日銀の異次元緩和、世界的デフレ圧力を背景に、住宅ローン金利が固定型・変動型ともに過去最大の低金利まで低下しました。
住宅ローンの借り換えで、人生でも最大級の大きな負担である住宅ローンの返済額を減らす最高にして最後のチャンスが到来した可能性があります。
住宅ローンの見直しの絶好の機会です。2024年9月の最新の状況をわかりやすく徹底的に解説します。
過去最低の住宅ローン金利
フラット35の金利は過去最低を更新しています。2015年1月の金利(融資比率9割以下、返済期間21年以上の場合)は1.47%と、史上初めて1.5%を割りました。フラット35Sなら、0.3%の金利引き下げで当初は1.17%となりました。
2015年1月の「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」によって、フラット35Sの金利引き下げ幅の拡大が決まり、補正予算成立後から実施されました。
当初の金利引き下げ幅が0.3%から0.6%に拡大されます。期限は2016年1月末迄で、2016年2月以降は0.3%の引き下げが適用されました。
2017年10月以降はフラット35Sの引き下げ幅が0.25%に縮小します。フラット35リノベは0.6%のままです。
2017年4月からはフラット35「子育て支援型」、フラット35「地域活性化型」が登場して、当初5年間の金利が0.25%引き下げられます。
子育て支援型/地域活性化型とフラット35Sは重複適用が可能であり、当初5年間は年0.5%(2017年9月までは0.55%)、6年~10年目は年0.25%(2017年9月までは0.3%)の引き下げを受けられます。
2016年1月29日には、日銀がマイナス金利を導入しました。住宅ローンの金利のさらなる低下が促進されました。
住信SBIネット銀行、auじぶん銀行は2016年2月に住宅ローンの金利を引き下げました。3月は更に低下しており、その後も低位安定しています。
フラット35以外の金融機関独自の住宅ローンも、競争で空前の低金利となっています。数年前に住宅ローンを組んだ場合は、借り換えで数百万円浮かすことができるケースもあります。
また、これから住宅ローンを組む場合は絶好の状況です。住宅ローンの金利は極限まで低下しています。
住信SBIネット銀行、ソニー銀行、楽天銀行、イオン銀行、SBI新生銀行などが低金利です。
過去の経緯を振り返ると、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行は、2016年3月から10年固定型で最も信用度が高い人に適用される優遇金利を過去最低の年0.8%としました。
三井住友信託銀行は年0.5%で、4行よりも更に低い空前の低金利です。2年固定の金利はなんと0.3%まで低下しています。空前の低金利です。
長期固定型住宅ローン「フラット35」は、返済期間35年以下(融資率9割以下)が年1.25%になり、2015年2月(1.37%)を下回って過去最低を更新しました。
ただし、2017年に入って長期金利の上昇に伴い、「フラット35」の金利上昇の傾向が出てきています。
借入期間21~35年(融資率9割以下)の1月の最低金利は年1.12%となり、2016年4月以来、9カ月ぶりの高水準となりました。
ここから先は金利が緩やかに上昇していく可能性もあります。極限まで金利が低下してボトムアウトしつつあり、まだ低位安定している2018年は、新規契約・借換のいずれも住宅ローンを締結する好機です。
2018年7月末の金融政策決定会合で、日銀が金利変動を容認する方針を示したことから、長期金利が上昇傾向にあり、足元では固定金利に借り換え申込みされるユーザーが増加しています。
住宅ローンを選ぶポイント
金利
住宅ローンを選ぶとき、まず考えることは、固定金利か変動金利か、金利水準が高いか低いかです。
金利の種類には、変動金利、当初固定金利型、全期固定金利型があります。
金利上昇のリスクをなくして、毎月の返済額を確定させたいなら、全期固定金利型が望ましいです。現在は空前の低金利ですので、全期間固定でも金利はさほど高くありません。
一定程度家計に余裕があって、金利が上昇して返済額が上がっても問題なさそうな場合で、日銀の政策金利は長い間0%近辺が続くため、将来的に金利が上昇しても全期間固定金利よりもトータルの支払いは低くなると予測する場合は、変動金利が適しています。
当初の一定期間の金利が固定される当初固定金利型の場合は、最初の金利が固定される期間を、2年・3年・5年・10年などから決めます。
少々コストは上がりますが、変動金利と固定金利を組み合わせたミックスローンもあります。以下に詳しくまとまっています。
変動金利と固定金利のシミュレーション
借入額3,000万円・返済期間35年・元利均等返済・ボーナス返済なしという条件で、変動金利と固定金利の違いをシミュレーションしてみます。
変動金利は0.775%・固定金利は1.56%で、変動金利は金利が全く変わらなかった場合と、5年毎に0.5%ずつ上昇していった場合でのシミュレーションです。
金利タイプ | 当初金利 | 毎月返済額 | 総返済額 |
---|---|---|---|
変動金利(金利不変) | 0.775% | 81,576円 | 約3,426万円 |
