クラスJとはJAL国内線の座席グレードの種類で、普通席とファーストクラスの中間です。
料金(税込)は普通席+1,100円、2,200円、3,300円となっており、路線によって異なります。
法人ならJALオンライン(無料)に加入することで、クラスJの料金が無料になる時期もありました。
普通席よりもシートが広く上質であり、フライト中の時間を快適に過ごせます。ドリンクの種類が増えて附属設備も豪華です。JALクラスJの特徴について解説します。
公式サイトJALクラスJの詳細
目次
クラスJは普通席よりグレードが高い座席
クラスJとはJALが提供している国内線シートのひとつで、普通席よりも1つ上、ファーストクラスより1つ下であり、中間グレードの席です。
JAL国内線のクラスJはコストパフォーマンスが良好であり、最強と評価する人も多いシートです。
JALのクラスJの料金は、普通席よりも一律で+1,000円~3,000円(税抜)です。短距離でも長距離でも同じなので、フライト時間が長いほどメリットを長く受けられます。
国内線ではJALが3ランク。ANAは2ランクであり、JALの方が1つグレードが多くなっています。
航空会社 | シート種別 | ||
---|---|---|---|
JAL | 普通席 | クラスJ | ファーストクラス |
ANA | 普通席 | - | プレミアムクラス |
JALクラスJは普通席より高いのがデメリットですが、シート・飲み物・フライトマイル・FLY ON ポイントがグレードアップします。
普通席と比べてクラスJの座席数は設定が少なく(概ね3分の1~6分の1程度)、特にビジネス需要が大きい路線ではすぐに埋まってしまう傾向にあります。利用したい場合には早めに予約するのが無難です。
マイルでの特典航空券は普通席のみ!当日アップグレードは可能
国際線のビジネスクラスやプレエコとは異なり、国内線のクラスJはJALマイルで予約できません。
マイルで予約できる国内の特典航空券は普通席のみですが、空席がある場合は当日アップグレードが可能です。事前予約はできません。
料金は路線ごとによって異なっており、1,000円~3,000円(税抜)です。通常予約の場合と同様となっています。
料金例
- 羽田ー小松・中部、伊丹ー福岡など:+1,000円
- 羽田ー新千歳・伊丹・福岡、大阪ー那覇など:+2,000円
- 羽田ー那覇・石垣など:+3,000円
羽田⇔伊丹など人気路線は当日アップグレードの空席が無いことも多いのが難点です。
空席がある場合、チェックインカウンターの前に表示されていることや、アナウンスされることもあります。地方空港だとアナウンス対応が多いです。
普通席と比較したクラスJのメリットは上質のサービス・座席
JALのクラスJは普通席と比較して多くのメリットがあります。
主なメリット
- シートが上質
- 付属設備も充実
- ドリンクの種類が多い
- フライトマイルが+10%(FLY ON ポイントもUP)
広くて快適な上質シート
クラスJのメリットのうち、最大の特徴はシートピッチ(足元の広さ・幅、前席との間の空間の広さ)です。普通席に比べると座席間隔は国内ダントツに広くなっており、快適にフライトできます。
JAL・ANAの国内線の標準的なシートピッチは、普通席の場合は79cmです。ちなみにピーチ・ジェットスター等のLCCは71cm程度となっています。
クラスJのシートピッチは平均97cm(38インチ)程度となっており、普通席に比べて18cm、LCCと比較すると26cmの差です。
この差は大きくゆとりが存在しており、窓側に座っていても通路側に出やすい利点もあります。
足元の空間だけではなく、シートの幅もゆとりがあります。座席配置では、普通席に対してクラスJは1列あたりの席数が少なく、その分シートの横幅にゆとりがあります。
機材 | 1列あたり席数 | |
---|---|---|
普通席 | クラスJ | |
エアバスA350-900 | 3-3-3(9席) | 2-4-2(8席) |
ボーイング787-8 (788) | 3-3-3(9席) | 2-3-2(7席) |
ボーイング767-300ER | 2-3-2(7席) | 2-2-2(6席) |
