日本ビジネスシステムズ(5036)のIPOが決定しています。ブック・ビルディング期間は2022年7月15日(金)~7月22日(金)、上場日は2022年8月2日(火)です。
新規上場する市場は東証スタンダードで、想定価格は1,420円(1単元14.2万円)です。公募価格は2022年7月25日(月)に決定。
仮条件は1,420円~1,520円と上振れました。予想PERは13.1~14.0倍です。
初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。以下のレンジを想定しています。
1,600〜2,000円(公開価格比+5.3%~+31.6%)
日本ビジネスシステムズは、独立系クラウドインテグレーターとして、マイクロソフトクラウドサービスなどを活用し、顧客のパフォーマンスを最大化することが可能なコンサルティング及びITサービスを展開しています。
監査法人はEY新日本有限責任監査法人です。
日本ビジネスシステムズとは
日本ビジネスシステムズは顧客のIT課題のみならずビジネス課題を解決するため、「優れたテクノロジーを、親しみやすく」を企業理念に掲げています。
マイクロソフト社をはじめとしたクラウド企業や各種ハードウエアメーカー・ソフトウエアメーカーや各種研究機関・大学などと連携し、顧客のビジネス成果と研究活動を通じたサステナブルな社会の実現に向け、最新の技術と方法論を取り込みながら、最先端のクラウドサービス提供に注力しています。
日本ビジネスシステムズの事業は、IT領域において、DX(デジタルトランスフォーメーション)計画策定からクラウドによる効果の創出まで一貫してサービスを提供するモデルとなっています。
構成
- 計画策定からクラウド基盤設計・構築を行う「クラウドインテグレーション事業(CI)」
- クラウド利活用のための運用支援を行う「クラウドサービス事業(CS)」
- クラウドの運用及び利活用に必要なライセンスや関連製品を取り扱う「ライセンス&プロダクツ事業(L&P)」
クラウドサービス事業(CS)における継続契約型の保守運用売上と、ライセンス&プロダクツ事業(L&P)におけるクラウドライセンス売上は、定期的な契約更新により安定的な売上が見込めるストック収益型のビジネスモデルとなっています。
従業員数は2,328名、平均年齢は34.4歳、平均勤続年数は7.1年、平均年間給与は598.3万円です。
日本ビジネスシステムズのIPOの諸データ
日本ビジネスシステムズの業績推移
業績面では売上高・経常利益・純利益は大局的には右肩上がりの傾向となっています。
主要な経営指標等の推移は下表のとおりです。
回次 | 第27期 | 第28期 | 第29期 | 第30期 | 第31期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
決算年月 | 2017年9月 | 2018年9月 | 2019年9月 | 2020年9月 | 2021年9月 | |
売上高 | (百万円) | 35,686 | 43,772 | 60,324 | 68,247 | 74,954 |
経常利益 | (百万円) | 1,544 | 1,534 | 2,466 | 1,822 | 2,363 |
当期純利益 | (百万円) | 629 | 907 | 2,593 | 833 | 1,560 |
持分法を適用した場合の投資利益 | (百万円) | △19 | 17 | 54 | 4 | △2 |
資本金 | (百万円) | 539 | 539 | 539 | 539 | 539 |
発行済株式総数 | (株) | 53,111 | 53,111 | 53,111 | 53,111 | 53,111 |
純資産額 | (百万円) | 5,127 | 6,024 | 10,772 | 11,903 | 13,338 |
総資産額 | (百万円) | 15,423 | 22,175 | 29,965 | 30,198 | 29,489 |
1株当たり純資産額 | (円) | 173,111 | 203,384 | 285,289 | 606.39 | 679.51 |
1株当たり配当額 | (円) | 600 | 1,000 | 5,000 | 5,000 | 10,000 |
1株当たり当期純利益 | (円) | 21,259 | 30,643 | 87,241 | 44.17 | 79.51 |
自己資本比率 | (%) | 33.2 | 27.2 | 35.9 | 39.4 | 45.2 |
自己資本利益率 | (%) | 13.1 | 16.3 | 30.9 | 7.4 | 12.4 |
株価収益率 | (倍) | - | - | - | - | - |
配当性向 | (%) | 2.8 | 3.3 | 5.7 | 22.6 | 25.2 |
営業CF | (百万円) | - | - | - | 3,216 | 1,962 |
投資CF | (百万円) | - | - | - | △480 | △894 |
財務CF | (百万円) | - | - | - | △998 | △1,080 |
現金及び現金同等物の期末残高 | (百万円) | - | - | - | 4,016 | 4,015 |
従業員数 | (人) | 976 | 1,045 | 2,141 | 2,197 | 2,228 |
市場トレンド
市況面では、上場直前3ヶ月間のインデックスが上昇トレンドの状況だと初値リターンが高い傾向となっています。
東証スタンダード市場指数は、ここ3ヶ月はボックス相場で推移しています。
軟調だとIPOにおいて向かい風となり、堅調な相場に回復すれば追い風となります。
上場規模
日本ビジネスシステムズのIPOの規模は最大で約42.6億円であり、東証スタンダードとしては大型です。
公募株式数は2,438,000株、売出株式数は0株、オーバーアロットメント(OA)は365,700株です。
公開比率(オファリングレシオ)は約12%とかなり低めです。公開比率が低ければ低いほど、初値リターンが高い傾向があります。公募株式数に占める売出の割合は0%です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
