Apple Payはクレジットカード・プリペイドカードの国際ブランドのうち、JCB、Mastercard、アメックスが便利に使えます。
ダイナースクラブは機能面で制約があり、WalletアプリでのSuica、その他アプリ・インターネット・コンタクトレス決済ができません。Suicaアプリ内でのチャージは可能です。
Apple Payをお買い物とSuicaにフル活用するならば、Visa、Mastercard、JCB、アメックスのどれかの国際ブランドのクレジットカードが必須です。
QUICPayもしくはiD、タッチ決済、オンライン決済、Walletアプリ内でのSuicaチャージをフル活用できます(Visaは2021年5月11日から対応)
ただし、モバイルSuicaへのチャージでポイントが貯まらないクレジットカードは、Apple PayのSuicaチャージでもポイントが貯まりません。
「Suicaが使えるけど、ポイント・マイル・キャッシュバック等は対象外で1円も得しない」という事態にも注意する必要があります。
国際ブランドごとのApple Payで使える機能についてまとめます。
目次
国際ブランドごとに使える機能
どのクレジットカード国際ブランドも、共通の特徴としてQUICPayもしくはiDのどちらか片方を使えます。
QUICPay or iD
カード発行会社によって、QUICPayになるカードと「iD」を使えるカードに分かれています。
一例としてJCB発行カード・アメックス・ダイナースクラブをApple Payに登録すると、QUICPayとして割り当てられて、全国のQUICPay、QUICPay+(クイックペイプラス)加盟店でお買い物できます。
三井住友カード、イオンカード、dカード、セディナカード、ライフカードなどはiDとなります。
QUICPayとiDの違いは以下で比較しています。
Walletアプリ内のSuicaチャージ
Visa・Mastercard・JCB・アメックスブランドの場合、店舗でのお買い物だけではなく、Apple PayのWalletアプリ内のSuicaチャージに利用することも可能です。
チャージ・Suica定期券以外の機能に関しても、原則としておサイフケータイのモバイルSuicaと同等の機能が、iPhoneのApple Payに備わっています。
Suicaグリーン券や、東海道・山陽新幹線向けのチケットレスサービス「エクスプレス予約」も利用可能。AndroidのモバイルSuicaと同様に、Apple Payで東海道新幹線に乗ることもできます。
Suicaオートチャージ
ビューカードなら便利なSuicaオートチャージも可能になります。
Apple PayでSuica機能をフル活用するためには、ビューカードがマスト・アイテムです。
代表的なビューカード
カード名 | 年会費(税抜) | 一般加盟店 | Suicaチャージ | 備考 |
---|---|---|---|---|
ビックカメラSuicaカード | 477円 (年1度の利用で無料) | 1.0% | 1.5% | ビックカメラでSuica払いならポイント二重取り |
「ビュー・スイカ」カード | 477円 | 0.5% | 1.5% | 定期券一体型。家族カードあり |
JRE CARD | 477円 | 0.5% | 1.5% | アトレ等のJRE CARD優待店で約3.5%還元 |
ルミネカード | 953円 | 0.5% | 1.5% | ルミネで5-10%OFF |
ビューゴールドプラスカード | 10,000円 | 0.5% | 1.5% | 年1回のプレゼント・東京駅ラウンジ等の特典 |
大人の休日倶楽部ミドルカード | 2,386円 | 0.5% | 1.5% | 大人の休日倶楽部パス、JR東日本線・JR北海道線5%OFF等 |
大人の休日倶楽部 ジパングカード | 3,968円 (夫婦会員6,780円) | 0.5% | 1.5% | 大人の休日倶楽部パス、JR東日本線・JR北海道線30%OFF等 |
JALカードSuica | 2,000円 | 0.5-2% | 0.5-1% (マイル) | JRE POINTをJALマイルに移行可 JALカード特約店は2倍 |
JALカードSuica CLUB-Aカード | 10,000円 | 0.5-2% | 0.5-1% (マイル) | JAL CLUB-Aカード特典 |
JALカードSuica CLUB-A ゴールドカード | 19,000円 | 0.5-2% | 0.5-1% (マイル) | ビューゴールドプラスカード特典 JAL CLUB-Aカード特典 |
「ビュー・スイカ」リボカード | 無料 | 0.5% | 1.5% | リボ払い専用カード |
ビューカードの中でおすすめなのは、年会費が年1回の利用で無料、基本還元率1%、Suicaチャージ・JR東日本の定期券やきっぷ等の購入は1.5%還元のビックカメラSuicaカードです。
クレジットカード界のレジェンドであり、キャッシュレス決済のカリスマ・菊地崇仁さんも、ビックカメラSuicaカードがSuicaチャージにおすすめとおっしゃっていました。
クレジットカードのレジェンドがプライベートでも保有するのがビックカメラSuicaカードです!