小型便ではクラスJのシート数が1-2というケースもあり、1人でのフライトの場合、隣に誰もいない快適な空の旅を送れます。
クラスJの席は重厚感があり、イメージ的には社長の椅子のような雰囲気です。
SKY NEXT仕様機材では本革シートとなっており、肌触りの良い質感で快適に座れます。
A350の場合は背もたれ上部がワインレッドであり、JALらしさと落ち着き感があります。
リクライニングの仕組みもよく、腰部・背部へ無理なく体重の分布を図り、腰椎の負担を軽減するよう設計されています。普通席と比較して疲れにくく、くつろぎやすい点が特徴です。
実際にクラスJを何度も利用していますが、ゆとりがあって快適なフライトが可能となっています。
特に最前列席の場合、前の壁までの距離がさらに広くなるので、身長によっては足を伸ばしても届かない程ゆとりがあります。
付属設備も充実
席の大きさだけではなく、快適に過ごせる仕組みが満載です。
主なメリット
- レッグレスト
- ヘッドレスト
- 大きめのテーブル、カクテルトレイ
- USBポート・AC電源(一部機材)
- 角度・明るさ調整が可能なパーソナルリーディングライト(読書灯)
- ブランケット(特別対応期間中は提供なし)
- ハイスペックのイヤホン
足元が広いため、レッグレストは着実に役立つベネフィットです。好みの角度に調節して利用できます。
ヘッドレストは左右で頭を固定できるため、寝たい場合に便利です。なお、A350には普通席にもヘッドレストがあります。
収納スペースも充実しており、ジャケットフック、iPad等のタブレットや本を入れるのに便利な小物入れ、ホルダー・トレイなどがあります。
また、テーブルも普通席より大きいので、13.3インチのパソコン(横309mm)を広げても、飲み物をカップに置くことが可能。コーヒーをちびちび飲みながら作業したい場合などは特に便利です。
イヤホンも普通席と比較して格段にハイスペックとなります。ブランケットは感染予防対策期間中は提供されません。
エアバスA350では電源が足元、USBポートは画面下にあり、スマホやパソコンが充電できて助かります。
パーソナルライトもあって快適。A350は全座席にモニターが設置されており、クラスJのモニターは11.6インチです。タッチ操作、リモコン操作の両方に対応しています。
動画・マップ・機外の映像を見たり、音楽を聴くことが可能で風雅です。動画を停止するとコードが出てきて、次回搭乗時に利用することも可能です。
ドリンクの種類が多い時期あり
クラスJのメリットは席の質だけではありません。嬉しい無料ドリンクのラインナップが豊富になる時期もありました。
普通席の飲み物に加えて、野菜ジュースが選択可能でした(2023年3月末終了)。野菜ジュースの内容は定期的に入れ替わり、以前は上質な前田文男氏のオリジナル煎茶が提供されてた時期もありました。
なお、JAL CAFÉ LINESは「機内で飲める本当においしいコーヒー」がコンセプトで、日本が誇るコーヒーの匠である川島良彰氏の全面協力のもと、上質なコーヒーが提供されています。
レインフォレスト・アライアンス認証農園のコーヒー豆100%となっており、現在は全線で導入されています。
フライトボーナスマイルが+10%
JMBのマイル積算対象運賃でクラスJに搭乗すると、区間マイルの10%が加算されます。
代表的な運賃 | フライトマイル |
---|---|
普通運賃 往復割引 JALビジネスきっぷ | 100%→110% |
特便割引 先得割引 株主割引 乗継割引 おともdeマイル割引 | 75%→85% |
個人包括旅行割引運賃 | 50%→60% |
例えば羽田⇔沖縄の特便割引の場合、普通席の75%基本フライトマイル(738マイル)と比較すると、以下の通りにアップします
- JMB一般会員:836マイル
- JAL 普通カード:920マイル
- JAL CLUB-Aカード以上のJALカード:1,045マイル
- JGCカード:1,129マイル
ザクザクとJALマイルを獲得でき、特典航空券やe JALポイントに活用できます。
もちろんJALステータスに必要なFLY ON ポイントも増えますので、JGC修行やJGP修行でもクラスJは役立ちます。
