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内閣支持率が急落!株価との驚くべき関係の真実

投稿日: 資産運用の考え方 株式

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夕凪さんの日本証券新聞のコラムで、「日本では内閣支持率が40%を超えていると株価にプラスに働く傾向がある」という内容が掲載されていました。

とても興味深い内容でした。ここに来て内閣支持率が急落して30%台になっており、この傾向について考えてみました。


1998年4月から2015年6月までの約17年間のデータ(NHKの政治意識月例調査)では、内閣支持率と株価に緩やかな相関関係があります。

NHKの政治意識月例調査の7月は10~12日に行っていたことから支持率が41%とまだ40%を超えていましたが、ここ最近の共同通信等の世論調査では30%台となっており、来月には30%台に低下する可能性があります。

たっぷりと株式を保有している状況ですので、気になる内容でした。内閣支持率と株価の緩やかな相関関係において、因果関係は2つの向きがありえます。

  • 内閣支持率が高い(低い)→株価が堅調な傾向(軟調な傾向)
  • 株価が堅調な傾向(軟調な傾向)→内閣支持率が高い(低い)

前者だったら、内閣支持率を見てウエイトを変えればOKです。後者だとそう単純にはいきません。

政治的な価値観が合うことからその時々の内閣を無条件に支持する方々、逆に絶対に支持しない方々が一定数いらっしゃいます。

ただ、選挙結果は揺れ動いていることから、数多くの人々は強い拘りはなく中間的であり、その時々の諸々のファクターを考慮して支持することもあればしないこともある方が多いと思います。

内閣に期待することや選挙で重視した課題は、調査機関によって結果はまちまちですが、上位に来るのは、景気、雇用対策、社会保障、経済政策、エネルギー政策、消費税といった経済的事項がほとんどです。

外交、安全保障、憲法改正、教育といった政治的事項は重視されていない傾向があります。

したがって、内閣支持率が高い状況は、景気が良好かあるいは将来に期待が持てる状況であり、経済的事項が上手く行っている状況が多いと思います。こういう状況では自然に株価も上がります。

また、日本の非富裕層はイメージとは違って、意外に株式・投資信託・ETF・REITといったリスク性資産の保有割合が高いです。

下表は家計の純資産別の株式保有のウエイトです。少々古いですが、2004年のデータになります。

  日本 米国
上位5%の超富裕層 48.7% 79.1%
上位5~10%の富裕層 13.6% 10.1%
上位10~50% 28.8% 10.3%
下位50% 9.0% 0.6%

ここで注目すべきなのは、下位50%・上位10~50%の層の株式保有のウエイトが国民全体に占める割合は、米国よりも日本の方が圧倒的に高いことです。

米国はビル・ゲイツやザッカーバーグといったギガ富裕層に株式が集中しているのに対して、日本は相対的に国民が分散して株式を保有しています。

つまり、日本の家計は米国の家計よりも、特定の少数に株式保有が集中しているのではなく、幅広い国民がそこそこのウエイトで株式を保有していることになります。

「ソース・俺」になってしまいますけれども、わりと自分の周囲の若年層には、将来の資産形成のために投資をするという人が多いです。

この状況からは、株価が高いと自分の資産が増加して気分がよくなる人が多く、内閣へのロイヤリティも上がる人が多いと思います。逆に株価が低迷すると自分の資産が目減りして気分が悪くなり、内閣への支持が低下する人が多い気がします。

以上のことから、内閣支持率と株価の緩やかな相関関係における因果の向きは、「経済が良好 or 将来への期待が高い→株価が堅調→内閣支持率が堅調」の方かなと個人的には思います。

今回の内閣支持率の急落は安保法制が最大の要因であり、経済の悪化ではありません。したがって、今回に限っては、内閣支持率下落→株価低迷という図式にはならないようなイメージを抱いています。

ただし、緩やかな相関はあるので警戒は怠れません。政局が不安定な局面は、不透明感を嫌う株式市場にとって望ましくない場合もあります。引き続き内閣支持率には注目していきます。

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