シーティーエス (4345)が立会外分売を行います。実施の目的は「当社株式の分布状況の改善及び流動性向上を図るため」です。申込株式数の上限は、1人につきたったの200株となっています。株主数を増やしたい意図が明瞭です。
シーティーエスは東証2部上場企業です。東証一部昇格要件のうち、株主数などの流動性要件がギリギリです。昨年も立会外分売を行っており、分割も実施しています。東証二部に続いて東証一部昇格を狙っている気配があります。
分売予定期間は、3月18日(水)~3月20日(金)です。
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シーティーエス の概況
シーティーエスは、測量計測機器のレンタル、建設現場事務所用ユニットハウスのレンタル、道路標示・標識ならびに環境・景観分野の工事施工、建設業・レンタル業の顧客の経営基幹システムの提案などを展開しています。
近年では、低価格で利用可能なカラー複合機のレンタルや、国土交通省が推奨している「建設ICT」分野に関連したサービスの提供など、建設業界のIT化をサポートするシステムソリューションの提案に注力しています。
どうでも話ですが、英語のCTSはカリスマ投資家のCIS氏と一文字違いですね。
売上高・利益
売上高は美しい右肩上がりです。営業利益・経常利益・純利益・1株利益(EPS)は2011年3月期以降は右肩上がりです。
配当は業績に忠実に小刻みに動かすタイプの企業であり、記念配当を除くと配当性向は概ね35%を目処にしています。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | EPS | 1株配当 | 配当性向 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2010/03(実) | 3,457 | 391 | 392 | 222 | 20.5 | 7.6 | 37% |
2011/03(実) | 3,571 | 357 | 355 | 200 | 18.4 | 19.5 | 106% |
2012/03(実) | 3,876 | 449 | 439 | 262 | 24.4 | 8.8 | 36% |
2013/03(実) | 4,477 | 609 | 584 | 349 | 32.5 | 11.3 | 35% |
2014/03(実) | 5,475 | 816 | 785 | 489 | 45.6 | 15.5 | 34% |
2015/03(予) | 6,100 | 960 | 925 | 589 | 54.8 | 19.0 | 35% |
キャッシュ・フロー
営業CFは常に純利益を大きく上回っています。一般論としてはわかりやすく安心感があります。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | フリーCF |
---|---|---|---|---|
2010/03(実) | 613 | -40 | -247 | 573 |
2011/03(実) | 378 | -27 | -276 | 351 |
2012/03(実) | 632 | -114 | -469 | 518 |
2013/03(実) | 841 | -58 | -396 | 783 |
2014/03(実) | 730 | -132 | -539 | 598 |
利益率・CFマージン・ROE
マージンは日本企業としては高めです。純利益率は10%近く、ROEは20%近くまで上昇しています。
最新のROE(19.6%)を分解すると、財務レバレッジ(総資産÷自己資本)2.10倍、総資産回転率1.04回、純利益率8.93%です。
財務レバレッジは若干低めであり、資産から売上を作る回転率(資産効率)は高めで、売上から利益を作る利益率も高めです。
シーティーエスのROEは良い高ROEです。
決算期 | 経常利益率 | 純利益率 | CFマージン | ROE |
---|---|---|---|---|
2010/03(実) | 11.3% | 6.4% | 17.7% | 12.0% |
2011/03(実) | 9.9% | 5.6% | 10.6% | 10.1% |
2012/03(実) | 11.3% | 6.8% | 16.3% | 12.8% |
2013/03(実) | 13.0% | 7.8% | 18.8% | 16.0% |
2014/03(実) | 14.3% | 8.9% | 13.3% | 19.6% |
2015/03(予) | 15.2% | 9.7% | - | - |
指標
予想配当利回りは2.35%(配当性向35%)です。株主優待は行っていません。
PBR2.92倍、予想PER14.72倍、自己資本比率47.7%です。有利子負債は0円、現金等は13.8億円、営業CFは7.3億円です。
シーティーエスは東証一部昇格候補一覧に挙げていました。100株だけ保有しています。分売で少し追加することを検討します。
シーティーエスは実際にその後、東証一部に昇格しました。