ただし、マイル加算の対象外の運賃ではクラスJのフライトマイルUPも対象外となります。
対象外
- 特典航空券からの有償アップグレード
- 包括旅行割引運賃および団体割引運賃、代理店割引運賃などの特殊運賃(一部パッケージツアー)
国際線ビジネスクラスのシートに乗れることも
成田空港から伊丹・新千歳・中部セントレアに向かう路線では国際線機材が運航されることが多く、臨時便としてこれら以外の路線でも国際線機材が運航されることがあります。
国際線機材の便ではクラスJは国際線ビジネスクラスとなるので、ゴージャスなフルフラットシートでフライト可能。豪華絢爛な座席で快適な空の旅を楽しめます。
席照会で「772」「国際線仕様機材」と記載がある便だと、フルフラットシートの個室風ビジネスクラスにクラスJで搭乗できます。
フルフラットシートでなくても着実にゴージャスです。
デメリット
JALのクラスJには利点が多い反面、欠点も存在しています。
料金が普通席より高額
クラスJのデメリットは、原則として普通席+1,000円~3,000円の料金が発生する点です。空席状況によっては、差額が1,000円超になる便もあります。
人気路線では予約が困難
JALクラスJは大人気のシートとなっており、羽田-伊丹など人気路線では、日中の時間帯の安い運賃は、満席で埋まっている日が多い状況となっています。
一例として以下は朝からクラスJの先得割引・特便割引はすべて埋まっている日です。約1ヶ月先でもクラスJのお得な運賃を予約できないことが多々あります。
ラウンジは利用不可
クラスJにはサクララウンジ、ダイヤモンド・プレミアラウンジの利用特典はありません。
国内線ファーストクラスの場合は、最上級のダイヤモンド・プレミアラウンジを使えます。
JGCプレミア以上なら普通席最前列という選択肢あり
JALステータスのJGCプレミア、ダイヤモンド会員は、国内線・国際線の両方において、サファイア以下の会員が確保できない席を指定可能です。
クラスJやビジネスクラスの直後の座席(普通・エコノミーの最前列)、壁のすぐ後ろのバルクヘッド席などを指定できます。
国内線普通席の最前列は広くて快適ですので、クラスJの中間席より満足度が高いです。
とにかく前の席との間隔が広く、足を伸ばせるのが大きなメリットです。
身長171cmの私だと思いっきり足を伸ばしても前に届かないことも!
ただし、もちろんテーブルの広さ・シートの質・諸々の設備はクラスJの方が上質です。
また、クラスJでも最前列は中間席より広く、JGCプレミア以上なら座席指定できますので、よりエレガントなフライトが具現化します。
法人は無料でクラスJを利用できる時期あり
クラスJは普通席+1,000円以上の料金が発生するのが難点です。しかし、法人の場合は無料で利用する方法があります。
一部のビジネスカードには、JAL国内線出張手配サイト「JALオンライン」を利用できる特典があります。零細企業・1人会社でもOKです。
JALオンラインは、契約した法人の経営者・従業員が、24時間365日いつでもどこでも国内線の予約、発券が可能な法人向けのインターネット予約サービスです。
導入費・使用料・年会費などは一切かかりません。完全無料なのでメリットしかない制度です。
立替払い&精算の手間がないので、経理処理がスムーズというメリットもあります。
株主優待割引は使えませんが、個人用の通常サイトと同様に、先得割引・特便割引を使えるので実用性が良好です。
予約後はJMBカード・JALカードあるいは「eチケットお客さま控」の2次元バーコードを持って空港直行でOKです。
経理の手間が軽減して間接業務ないしバックオフィス・コストが削減できます。利用代金は法人クレジットカードで精算できるので、ポイントも貯まります。
JALオンラインでクラス Jを予約すると、クラスJ料金が無料となるキャンペーンを定期的に開催しています。
キャンペーン開催時は、なんと普通席と同じ価格でクラスJを利用できます!
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サクララウンジが利用できるキャンペーンも開催事例があります。
出張者にとって非常に重要なのはJALマイル・FLY ON ポイントが自分に付与されるか否かですが、ご安心ください!
