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SIMロック解除って美味しいの?メリット・デメリット・今後の動向まとめ

更新日: 格安SIM・MVNO, 通信費 ,

img_自宅で携帯電話で話す女性

2015年5月1日からSIMロック解除の義務化が開始しました。今月以降に発売される新機種では、SIMロックが解除できるようになります。

契約の自由が広がる反面、デメリットも生じてきます。SIMロック解除の概要、メリット、デメリット、今後の動向、iPhoneの状況についてまとめます。


SIMロック解除とは

今までは、特定の携帯電話会社(例えばドコモ)と契約したら、ドコモのSIMロック解除の対象外の端末はどこもとの契約しかできませんでした。

しかし、今後は原則として全ての端末がSIMロック解除できるようになり、ドコモ以外のSIMカードで通信・電話ができるようになります。

iPhoneも対象であり、次のiPhone(iPhone 6S?)からはSIMロック解除となる方向です。

スマートフォンでデータ通信する女性

メリットは限定的

SIMロック解除で夢のような世界が開けたらよいのですけれども、残念ながらメリットは限定的です。

携帯電話会社との契約途中でSIMロックを解除して解約しようとすると、端末の割賦代金の残債を支払う必要があるからです。

現在の主な契約形態は、新規契約・機種変更・MNPがあります。基本的にはMNPが最もお得で、次が新規、最後が機種変更です。イメージの例は下表のとおりです。

契約形態 端末代 割引 割引合計 実質負担
新規 72,000 2,800円×24ヶ月 -67,200 4,800
機種変更 72,000 2,600円×24ヶ月 -62,400 9,600
MNP(実質0円) 72,000 3,000円×24ヶ月 -72,000 0
MNP(一括0円) 0 3,000円×24ヶ月 -72,000 -72,000

「実質0円」と「一括0円」は似て非なるものです。一括0円は端末代が本当にゼロ円となり、割引額が毎月の利用料金に適用されます。詳細については以下で解説しています。

iPhoneiPhone登場で値下がりしたAndroid登場で値下がりしたAndroid
iPhone6plus登場でAndroidとiPhone5Sは、MNPだと端末価格がかなり下がっています。ケータイの一括0...

新規・機種変更・実質0円は、毎月、端末代が割り引きかれて安くなりますが、それは2年間の利用が前提です。中途解約した場合は、残りの期間に対応した金額を支払う必要がありますね。

例えば上表の例の場合、1年後に解約した場合は、残りの36,000円を支払う必要があります。

SIMフリー端末がないのならともかく、既に世の中にはSIMフリーの端末が山のように売られています。携帯会社の販売価格とSIMフリー端末は価格差はほとんどありません。むしろ携帯会社の方が高く設定されていることもあるくらいです。

携帯会社との契約に縛られたくないという方は、いちいち携帯会社から端末を買ってSIMロック解除するという遠大なことはせずに、SIMフリー端末を買えばいいだけの話です。

例外は一括0円で購入した場合です。この場合は途中でSIMロック解除した場合でも残債を支払う必要は無いので、乗り換えがスムーズに行きます。

しかし、現在のMVNOはほとんどがNTTドコモの回線を利用しており、NTTドコモの端末ならSIMロック解除しなくてもそのまま使えます。

したがって、ドコモ→au系のMVNO、au/softbank→ドコモ系のMVNOという場合のみメリットが出てきます。

SIMフリー端末がなかったらSIMロック解除は画期的な出来事ですが、既にiPhone・AndroidのいずれもSIMフリー端末が広範に流布しています。この状況ではSIMロック解除のメリットは限定的となります。


SIMロック解除のメリットまとめ

海外旅行・出張

SIMロック解除によって、海外出張や海外旅行が多い人はメリットが大きくなります。

これまでは携帯電話会社の鬼のように高価な海外通信費用を支払うしかありませんでしたが、今後は海外の現地SIMを調達して入れることで、安価な通信が可能となります。ただし、手間はかかります。

他のキャリアのMVNOに乗り換え(局面は限定)

また、以下3点の場合に、「ドコモ→au系のMVNO、au/softbank→ドコモ系のMVNO」のSIMに乗り換えることができるのがメリットとなります。

  • 2年間使って端末の残債がなくなった後
  • 一括0円で端末を買った後
  • 機種変更後の元の端末

元のキャリア+MVNO

携帯電話会社+MVNOという形で使いたい場合もメリットとなります。例えば、ソフトバンクの2GBプランを契約していて、1ヶ月の通信料が2~3GBの場合を想定します。

この場合、5GBのプランを契約するのではなく、2GBプランを契約して、かつ1GBプランでは日本最安値のDMMモバイルと契約するということが考えられます。

「ソフトバンクで2GBを使い切ったら、SIMカードを交換してDMMモバイルを使う」という使い方です。ソフトバンクは通信容量の追加は1GB1,000円ですので、DMMモバイルの方が安くなります。

DMMモバイルについては以下で徹底解説しています。

DMMモバイルの端末ラインナップ
DMMモバイル(DMM mobile)というMVNOがあります。話題の格安スマホ・格安SIMです。「全プラン業界最安値」を掲げてい...

