
  • イントラスト:+35.6%
  • スタジオアタオ:+25.7%
  • ユーザーベース:+15.9%
  • シンクロ・フード:+41.4%
  • 串カツ田中:+13.5%
  • デファクトスタンダード:+41.1%
  • ベガコーポレーション:+25.0%
  • エボラブルアジア:+48.3%
  • LITALICO:+88.0%
  • フィット:-7.9%
  • ソネット・メディア・ネットワークス:+139.1%
  • マイネット:+19.3%
  • ダブルスタンダード:+128.8%
  • インベスターズクラウド:+93.3%
  • AppBank:+45.8%
  • デザインワン・ジャパン:+50.9%
  • リンクバル:+27.9%
  • モバイルファクトリー:+99.4%
  • イード:+46.4%
  • KeePer技研:+49.1%
  • インターワークス:+16.7%
  • クラウドワークス:+73.2%
  • GMOTECH:+135.2%
  • 弁護士ドットコム:+215.4%

以上を総合考慮して、初値予想は大幅なプラスリターンです。


主幹事は大和証券です。その他は、みずほ証券、東海東京証券、マネックス証券、SBI証券、エース証券で申し込めます。

証券会社名割当株式数割当比率
大和証券757,00087.01%
みずほ証券73,8008.48%
東海東京証券14,0001.61%
マネックス証券14,0001.61%
SBI証券7,8000.90%
エース証券3,4000.39%

カオナビのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。

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<投資スタンス>
強気
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)

  1. 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
  2. やや強気:ネット証券で申込、対面証券では原則申込(回数制限やS級狙いで回避することも)
  3. 中立:ネット証券、S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
  4. やや弱気:SBI証券以外は原則回避、対面証券はバーター取引ならOK(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも)
  5. 弱気:SBI証券以外は回避

過去のIPO初値予想の履歴

  • この記事を書いた人

まつのすけ

14年に渡ってクレカ・電子マネー等のキャッシュレス決済を探求。日本のキャッシュレス化に貢献することが目標です。55枚のクレジットカードを保有し、支払年会費の総額は113万円。実生活において徹底的に活用した経験を活かして、記事を執筆しております。

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