ユニー・ファミリーマートHDと伊藤忠商事が、フィンテック関連ビジネスの推進を目的に、新しい子会社の「UFI FUTECH」を発足しました。
ユニー、ファミリーマートなどのグループ各社に、電子マネー、ポイント、ID、クレジット等を含むフィンテック関連ビジネスの推進を図る予定です。
ファミリーマート、アピタ・ピアゴなどにTポイントやユニコに変わる新しい電子マネーや共通ポイント、共通アカウントを管理するID、新クレジットカードなどが導入される可能性があります。
「UFI FUTECH」は「UNY FamilyMart ITOCHU Future Technology」の略語であり、「ユーエフアイ フューテック」と読みます。
フィンテック関連ビジネスを推進する会社という位置づけの子会社となります。所在地は東京都豊島区東池袋3-1-3であり、クレディセゾンの近くとなっています。
電子マネー、ポイント、クレジットカード以外では、サービス事業、エンタテインメント事業、マーケティング・ソリューション事業も事業領域として掲げられています。
2017年9月1日(金)にファミリーマートの保有するファミマ・ドット・コムの全株式を、ユニー・ファミリーマート・ホールディングスに移管し、社名をUFI FUTECHに変更しました。
ユニー・ファミリーマートと伊藤忠商事は、UFI FUTECHを通じてフィンテック関連ビジネスを展開します。
イオンがWAON POINT、JR東日本がJRE POINT、東急がTOKYU POINT、阪急阪神がSポイント、JR九州がJRキューポを出すなど、全国各地で企業グループを統合する企業内共通ポイントの導入が活発化しています。
セブン&アイ ホールディングスも、セブン-イレブン、イトーヨーカドー、デニーズ、西武・そごうなどグループを網羅する共通ポイントの導入を検討していました。
※その後、頓挫してスマホアプリを利用したインセンティブ「セブンマイルプログラム」が導入
顧客ごとにグループ全体の利用状況を把握して、そのご利用状況に応じてポイントを付与するなどの取り組みを行う予定です。
例えば、グループでの年間利用額が50万円を超えたらボーナスポイントといった取り組みが可能になり、ロイヤルカスタマーの囲い込みが可能になりますね。
場合によっては外部業者にもポイントを開放して新ポイント加盟店を募り、他の加盟店でも使えるようになる可能性があるでしょう。
ファミリーマートの新ポイントが、Tポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、dポイントなどの共通ポイントや、nanacoポイント、リクルートポイント、LINEポイントなどのように一芸に秀でたポイントへと進化する可能性もあるかもしれません。
2018年にはファミリーマートがTポイントから脱退する可能性も浮上しています。
新しい電子マネーはサークルKサンクスやユニーで使われていたuniko(ユニコ)をベースに、ファミリーマート、その他企業でも使えるように進化させるのか、それとも一から新たなものを構築するのか注目です。
ユニコは現在ファミリーマートでも利用可能になっており、店舗数が全国的に多いファミマで使えて便利です。
また、ユニー・ファミマグループ内電子マネーにとどまるのか、その他でも使える電子マネーを目指すのかに注目です。
ドンキホーテとポイントや電子マネーの共通化も検討し、ドンキ以外の企業にも拡大していく方針です。
ドンキの電子マネーmajica(マジカ)、クレジットカード「majica donpen card」との一体化・統合も可能性としてはあるでしょう。
現状では普及率が高い電子マネーが複数あり、ここに食い込んでいくのは厳しい感がありますが、今後の展開を見守ります。
名前 | 特徴 |
---|---|
nanaco | 税金の支払でクレジットカードのポイントが得られてお得 |
楽天Edy | 日本最大級の加盟店。チャージと利用でポイント二重取り可 |
WAON、JMB WAON | イオンで20日・30日は5%OFF。その他も多様な特典 |
Suica | 全国の電車や駅ナカ等のお買い物で利用可能。JRE POINTも獲得可 |
モバイルSuica | おサイフケータイで使えるSuica。エクスプレス予約も利用可 派生サービスのGoogle PayのSuica、Apple PayのSuicaも |
PASMO | 全国の電車や駅ナカ等のお買い物で利用可能 |
モバイルPASMO | おサイフケータイで使えるPASMO |
Tマネー | TSUTAYA・ファミリーマート・東武ストア等で利用可能。還元率0.2% |
現在はユニーファミマHD傘下にはポケットカード、UCSカードがあります。ポケットカードはユニー・ファミマと伊藤忠がTOBを行なって完全小会社する予定です。
ポケットカードはファミマTカードの他、TSUTAYAでカード提示だけで特別な高還元となるクレジットカードを発行しています。
ファミマTカードは、かつてファミリーマートでお得になるクレジットカードの筆頭で、Tポイントがお得に貯まるクレジットカードでした。
しかし、2019年6月~7月にかけて、相次いでポイント3倍のカードの日・ファミランク等の特典が終了して妙味はなくなりました。
今後は各共通ポイントと、別のクレジットカード・Pay・クオカード等の組み合わせがお得です。
また、1.5%の高還元クレジットカード、1%の自動キャッシュバックのカードなど、エッジが効いているP-oneカードシリーズを発行しています。
UCSカードはアピタ・ピアゴでお得なUCSカードを発行しています。ゴールドカードもあります。
マイメロディファンに嬉しいマイメロデザインや、中日ドラゴンズファンにとって魅力があるベネフィットが付帯しているドアラデザインのカードもあります。
ポケットカード、UCSカードはいずれもApple Payを利用可能です。
三菱UFJニコス、クレディセゾンのように、このようなカード会社を今後は統合していく方向なのかもしれません。そして新しいクレジットカードを出す可能性があります。
あるいは三井住友カードとセディナ、三井住友トラストクラブと三井住友トラストカードのように、同一グループ内に複数のカード会社を存続させる可能性もあります。
また、現在ファミリーマートで取扱があるTポイント、JALカード決済でマイル2倍のJALカード特約店の継続の有無も関心が高い領域です。
これらはそのままで新しくグループの共通ポイント・電子マネー・クレカを導入するにとどめるのか、外部企業との提携も見直して独自路線に舵を切るのか。
ユニー・ファミリーマート、伊藤忠の電子マネー、ポイント、ID、クレジット等を含むフィンテック関連ビジネスで、今後どのような展開があるのかに注目です。
現時点では既存のTポイントとは別に、自社ポイントと電子マネーを開発する方向となっています。
2018年12月からは、幅広いバーコード決済に対応して、より一層ファミマでの支払いが便利になりました。
その他、コンビニでお得なクレジットカードについては、以下で徹底的に解説しています。