しかし、通信容量をチェックして2GBになりそうになったらSIMカード交換という面倒な作業が必要になり、ここまでして340円を節約したいという人はあまりいない気がします。


SIMロック解除のデメリット

購入から6カ月間の制約

「不適切行為の防止が目的。海外事業者の例を参考にした」という趣旨で、購入から6カ月間はSIMロック解除ができない制限が設けられました。これが数多く報道されているデメリットですね。

これはいわゆる「プロ古事記」対策と思われます。過去数年間は、一人で十数回線を維持して、定期的にMNPしてキャッシュバックを得て端末を売却して、最低コストで契約のみは維持して、売却代金と維持コストの差額を儲けるという行為が横行していました。

人によっては年間数十万円の収益を上げている人もおり、こうした方々を総称して「プロ古事記」という言葉が生まれました。

この制限で、MNP一括0円やキャッシュバック付きで買ってすぐにSIMロック解除して、SIMフリー端末として転売して大儲けということができなくなります。

これは今後緩和される可能性があります。キャリアショップにおいて定価で一括払いした人は、すぐにSIMロック解除していいでしょう。それを認めないのは行き過ぎです。

端末代金上昇の可能性

今後、SIMロック解除が広がっていき携帯電話会社の収益に影響が出てくると、端末代金の価格が上昇する可能性があります。

携帯電話会社は営利企業であり、1円でも多く収益を上げるのが目的となっています。SIMロック解除による減益を端末代金の上昇でカバーしようとする可能性があります。

ただし、あまりに端末代金が上がったら、SIMフリー端末&MVNOでいいやという動きが強まる可能性があります。SIMフリー端末との価格差が大きく拡大することはないでしょう。

実質・一括0円の条件が厳しくなる可能性

SIMロック解除や契約解除条件の緩和の動きで、MNPで移ってきた人を囲い込むのが難しくなっていきます。

これによってMNP一括0円の条件が今後は厳しくなっていく可能性があるでしょう。今後は1年間のパケット定額継続や、高額の契約解除料金が条件になる可能性があります。

また、新規契約や機種変更時の実質0円も厳しくなる可能性があります。半年たってSIMロックを解除し、残債を踏み倒して端末売却で収益を上げるという行為が拡大する可能性があるからです。

端末代金を一括で前払いした人に限り、24回にわたって端末代金÷24を毎月の料金から割り引くというシステムになるかもしれません。


今後の動向

ドコモ/au/ソフトバンクは値上げ?

携帯電話のプランは複雑怪奇となっていることから、複数の割引を組み合わせたり、制度を上手く組み合わせると驚くほどに安く契約することが可能となる場合があります。

その代表的な例が一括0円です。一括0円を活用しており、光回線とのセット割引も適用されていることから、私の月額の携帯電話料金は税抜1,758円です(7GBプラン)。

auのMNP一括0円の料金

普通に機種変更するよりも圧倒的にお得な金額となっています。これでも甘い水準でもっと低額で運用している人もいます。

一人で2~3台同時MNP、一人で5~8回線を契約してパケットシェア&端末売却などの手段を駆使することによって、ユニバーサル料金のみで維持したり、月額数百円で維持している人もいます。

私はさすがにそれは面倒で、そこまでする気にはならず、一台だけでMNPを繰り返しています。

しかし、今後はSIMロック解除に加えて、総務省は2年間の契約期間経過後は、いつでも違約金なしで解約できるようにする案も含めて検討を開始するようです。

この方向に進むとますます囲い込みが難しくなることから、一括0円や実質0円といった慣習がなくなっていくかもしれません。

iPhone6なら米国のように2年契約を条件に一括19,800円とか29,800円くらいに落ち着き、実質0円はなくなる可能性があります。

結果としては、ドコモ/au/ソフトバンクと普通に契約する人にとっては値上げとなります。ドコモ/au/ソフトバンクのシェアがダウンし、MVNOのシェアが上がる方向になるでしょう。

MVNOのシェア拡大?

