ANA PayはANAホールディングスとJCBが提携して運営しているモバイル決済サービスです。
JCBブランドのクレジットカード、デビットカードからチャージでき、残高の範囲内で加盟店の支払いに使えます。
QR/バーコード決済の方式であり、ANAマイレージクラブ アプリから、ANA Payの画面を表示させて支払う方式です。
ANA JCBカードがあればマイル二重取りが可能であり、お得なキャンペーンを開催しているのがメリットです。
また、日本経済新聞の報道では、今後ANA PayやANAカードでプレミアムポイントを獲得でき、ANA上級会員を目指す上でキャッシュレス決済が役立つ制度が検討されています。
ANA Payのメリット、デメリット、お得な使い方について解説します。
年会費は無料
ANA Payの入会金・年会費は無料で、その他の維持コストもありません。完全無料で利用可能です。
ANA Payのコスト | 費用 |
---|---|
入会金・加入手数料 | 無料 |
年会費 | 無料 |
データ維持費・事務手数料など | 無料 |
チャージ手数料 | 無料 |
更新手数料 | 無料 (有効期限なし) |
解約手数料・中途解約違約金 | 無料 |
再インストール手数料 | 無料 |
利用にあたっては、iPhoneもしくはAndroidスマホが必要であり、またインターネットにつながっている必要があります。
スマートフォンの購入費用、インターネットの費用(モバイル通信の場合)は自己負担です。iPhoneとAndroidの比較は以下で解説しています。
Wi-Fi環境下でも利用可能です。なお、公衆無線LANは同一ネットワーク内からの盗聴(中間者攻撃)などのリスクがあり、セキュリティ面で問題があるため、VPNソフトを使うのが無難・安全です。
ANA Payのメリット
ANA PayはANAマイルを獲得できる仕組みが豊富であり、トラベルに役立つのが利点です。
基本0.5%マイル還元
ANA Payを利用すると、200円(税込)の支払いごとに1マイルを獲得できます。ANAマイル還元率は0.5%です。
マイルは価値にレバレッジがかかるのが魅力的です。特典航空券へ交換すると、1ポイントの価値が数円に昇華します。
国内線特典航空券で利用すると1マイルの価値が1.5円~2円程度、国際線のビジネスクラスだと1マイル2.5~6円程度、ファーストクラスなら7~16円程度に跳ね上がります。
マイルの価値については諸説がありますが、通説に則り1マイルの価値を2円と考えると、実質還元率は1.0%となります。
JCBブランドのクレジットカード、デビットカードからチャージできます(おすすめのJCBカード)。
ただし、Oki Dokiポイントは付与対象外なので、JCBオリジナルシリーズからのチャージだとポイントを得られません。また、JCBプリペイドカードからのチャージは不可能です。
ANAカードを持っていない場合は、JCBブランドの楽天カード・ヤフーカード・ビックカメラSuicaカード・イオンカード等を使いましょう。
ポイント対象外となるまでは、ANA Payへのチャージでポイントを得られる可能性があります。
なお、ANA JCB プリペイドカードへのチャージも楽天カード・ヤフーカードはポイント対象で、JCB加盟店なら原則としてどこでも使えるので、ANA Payより格段に便利です。
ANA Payマイルプラス加盟店では1%以上
ANA FESTA、はるまやグループ、てもみん等のANA Payマイルプラス加盟店でお買いものすると、更にボーナスマイルが付与されます。
店舗名 | 通常マイル | ボーナス | 合計 |
---|---|---|---|
ANA FESTA | 0.5% | 0.5% | 1.0% |
はるやま Perfect Suit Factory(P.S.FA) 大きいサイズの店 フォーエル HAL SUIT | 0.5% | 0.5% | 1.0% |
てもみん | 0.5% | 1.0% | 1.5% |
なお、これらの店舗はANAカードマイルプラス加盟店でもあるので、ANAカード決済と比較した強みはありません。
ANAマイル二重取りで最大1.6%還元
ANA JCBカードでANA Payにチャージすると、チャージ時と決済時の両シーンでANAマイルを得られます。
マイル二重取りが可能であり、イパン加盟店では最大で基本1.6%還元となります。
カード名 | チャージ時 | 利用時 | 合計 |
---|---|---|---|
ANA JCB 一般カード | 0.1% | 0.5% | 0.6% |
ANA To Me CARD PASMO JCB | 0.1% | 0.5% | 0.6% |
ANA JCBカード(学生用) | 0.1% | 0.5% | 0.6% |
ANA JCB ワイドカード | 0.1% | 0.5% | 0.6% |
ANA JCB ワイドゴールドカード | 0.6% | 0.5% | 1.1% |
ANA JCBカード プレミアム | 1.1% | 0.5% | 1.6% |
ANA Payマイルプラス加盟店では+0.5%となり、プレミアムカード2.1%、ワイドゴールドカード1.6%、その他1.1%です。
ゴールドカード以上の場合、一般加盟店ではクレジット決済の基本還元率を上回るので、利用する価値が生じます。
また、ワイドカード以下でも、10マイルコースではなく5マイルコースの場合、カード決済よりも高還元となります。
ただし、ANAカードマイルプラス加盟店ではANAカード決済の方がお得になる場合がある点に注意が必要です。
お得なキャンペーン
2020年12月10日10:00~2021年2月28日23:59の期間中、「ANA Pay デビューキャンペーン」が開催されています。
初めてANA Payに会員登録し、キャンペーンにエントリーすると500ボーナスANAマイルを得られます!