---|---|---|
(株)ロマネ | 40.23% | ◯ |
(株)三菱総合研究所 | 14.69% | ◯ |
牧田幸弘 | 8.65% | ◯ |
長井一浩 | 8.19% | |
日本ビジネスシステムズ社員持株会 | 4.92% | ◯ |
三菱総研DCS(株) | 4.59% | ◯ |
(有)セブンレイヤーズ | 1.59% | ◯ |
牧田和也 | 1.50% | ◯ |
森屋正樹 | 0.70% | ◯ |
小澤正彦 | 0.54% | ◯ |
※制度ロックアップによる継続保有を含む
初値予想
日本ビジネスシステムズの事業は、マイクロソフトクラウドサービスなどを活用したコンサルティング及びITサービスということで、IPOにおける業種の人気度はやや高めです。
予想PERは13.1~14.0倍であり、類似企業と比較するとやや低めです。
約42.6億円という上場規模は東証スタンダードとしては大型です。上位株主にはVCはなく、満遍なくロックアップがかかっています。
東証スタンダード、旧・東証2部の20億円以上のIPOの初値結果は以下のとおりであり、公募割れの確率が高いです。
過去実績
- ヤマイチ・ユニハイムエステート:-7.6%
- ノバック:-12.3%
- 守谷輸送機工業:+1.2%
- 長栄:-8.0%
- 湖北工業:+32.5%
- ライフドリンク カンパニー:-7.0%
- AIメカテック:+1.1%
- ドリームベッド:-7.5%
- 表示灯:+33.6%
- バリオセキュア:-4.4%
- STIフードホールディングス:+9.5%
- リバーホールディングス:-25.0%
- ウイルテック:±0%
- カクヤス:+16.6%
- テクノフレックス:+18.0%
- ワシントンホテル:+11.6%
- ナルミヤ・インターナショナル:-3.8%
- 信和:-3.8%
- オプティマスグループ:+11.2%
- 要興業:+26.7%
- プレミアグループ:-4.3%
- Casa:+2.7%
- ウェーブロックホールディングス:-3.9%
- 船場:-7.5%
- ジャパンミート:+3.0%
- 一蔵:+2.1%
- ケイアイスター不動産:+6.8%
- ラクト・ジャパン:±0%
- 冨士ダイス:+50.9%
- シーアールイー:-7.3%
- 大冷:-6.7%
- SFPダイニング:-16.5%
- 日本ビューホテル:-2.3%
- OATアグリオ:-6.3%
- 丸和運輸機関:-8.8%
- 日本BS放送:+6.6%
- ウィルグループ:-4.2%
- アサンテ:+11.2%
- ファルテック:+5.3%
以上を総合考慮して、初値予想は「公開価格近辺で若干のプラスリターン」です。
主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券です。その他は以下で申し込めます。
証券会社名 | 割当株式数 | 割当比率 |
---|---|---|
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 1,268,300 | 52.02% |
みずほ証券 | 780,100 | 32.00% |
野村証券 | 73,100 | 3.00% |
SMBC日興証券 | 73,100 | 3.00% |
東海東京証券 | 73,100 | 3.00% |
SBI証券 | 73,100 | 3.00% |
岡三証券 | 24,300 | 1.00% |
岩井コスモ証券 | 24,300 | 1.00% |
東洋証券 | 24,300 | 1.00% |
むさし証券 | 24,300 | 1.00% |
SBIグループのSBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、大和証券グループの大和コネクト証券、野村證券ルートでLINE証券、みずほ証券ルートのPayPay証券も、各証券が幹事に入っている場合は取り扱いを期待できます。
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日本ビジネスシステムズのIPOの当選のコツについては、以下で徹底解説しています。
SBI証券が幹事に入っている場合は、着実にSBIチャレンジポイントを貯めましょう。
参考まだ安全資産は定期預金と国債だけなの?IPOチャレンジポイントで確実にS級IPOをゲットできる
SBI証券でIPOの引受け部門で活動していたプロにインタビューして、貴重なお話を聞きました。以下にまとめています。
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岩井コスモ証券は、ネット抽選分は小口個人投資家に嬉しい完全公平抽選となっています。
SMBC日興証券のネット口座は小口個人投資家でもIPOが当選することがあります。口座開設をおすすめします。
マネックス証券は完全抽選で小口個人投資家でも当選する可能性がある証券会社です。
野村證券はIPOの取り扱いが多いのがメリットです。小口個人ですと当たりづらいですけれども、ポチポチ作業を許容できる場合は候補です。
郵政3社、JR九州などの大型株に関しては意外な程に当たりやすいです。
大和証券も厳正かつ公平な抽選サービスとなっており、小口投資家でも当選の可能性はあります。
大和証券グループのネット証券である「大和コネクト証券」だと、お手軽にIPOに参加可能です。
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<投資スタンス>
中立
(※強気・やや強気・中立・やや弱気・弱気の5段階)
- 強気:対面証券・ネット証券で全力申込
- やや強気:対面証券・ネット証券で申込(回数制限で回避することも)
- 中立:ネット証券、回数制限・S級銘柄の当落に影響がない対面証券では申込(大量獲得を狙える場合は妙味あり)
- やや弱気:ネット口座以外は原則回避(ただし、マイナス覚悟の勝負で申し込むことも) ※安全重視ならSBI証券のみ
- 弱気:SBI証券以外は回避(対面証券はバーター取引ならOK)