MVNOと契約する場合、iPhoneだと端末代がかなり高いことから、iPhone+MVNOだとドコモ・au・ソフトバンクで実質0円で買うのと、2年間の合計額はあまり変わりません。

MVNOとの契約はAndroidの端末と組み合わせることでメリットが大きくなります。例えばZenFone 2(並行輸入品)は3万円強です。iPhone 6 plusの10万6700円と比べると大きく下がります。

Xperia Z3 Compactは、2014年11月に発売されたばかりの機種ながら、新品同様の未使用品の白ロムが3万円台後半で購入できます。ドコモ系のMVNOで利用できます。

Xperia A4が出ましたが、機能・スペックではXperia Z3 Compactとほとんど変わりませんが、Android5.0を搭載してデザインが微妙に変わっているくらいです。Z3 Compactも近々5.0にアップデートするはずです。

auのXperia Z3だと新品同様の未使用品が3万円台後半で購入できます。これはかなりお値打ちです。

Xperia Z4が出ましたが、Xperia Z3がベースになっており、パッと見だと区別がつかないほどです。「Xperia Z3のマイナーチェンジモデル」という評判が多いです。

CPUが8コアになりますが、余程のハイスペックなゲームをしない限りは性能差はほとんどありません。8コアだとバッテリーの消耗が早くなるというデメリットも有ります。他はキャップレスUSB端子、Bluetooth、インカメラの性能アップくらいです。

これを買ってau系のMVNOである「UQ mobile」と契約すると、かなりコストを抑えられます。

UQ mobileはiOS8で使えないことでズッコケましたが、ドコモのMVNOよりも帯域が空いているせいか、速度はMVNOの中ではダントツで速いという評判・口コミがあります。

以下3点に当てはまる場合は、UQ mobileは知名度は低いものの、意外に良い選択肢となります。

  • データ通信のエリアはauのLTE回線でOK
  • データ通信容量は3GBでOK
  • 利用する端末はAndroid

「MVNOの中では速い」を通り越して、本家au並みの速度が出ることが多いという評判・口コミがあります。

iPhone6などのiOS8のiPhoneでデータ通信ができないのはデメリットです。しかし、幸か不幸かそのおかげでデータ回線が空いているのでしょうね。Androidならかなり快適です。

詳しくは以下で徹底解説しています。速度重視で端末はAndroidであり、au回線でOKの方はぜひチェックしてみてください。

UQ Mobile
UQ mobileというMVNOがあります。KDDIが子会社のUQコミュニケーションズを通じて提供しています。SIMカードのみの販...

Android+MVNOの組み合わせだと、ドコモ・au・ソフトバンクよりも安価になります。UQ mobile以外のMVNOについては以下で解説しています。

DMMモバイルの端末ラインナップ
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楽天モバイルというNTTドコモのLTEネットワークを利用するMVNOがあります。LTEデータ通信(通話SIM)、格安スマホ(スマー...
U-mobile
U-mobileというMVNOがあります。SIMカードのみの販売もありますし、スマホとのセット販売(いわゆる格安スマホ)もあります...

実質0円の慣習がなくなっていくと、iPhoneのシェアが下がり、Androidのシェアが上がる方向に作用するでしょう。

日本は実は世界最高のiPhone大国であり、アップルの母国の米国以上にiPhoneのシェアが高いです。7割近い圧倒的なシェアとなっています。

Kantar Worldpanel ComTechの世界のスマホ市場調査結果(2014年第4四半期)は以下のとおりです。

国名 iOS Android その他
日本 68.7% 30.5% 0.8%
米国 43.9% 50.7% 5.4%
豪州 34.8% 57.5% 7.7%
英国 28.9% 58.0% 13.1%
フランス 20.2% 66.0% 13.8%
中国 19.0% 78.6% 2.4%
ドイツ 17.3% 75.4% 7.3%

これは皆と同じものや流行しているものが好きな日本人の気質や、まだ相対的に中間層のボリュームが残っていることもあるかもしれませんが、最大の要因は実質0円の日本的慣習でしょう。

日本ではどの端末でも実質0円で買えるのでiPhoneもAndroidも価格差はありません。それどころかAndroidよりもiPhoneが安いという逆転現象すら発生しています。

MVNOが拡大してくると、端末代金を考慮して端末を選ぶことになります。iPhone 6 plusは11万円弱、Xperia Z3は4万円弱だったら、さすがにXperiaの方を選ぶ人が多いと思います。価格に見合った性能差はありません。

今後SIMロック解除が厳格化され、解約が容易になるような制度変更があった場合は、MVNOの拡大に伴い、Androidのシェアが上がっていく可能性があるでしょう。

黄金の羽根の可能性

ドコモ広報部が「不適切行為の防止が目的。海外事業者の例を参考にした」と述べているように、SIMロック解除には不適切行為の可能性があります。

新たな「黄金の羽」が生まれる可能性があります。制度の歪みを上手くついて新たな収益を生める可能が生じます。ただ、一般ユーザーとしては「プロ古事記」さんたちが大儲けという事態は避けてほしいです。

今後の動向に注目です。

SIMロック解除義務化、いつでも契約解除の義務化などが進んでいくことで、携帯電話の契約を取り巻く環境は大きく変化していきます。情勢を注視して、経済合理的な選択をしていきたいですね。

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