変動金利(5年毎に0.5%上昇) | 0.775% | 81,576~100,733円 | 約3,967万円 |
固定金利 | 1.560% | 92,739円 | 約3,895万円 |
変動金利の方が金利が低いため毎月返済額が低く、固定金利が高くなります。他方、変動金利が上昇していった場合は、結果として固定金利よりもトータルの支払額が高くなる可能性があります。
金利変動リスクをどう考えるかがポイントとなります。
事務手数料・ローン保証料
また、住宅ローンを組む金融機関によって、事務手数料・保証料・団体信用生命保険特約料が必要か否か、またいくら発生するかが異なります。
住宅ローンを選ぶ際は、金利だけではなく、これらも比較検討する必要があります。
事務手数料には、定額タイプと定率タイプがあります。保証料は、一括払いと、住宅ローン金利に0.2%程度上乗せして、毎月の返済と一緒に払うタイプがあります。
事務委託手数料・ローン保証料は主に以下3つのタイプが有ります。
- 事務手数料が高く、ローン保証料が無料
- 事務手数料は安く、ローン保証料が発生
- 事務手数料があり、ローン保証料が無料
1は住信SBIネット銀行などのネット銀行で多いタイプです。事務手数料が住宅ローン金額の2.2%(税込)と高い代わりに、ローン保証料は無料となっているタイプが多いです。このタイプは金利が安いことが多いです。
2は主に店舗型の銀行が多いです。 事務手数料は約3万円ですが、保証料が一括払いの場合は借入額の1~2%、分割払いの場合は0.2%程度の金利上乗せとなります。
3は事務手数料が約10万程度発生しますが、ローン保証料がかからないタイプです。ただし、金利が若干高めのことが多いです。
事務手数料は一度支払うと、もう戻ってきません。ローン保証料の場合は、繰り上げ返済で借入期間が短くなったら戻ってきます。
したがって、事務手数料とローン保証料の合計額と金利が同じ場合は、ローン保証料が多い方がお得です。
早く完済する場合は事務手数料が少ない方がお得であり、完済が遅い場合は金利が低い方がお得です。
ローン保証料は、一括前払いと金利上乗せの二種類があります。インフレ率が一定の場合は、完済期間が長い場合は一括前払いタイプの方がお得であり、完済期間が短い場合は金利上乗せタイプの方がお得です。
インフレ率が上昇していった場合は、支払いを先送りできることから、完済期間が長くても金利上乗せタイプの方がお得になることもあります。
団体信用生命保険特約料
フラット35の団体信用生命保険は、別途特約料が発生します。
また、がん・急性心筋梗塞・脳卒中にも対応した「3大疾病保障付団信」や、生活習慣病にまで保障範囲を広げた「7大疾病保障付団信」、「8大疾病保障付団信」などもあります。
保障範囲の広い団体信用生命保険に加入する場合は、住宅ローン金利が上乗せになったり、別途特約料が必要になるケースが多いです。
保障内容と支払う金額を比較することになります。銀行の住宅ローンとフラット35を比較する場合は、フラット35の方は特約料も込みの金額で比較しましょう。
なお、30代までの若年層だと、住宅金融支援機構が提供する「機構団信」よりも、民間の保険会社の収入保障保険の方が安くなる場合があります。
万が一の際には、住宅ローンの支払いが終わるまでの予定期間、住宅ローンの支払額と同じ保険金を毎月受けとれるように契約したら、団信と同じような補償を確保できます。
保険会社によって保険料は異なりますけれども、大まかな目安としては標準体の場合は、男性35歳以下、女性40歳以下なら、収入保障保険のほうが有利な傾向があります。
「非喫煙」「健康体」「非喫煙健康体」などに該当すれば、保険料が低下するので、40代でも民間の保険の方が有利になる場合があります。
住宅ローン借り換えのポイント
歴史上類まれな低金利が続く状況下、住宅ローンの借り換えのチャンスです。住宅ローンの借り換えのポイントは、諸々のコストを含めたトータルの支払額を比較することです。
借換えない場合の今後の総支払額と、借り換えた後の総支払額と事務手数料・保証料の差額・団信費用・収入印紙代・登録免許税・登記費用などのトータルコストを比較することになります。
一般的には金利差が1%以上あり、ローン残高が1000万円以上残っていて、残りの返済期間が10年以上あると、借り換えがお得と言われています。
2011年以前に住宅ローンを借りた場合は、2018年は借換えの大チャンスです。
住宅ローンは比較検討が重要
住宅ローンは人生の中でも最大級の支出となります。住宅ローンを上手く選ぶか否かで数百万円変わってくることもあります。
したがって、比較検討が極めて重要です。しかしながら、いくつもの金融機関の窓口を周るのは非常に手間がかかります。特に共働きだと厳しいです。
ではインターネットだ!となりますが、ネットを利用して住宅ローンの審査に申し込む場合、通常は100項目以上の入力を何度も繰り返す必要があるため、非常に手間がかかります。
しかし、住宅ローンの比較サイトだと、複数の金融機関を比較検討して申し込みが可能です。20分程度の入力時間で、数百万円の節約に成功することもあります。
2つの事例をご紹介します。
1.新規住宅購入時、住宅ローンの比較サービスを使ったことで、支払い総額を約365万円も削減!