また、この期間中はANA Payの利用で2倍のマイルが貯まります。通常200円につき1マイル→2マイルです。こちらのエントリーは不要で、上限は2,500マイルとなります。
ANAプレミアムメンバーステイタス獲得チャレンジに役立つ
「ANAプレミアムメンバーステイタス獲得チャレンジ」では、プレミアムポイント以外にANA上級会員を目指せる手段の構築が検討されています。
航空機への搭乗に加えて、ANAマイレージクラブサービス利用、ANA PayやANAカードの利用額なども上級会員資格獲得の基準となります。
従来通りプレミアムポイントだけでもANAステータスやSFCを得られますし、決済サービスの利用なども組み合わせればフライトだけの時よりも、低いプレミアムポイントで上級会員になれます。
ANA Payを活用すれば、SFC修行も楽になります。
機種変更時の手続きが簡便
おサイフケータイが面倒なのは、機種変更時のデータ移行です。
特に事前にチャージするプリペイド式の電子マネーの場合は、データ移行を忘れて残高がパーになる事態を避ける必要が生じます。
Apple Payはこの点が上手く工夫されていて、機種変更時も自動的に前に使っていたクレジットカードを一気に登録できます。
また、クレジットカードを再びカメラで読み込ませて、メッセージ等で本人認証するだけでOKと簡便です。
ANA Payもデータ移行の手間が小さく、機種変更後の新しいスマホにて、同じANAマイレージクラブ会員情報でログインするだけで使えるようになります。
煩わしい小銭・紙幣の管理が不要に
お買い物や飲食代金などの決済を行うと、支払額773円といった端数になることが多いです。
そういう時に千円札で支払うと、小銭が山のように出てお財布が重くなってしまいます。したがって、できる限り手持ちの小銭をうまく組み合わせて、お釣りが出ないようにしますよね。
しかし、小銭をいちいち探すのは手間がかかるし、時間もかかります。混んでいる時だと無言のプレッシャーを感じることもあります。
また、現金で支払いをしていると、どんどんお財布の中のお金が減っていくので、定期的にATMでおろして補充する必要が生じます。
ATMが混んでなければいいのですが、お昼や夕方などの時間帯は長蛇の列になっていることも多いです。
日常の支払いをANA Payのようなキャッシュレス決済サービス払いにすると、財布の中の現金はあまり減らないので、ATMを使う頻度は減少します。いちいちATMに並んでおろす時間と手間が省けます。
意義に乏しい無駄な時間と手間を省いて、その時間を好きなことや楽しいことに使って、人生を楽しむことができます!
スキミング等のリスクが低減
ANA Payの場合は店員さんにクレジットカードを渡す必要がありません。クレジットカードの情報も店舗には渡りません。
したがって、クレカをスキミングされたり、カード情報を写真撮影されて不正利用されるリスクがなくなります。
デメリット
ANA Payには長所が多い反面、短所も存在しています。
使える店が少ない
ANA Payが使えるお店は、独自のANA Pay加盟店、Smart Code加盟店です。
対応の主な加盟店
ANA FESTA、ローソン、ファミリーマート(2021年春から)、ポプラ・生活彩家、スギ薬局・ジャパン、ヤマダ電機、エディオン、オートバックス、イエローハット、紀伊國屋書店、ロイホ・てんや、日高屋、東急ストア、CoCo壱番屋、はるまやグループ、てもみん
先行しているPayサービスと比較すると、使える店は少ない傾向にあります。コンビニではセブン-イレブンには対応していません。
JCBカードがないとチャージが不可能
ANA Payは銀行口座からのチャージに対応しておらず、クレジットカードでのチャージのみです。
国際ブランドはJCBカードのみとなっており、VISA・Mastercard・アメックス・ダイナースには非対応となっています。
利用ごとに200円未満は切り捨て
ANA Payは1回の支払いごとにマイルが付与されるので、200円未満は切り捨てられます。198円や398円といった支払いだと無駄が多くなってしまいます。
ANA JCBカード払いなら1ヶ月の利用金額合計に対して、1,000円ごとに還元されるので、小口ポイントの切り捨てが少ないです。
有効期限は4年
ANA Payは都度ANA JCBカードで支払うことが出来ず、事前にチャージした範囲内でのみ使える方式です。
有効期限は最終チャージ日 or 支払日のどちらか遅い日から4年なので、使わなくなって忘れてしまうと失効のリスクがあります。
なお、ANA Payの有効期限は、アプリで簡単に確認できます。
共通ポイント加盟店でのポイント二重取りは不便
Tポイント、Pontaポイント、楽天ポイントカード、dポイント等の共通ポイント加盟店で支払う場合、共通ポイントを貯める作業がケータイ一つだと少し手間がかかるのがデメリットです。