活用すると家計改善に大活躍してくれるクレジットカードであり、大量のポイントが得られるお得な入会キャンペーンも魅力的です。
その他のビューカードでは、アトレ等のJRE CARD優待店・ルミネで3.5%還元のJRE CARD、ボーナスポイントのビュースイカカードも魅力的です。
アプリやインターネットでの決済
Visa・Mastercard・JCB・アメックスをApple Payに登録すると、アプリやオンラインショッピングの支払いにもApple Payを利用できます。
支払い画面でApple Payでの支払いを選択すると、自動的にApple Payに登録しているクレジットカードに請求が上がります。
他方、ダイナースクラブカードは、アプリでの決済(WalletアプリでのSuicaチャージ含む)、インターネットでの支払いには使えません
ネット・アプリは不要という方が多いでしょうが、Walletアプリ内でのSuicaチャージに使えないのはダイナースクラブの大きなデメリットです。
ただし、JR東日本が出しているiPhone用の「Suica」アプリの会員登録時にダイナースクラブカードを登録して、Suicaアプリ内のチャージ画面で「クレジットカード」を選択するとチャージが可能です。
Apple PayのWalletアプリでSuicaチャージしたい場合は、JCB・Mastercardの対応カード、セゾン・アメックス等のアメックスカードが必要となります。
コンタクトレス決済(タッチ決済)
Mastercard・JCB・アメックスは、Apple Payにクレジットカードを登録すると、各国際ブランドのコンタクトレス決済も使えるのが原則です。
Visaのクレジットカードも、三井住友カード、ANA VISAカード、楽天カード、ドコモのクレジットカード(dカード・dカードGOLD)、エムアイカード、セゾンカード、ジャックス、アプラス、セディナカード等は利用可能です。
- Visa:Visaのタッチ決済
- マスターカード:Mastercardタッチ決済
- JCB:JCBコンタクトレス
- アメックス:American Express Contactless
特に便利なのはVisaのタッチ決済、Mastercardタッチ決済です。
シンガポールの地下鉄・バス、台湾の鉄道などに、日本のMastercardを登録したApple Payで乗車できます。
他方、ダイナースクラブのコンタクトレス決済は利用できません。
Suicaチャージはポイント付与対象であるか否かが重要
どの国際ブランドのクレジットカードも、SuicaアプリならApple PayのSuicaにチャージできます。
Visa・Mastercard・JCB・アメックス・ダイナースの全国際ブランドが利用可能です。
しかし、ポイント・マイル・キャッシュバック等の還元対象外となるカードも目立ちます。
例えば、三井住友カード、プロパーカードのJCBオリジナルシリーズ、アメックス発行カード、ダイナースは対象外です。
三井住友カード・アメックス発行カードは、Suicaチャージだけではなく、定期券やSuicaグリーン券の購入も対象外となります。
せっかくApple PayのSuicaでキャッシュレス決済を使っても、1円も得しないのであればメリットは著しく減退します。
できる限りポイント対象のクレジットカードでApple PayのSuicaにチャージしましょう。
Apple PayのSuicaでお得になるクレジットカードについては、以下で徹底解説しています。
国際ブランドごとのおすすめクレジットカード
以下ではApple Payに利用するクレジットカードで、国際ブランドごとにおすすめカードを厳選してご紹介します。
Visa・Mastercard・JCB
Visa・Mastercard・JCBブランドのカードでは、ビューカードがおすすめです。Suicaチャージが1.5%還元で、オートチャージも可能である点にエッジ・優位性があります。
お得な入会キャンペーンも魅力的です。