29歳のフリーランス、赤木 剛憲さんはめでたく結婚して家を買うことにしました。奥さんは妊娠中、しばらくは自分が大黒柱として頑張る決意をしています。
家族で楽しく外食したり旅行もしたいので、住宅ローンは少しでもお得に組みたいと考えていました。
不動産会社の提携ローンでは、お借入れ金額3,000万円、金利0.775%、保証料0.2%、3大疾病特約0.3%で、総支払額は約3,720万円という提示でした。
もっと安くならないかなと住宅ローンを比較してみたら、金利0.650%、保証料ゼロ、8大疾病特約付きゼロで、総支払額は約3,355万円となりました!
365万円は、新車のBMW3シリーズまでもう少しという大金です。住宅ローン比較サービスを上手く使うと、これだけ節約できることもあります。
2. 住宅ローンの借り換えで約650万円の節約に成功
37歳のサラリーマン、牧 紳一さんは、数年前に家を買い、住宅ローンを組みました。最近、金利が下がっているみたいで見直すことにしました。
でも仕事で忙しく、借り換えをするにしても、どの金融機関に変更したらいいのか探すのが大変でした。なかなか手がつかない状況でした。
このまま先送りはダメだと思って、一括審査申込みで様々な金融機関のローンを比較検討することにしました。その結果、なんと約641万円も浮かすことが出来ました!
641万円といったらメルセデス・ベンツEクラスが買える値段です。これだけ浮かすことができたら最高ですよね。
住信SBIネット銀行の住宅ローンは、団信が8大疾病保障付きで金利の上乗せなしとなっています。
8大疾病保障付きの場合の変動金利は、業界最低水準です。8大疾病特約をつけたい場合は有力候補です。
2017年6月1日からは、8疾病以外の病気・ケガも保障対象となった「全疾病保障」へとパワーアップしました。
現在も8疾病保障込みで空前の低金利となっています。
住宅ローンを借換えすると、もれなく現金1万円等のキャンペーンが実施されていることもあります。返済額のシミュレーションをたったの3分で試算できますし、仮審査申込は15分で済みます。
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住信SBIネット銀行の住宅ローンは、SBIマネープラザというリアル店舗で対面で相談することもできます。
専門のスタッフがサポートしてくれるので、ネットでの申込に不安な方でも、安心して住宅ローンが組めます。対面で詳しい話を聞いて、疑問点が出たらその場で解消することができます。
8大疾病保障なしの場合の変動金利だと、イオン銀行の住宅ローンも有力候補です。
イオン銀行は完済までイオングループでのお買い物が毎日5%OFFとなる点が最大のメリットです。
1ヶ月に5万円イオンで使う場合は2,500円割引となります。年間だとなんと3万円です!
詳細は以下で徹底解説しています。
その他、ソニー銀行、楽天銀行、イオン銀行、SBI新生銀行の住宅ローンがハイ・クオリティーです。
最も人気が高い住宅ローンはメガバンクの三菱UFJ銀行です。日本における民間金融機関住宅ローン取扱残高が16年連続でNo.1となっています。
ネット専用の住宅ローンでは金利面でも競争力があります。
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変動金利と固定金利のどちらが望ましいかについては、以下で精緻に比較しています。
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