JMBお得意様番号の入力欄があり、自分の番号を入れればJALマイルやFLY ON ポイントが積算されます。マイラーには助かる仕組みです。
JALオンラインの詳細、使い方については、以下で徹底的に解説しています。
JALオンラインを利用できる主なビジネスカードは下表のとおりです。
まとめ
JALのクラスJは普通席よりワンランク上の座席タイプで、メリット・デメリットがあります。
主なメリット
- 前の席との間隔が広く、横幅もゆとりあり
- シートの質がハイ・クオリティ
- 便利な附属設備
- フライトマイルが10%UP
- FOPも増加
主なデメリット
- 普通席より料金が1,000円以上高い
- 特典航空券では予約できない(当日アップグレードは可能)
- 人気があって安い運賃では空席がない便も多い
総合考慮すると長所が短所を上回っており、高い価値がある座席クラスだと考えます。
クラスJのシートは、普通席と比べて肘掛の幅、シートピッチ(前後の座席幅)、席の横幅が大きいのが特徴です。足元が広く、横幅にもゆとりがあります。
広いだけではなく座席の質も良好であり、疲れにくいイスとなっています。
クラスJの追加料金は路線ごとに異なります。基本的には羽田-那覇などの長距離は、快適なシートの利点が大きいですが、その分料金は上昇します。
早朝便で寝たい時、疲れている時、空の旅を快適に過ごしたい時などに、クラスJはおすすめです。
フライトマイルが+10%となり、FOPが増えるのも着実なメリットです。
当日アップグレードも可能となっており、空席待ちもできます。希望時はチェックインの際に手続きしましょう。
特に沖縄便などの長距離便、経費処理できるビジネスマンの需要が大きい路線では人気が高く、普通席よりも席が埋まる傾向にあります。
クラスJを利用すれば1,000円(税抜)以上の追加料金を支払うことで、普通席と比べて上質で広いシートを利用でき、普通席では提供されないドリンクを楽しむことが可能です。
公式サイトJALクラスJ オフィシャルページ
JALのクラスJのさらなる上位グレードは、国内線ファーストクラスです。
こちらの料金は普通席プラス8,000円と高額ですが、美味しい機内食、シャンパン・森伊蔵を含む飲み放題、ダイヤモンドプレミアラウンジ、マイル加算+50%などのメリットがあります。
JALを使う機会がある方には、JALカードがおすすめです。活用によってザクザクとマイルを貯められます。
JALカードは、ショッピングマイル、フライトボーナス、毎年初回搭乗ボーナス、アドオンマイルなど、カード利用でザクザクとJALマイルがたまる仕組みがあります。
「いつか行ってみたい」をJALカードで実現させることができます。しかも遅延が少ない最上級のフライトで行きたい場所へ行くことが可能です。
世代を超えて愛される傑出した航空系カード、マイルが貯まるクレジットカードであり、順風満帆・視界良好で新しい世界へ雄飛する機会を手に入れられます。
JALカードは普通カードでも2,000円(税抜)の年会費が発生しますけれども、「損して得取れ」の典型例であり、コスト以上に卓越したベネフィットを享受できます。
国際ブランドはJCB、VISA、Mastercard、American Express、Diners Clubの5大ブランドを網羅しています。JALカードの種類は下表のとおりです。
カード名 | 発行会社 | 国際ブランド | 独自機能 |
---|---|---|---|
JAL・JCBカード | JCB | JCB | |
JALカード OPクレジット | JCB、小田急カード | 小田急ポイント | |
JALカード Suica | JCB、ビューカード | Suica | |
JALカード DC (Visa/Mastercard) | 三菱UFJニコス | Visa Mastercard | |
JALカード TOKYU POINT ClubQ | 三菱UFJニコス、 東急カード | Visa Mastercard | TOKYU POINT |
JALアメックス | 三菱UFJニコス | Amex | |
JALダイナースカード | 三井住友トラストクラブ | Diners Club |
ショッピングマイル・プレミアムに加入すれば1%JALマイル還元、JALカード特約店なら2%還元となります。JAL旅行積立でもショッピングマイルを獲得できます。
ランクはJAL 普通カード、JAL CLUB-Aカード、JAL CLUB-Aゴールドカード、JALカード プラチナの4段階となっており、上位カードになると充実のベネフィットを享受できます。
アドオンマイルというJAL航空券が高還元になる仕組みもあり、JALアメックス CLUB-Aゴールドカードなら3%、JAカード プラチナなら4%還元となります。
また、フライトボーナスマイルもあり、搭乗ごとに普通カードは+10%、CLUB-Aカード以上は+25%のボーナスマイルを得られます。
おすすめのJALカード
- JALカードSuica CLUB-Aゴールドカード:メインカードとしてJALカードを活用する場合で年100万円以上使う方
- JALカード プラチナ:JALの搭乗頻度が多い方、定期的にJGCプレミア獲得のJGP修行を行う方
- JAL普通カード:フライトの頻度が多くない方
- JAL CLUB-Aカード:プラチナカードよりコストを抑えたい方、低コストでJGCカードを維持したい方
- JALアメックス CLUB-Aゴールドカード:JAL航空券3%・手荷物無料宅配に魅力を感じる方
私もJALカードをフル活用しており、旅行や出張の移動をお得で快適なものにすることが可能になっています。
JALカードはお得な入会キャンペーンが魅力的です。
JALカードはJCSI顧客満足度調査 クレジットカード部門で、「ロイヤルティ」「推奨意向」「知覚品質」で第1位を獲得したことがあるなど、客観的に高く評価されています。
キラリと光るエクセレントな特典が豊潤であり、人生がもっと楽しくなるクレジットカードです。
JALカードは大量のマイルを得られる入会キャンペーンも魅力的です。
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