Visaの雄である三井住友カード、JCBのプロパーカードであるJCBオリジナルシリーズは、Suicaチャージがポイント付与対象外なのが欠点です。
プリペイドカードなら、ポイント二重取りが可能なKyash Visaカードがおすすめです。一部クレジットカードでKyashにチャージすると、ポイント二重取りができるのがメリットです。
その他、dカード プリペイドはdポイントを利用できるので、間接的にdポイントを使ってApple PayのSuicaにチャージできるのが利点です。
アメックス
アメリカン・エキスプレスブランドのセゾンカード「セゾン・アメックス」は、QUICPayでのお買い物、Apple PayでのSuica利用が可能です。
日本でアメリカン・エキスプレスが発行しているプロパーのAmexも利用可能です(アメックスのApple Pay対応)。
しかし、アメックスのプロパーカードはApple PayのSuica利用が完全にポイント付与対象外です。
したがって、Apple Payに使うクレジットカードとしては、アメックスブランドの場合はセゾンアメックスがおすすめです。
セゾンアメックスも入会キャンペーンがお得です。
実際にセゾンカードを活用したところ、多様でお得な特典を享受でき、家計が大助かりでした。
ダイナースクラブカード
ダイナースクラブでApple Payを使う場合、プロパーの「ダイナースクラブカード」、ダイナースプレミアムがおすすめです。
Mastercardのサブカードを無料で発行でき、そちらだとSuicaチャージがポイント付与対象だからです。
- ダイナースクラブカード:ダイナースクラブ コンパニオンカード
- ダイナースクラブ プレミアムカード:ダイナースクラブ プレミアムコンパニオンカード
それぞれTRUST CLUB プラチナマスターカード、TRUST CLUB ワールドエリートカードとほぼ同じハイクオリティー・サブカードです。
その他のダイナースクラブはQUICPay決済ではポイントを得られますが、Suicaチャージは0%となってしまいます。
まとめ
Apple Payには、Visa、Mastercard、JCB、アメックス、ダイナースクラブの五大国際ブランドのクレジットカードを利用できます。
いずれもQUICPayかiDでの決済、SuicaアプリでのSuicaチャージが可能です。
違いがあるのはアプリでの決済(WalletアプリでのSuicaチャージ含む)、インターネットでの支払い、コンタクトレス決済に使えるか否かです。
アプリ・ネット・コンタクトレス決済のApple Pay対応
- JCB、Visa、Mastercard、アメックス:対応
- ダイナースクラブ:非対応
還元の側面では、QUICPayかiDでの支払い、コンタクトレス決済は、どのクレジットカードでもポイント・マイル等の還元となるのが原則です。
Suicaチャージに関しては、還元対象となるカードとならないカードで分かれています。
おすすめは年1回の利用で年会費が無料となり、還元率もQUICPay利用分は1%・Suicaチャージは1.5%のビックカメラSuicaカードです。
Apple Payの具体的な使い方、仕組み、メリデメについては、以下で徹底解説しています。Apple PayにPontaも搭載できるようになり、より一層便利になりました。
Apple Payが使えるクレジットカードについては、以下で徹底的に比較しています。
その中でおすすめ
アップルペイのWalletアプリには、一部デビットカードも登録することが可能です。
iPhone X以降ではホームボタンの廃止に伴い、Face IDでの顔認証でApple Payの認証も行うことになりました。ただし、Suica払いの際はこれまで通り認証は不要でかざすだけでOKです。
Face IDによる顔認証が導入されたApple Payの使い方、注意点、感想については以下にまとめています。
iPhoneの機種変更の際、Apple Payの設定を移行する方法については以下で解説しています。