まずANA Pay以外のアプリでモバイルポイントカードを提示して、続いてANA Payを操作する必要があります。
これよりも共通ポイント一体型のクレジットカード1枚を出して決済した方がスムーズな側面があります。特にサインレス決済可能な店舗だとなおさらです。
ただし、サインか暗証番号の入力が必要になる店舗においては、ANA Payだとサインレスとなるメリットがあります。
また、現時点ではANA Payの対象店舗で共通ポイント加盟店はほぼないので、このデメリットは今後対応店舗が拡大した時の話となります。
ガラケーでは利用不可能
スマートフォンの普及が進行していますけれども、ガラケーを愛用している方も多いでしょう。
ANA Payはフィーチャー・フォンでは利用できないのがデメリットです。
また、Windowsスマホ、ブラックベリーでも利用できません。日本ではこれらのシェアは著しく低いですが、これらを使っている方は使えません。
ANA Payの使い方
ANAの公式サイトでANA Payの使い方は解説されています。
ANAマイレージクラブ アプリ(iPhone・Android)をダウンロードし、画面下部バーの「ANA Information」をタップして、メニューの「ANA Pay」を選択すれば登録できます。
生体認証にも対応しているので、一度設定すれば利用の都度ログインID・パスワードを入力する必要はありません。
チャージ後は、ANAマイレージクラブアプリ下部に出る「支払う」をタップすれば、QR/バーコードが表示されるので、店員さんに読み取ってもらいましょう。
利用するごとにアプリやメールで通知する設定も可能なので、万が一の不正利用の際には迅速に察知できます。
まとめ
ANA Payの入会金・年会費は無料で、200円(税込)あたり1ANAマイルを得られます。
ANA FESTA、はるまやグループ、てもみん等のANA Payマイルプラス加盟店でお買いものすると、更にボーナスマイルが付与されます。
JCBブランドのクレジットカード、デビットカードからチャージできますが、Oki Dokiポイントは付与対象外です。JCBオリジナルシリーズからのチャージだとポイントを得られません。
ANA JCBカードでチャージするとマイル二重取りが可能であり、最大で基本1.6%還元となります。
カード名 | チャージ時 | 利用時 | 合計 |
---|---|---|---|
ANA JCB 一般カード | 0.1% | 0.5% | 0.6% |
ANA To Me CARD PASMO JCB | 0.1% | 0.5% | 0.6% |
ANA JCBカード(学生用) | 0.1% | 0.5% | 0.6% |
ANA JCB ワイドカード | 0.1% | 0.5% | 0.6% |
ANA JCB ワイドゴールドカード | 0.6% | 0.5% | 1.1% |
ANA JCBカード プレミアム | 1.1% | 0.5% | 1.6% |
ゴールドカード以上の場合、クレジット決済の基本還元率を上回るので、利用する価値が生じます。
また、ワイドカード以下でも、10マイルコースではなく5マイルコースの場合、カード決済よりも高還元となります。
ANA Payが使えるお店は、独自のANA Pay加盟店、Smart Code加盟店です。
主な利用可能店舗
ANA FESTA、ローソン、ポプラ・生活彩家、スギ薬局・ジャパン、ヤマダ電機、エディオン、オートバックス、イエローハット、紀伊國屋書店、ロイホ・てんや、日高屋、東急ストア、はるまやグループ、てもみん
ANA Payを使う場合は、マイル二重取りが可能なANA JCBカードがおすすめです。
お得な入会キャンペーンも開催されています。
活用すると家計が頑健化し、獲得したマイルを活用して、新しい地平へ雄飛できる機会を手に入れられます。
公式サイトANA JCBカード 公式キャンペーン
ちなみにANA JCB以外のANAカードは、ANA Payへのチャージはできませんが、入会キャンペーンが豪華絢爛です。
年会費有料のANAカードに抵抗がある場合は、JCBブランドの楽天カード・ヤフーカード・ビックカメラSuicaカード・イオンカード等を使いましょう。
ポイント対象外となるまでは、ANA Payへのチャージでポイントを得られる可能性があります。
なお、ANA JCB プリペイドカードは、JCB加盟店なら原則としてどこでも使えるので、ANA Payより格段に便利です。
ANA JCB プリペイドカードへのチャージについては、楽天カード・ヤフーカードはポイント対象で二重取りが可能となっています。
ANA Pay以外の主要Payサービスは以下のとおりです。
おすすめのPayの種類